受動喫煙より害が大きい受動放射能被害、及び、受動電磁波被害~営業と会社の話(10)
〔第64回〕 原発事故が発生したならば、そして、今現在のように、事故が収束せず、放射性物質の放散が続き、かつ、すでに放散されてしまった放射性物質が屋外に多く存在する場合には、屋外から屋内へ放射性物質を持ちこまないように努力をしなければなりませんが、自分が努力しても、他人の為に害を受ける場合も出てきます。それは、受動喫煙と似ているところがありますが、受動喫煙よりも、被害を受ける度合いは大きいと考えられます。
桜井 淳(さくらい あつし)監修 ・ 事故・災害と生活を考える会著『緊急改訂版 〔原子力事故〕 自衛マニュアル―“その時”すべきこと、絶対してはいけないこと』(2011.4.15. 青春新書)には、
≪・・・事故発生の第一報を聞いたら、まず建物の中に入るのが鉄則です。もし、自宅で聞いたのなら、とりあえず外に出ないようにすることです。 しかし、それだけでは危険を回避することになりません。 では、まずすべきことは何でしょうか。
(1)洗濯物や、庭やベランダに置いてあるだいじなものをすぐに取り込む
(2)すべての窓を閉める。 雨戸があればそれも閉める
(3)ビニールテープで窓やドアの隙間を塞ぐ
(4)換気扇が回っていれば、すぐに止める
まず、外に置いてあるものを中に入れる必要があります。事故現場からの距離、事故発生からの時間にもよりますが、極力早く取り込むことです。このとき、念のためにゴム手袋やビニール袋をかぶせて作業をするといいでしょう。
外にあったものは、もしかするとすでに放射性物質を浴びている可能性もあります。処理については後で詳しく述べますが、とりあえずビニール袋やポリ袋に密封して、部屋のすみや玄関等に置いておくといいでしょう。 ・・・・ ≫(P.64~P.65)
≪ 原子力事故が発生したら、外に干してある洗濯物はすぐに取り込まなければいけません。そしてビニール袋などに入れ、家のすみなどに保管しておくということは、前にお話したとおりです。
ではその後、これをどう処理すればいいのでしょうか。
そのポイントは、以下の三点です。
(1)自治体等に持っていき、放射能検査をしてもらう
(2)ひどく汚染されているようなら、「汚染物質」として廃棄・処理してもらう
(3ごく軽度の汚染なら、よく洗えば使用できる
事故後すぐに取り込んだのなら、さほど重度に汚染しているといことはないでしょう。 しかし、油断は禁物です。大前提として、独断で決めてはいけません。「大丈夫だろう」と着てしまったり、タンスにしまったりすると、後になって身体に悪影響を及ぼすことになりかねません。・・・・・・
そして、もしひどく汚染されていたら、廃棄処分にします。 ここで重要なのは、一般のゴミと同じように捨ててはいけないということですビニール袋に入れたまま、自治体等が「汚染物質」の回収を行う際に廃棄します。・・・・
以上のことは、洗濯物だけではなく、自転車、鉢植え、サンダルなど、緊急に外から家の中に取り込んだものすべてにいえます。事故後も捨てずに使い続けるなら、よく洗うことがだいじです。≫(P.66~P.68)
と書かれています。
ですから、私も、3月11日の福島第一原発事故以来、洗濯物は外には干さないようにし、外で着ていた服は、玄関で脱いで、その付近から中に入れないようにするなどしてきました。
もっとも、完全に防ぐということは難しいかもしれませんが、「オール オア ナッシング(全か無か)」という姿勢ではなく、「できることを。 できるだけ。」という姿勢でやろうと考えました。 それとともに、汚染の度合いが大きいか小さいかということも重要ですが、どうしても必要なものかどうしても必要ではないか、という視点でも判断するようにしました。
これは、たとえば、電磁波の問題についても考えたことですが、電磁波の被害を受けないようにする為には、〔1〕電磁波を発生するものをできるだけ使用しないことと、〔2〕使用せざるをえない場合でも、できるだけ短時間ですませること、そして、〔3〕電磁波を発生する物からできるだけ離れた方が良いのです。 その基準で、
(1)電子レンジは必要ない。 「調理済み食品」をあたためる場合も、「電子レンジで」と書かれていても、お鍋にお湯をわかしてそこに入れるかフライパンであたためれば良いものがほとんど。 自宅以外で、電子レンジを使用している場合は、使用時、電子レンジのそばにいないようにする。
(2)電磁調理器ではなくガスコンロを使用する。
(3)できるだけ体から離して使用した方が良いといっても、体から離しては使えない物として、電気カミソリと携帯電話があるが、髭をそるのは、電気カミソリではなく、カミソリを使って剃るようにする。
(4)携帯電話と家庭や会社の固定電話や公衆電話の両方がある場所では、固定電話・公衆電話の方でかけるようにする。
(5)他、電磁波を発生する物と発生させない物のどちらでもおこなえることは、できるだけ、電磁波を発生させない物を使用しておこなうようにする。 たとえば、アンテナで電波を飛ばす方式の電気器具とコードがついている電気器具ではコードがついている電気器具を選ぶ。
・・・といったことをしてきました。 東京電力などは、電磁調理器が発生させる電磁波は、他の電気器具と比較して、決して大きな量ではないと、なんだか、原子力発電所からの放射線は自然の放射線や飛行機で外国と往復した時に浴びる放射線、病院でのX線撮影での放射線と比較してそれほど大きくないとかなんとかいう理屈と似たことを言って電磁調理器や「オール電化住宅」を勧めてきたのですが、一方で、パソコンや携帯電話の場合、その発生させる電磁波、それから受ける電磁波が大きくても小さくても、実際問題として、現在、パソコンや携帯電話を使用しないで生活することは大変難しくなってきているので、電磁波の量が大きいか小さいかという視点も必要ですが、どうしても使用しないといけないものか使用しないでもすむものか、他に電磁波を発生させないでその機能を発揮する道具があるのかないのか、という視点で見て判断をする必要があると考え、パソコンや携帯電話は、実際に、私もやってしまっているのですが、必要でもないのにパソコンでゲームを長時間やってしまうなど必要でないことのために長時間使用しないように心得るべきではあるが、使用はする、それに対して、電磁調理器などはガスコンロで調理はできるし、電子レンジはなくても他の器具で調理も「あたため」もできるし、健康を害してまで「あたため」をする必要があるとは思えないことから、そういう物は使用しない、というようにしてきました。
こういったことは、誰もが考えるべきことで、住宅新築やリフォームの際にも、こういったことを考えておこなうべきであると思いますが、建築屋として、個々にどう判断するかは、それぞれのお施主さまが最終的に決められれば良いことと思います。 たとえば、電子レンジは、我が家は広くないということもあり、私は必要ないと思って持ちませんが、持つけれども、無闇矢鱈とは使用しない、使用する場合はできるだけ近くにいないようにする、という方針にして持つ、とされるのであれば、それはそれで良いでしょう。但し、職場など、自分と自分の家族以外の者もいる場所においては、自分だけが良ければ良いという判断で購入したり設置したりするべきではないでしょう。
電磁調理器についても、あまりにも積極的に勧めるべきものとは思っていませんが、調理器具のひとつとして、選択肢のひとつとして存在するものと考えており、3月11日までは、「阪神淡路大震災の時、都市ガスよりも電気の方が先に復興した」(プロパンガスはもっと早く復興したはずですが)というのが電磁調理器や「オール電化住宅」のひとつの「売り」であったのが、今回は「計画停電」などもあって、照明などは電気で調理はガスというように分けておけば電気が使えない時でも昼間ならガスで調理もできたのにといった、むしろ、ガスよりも電気の方の問題が出ましたが、お施主様が選ばれるのであれば、それはそれで良いと思っています。
※電磁波の問題点については、たとえば、
荻野晃也監修『ケータイ天国 電磁波地獄<増補版>』(1999.11.2. 週刊金曜日ブックレット) 他参照。
それで、放射能汚染については、たとえば、地面に落ちた放射性物質は靴の底についてくることがあると言われますが、だからといって、靴を外に出るたびに捨ててしまうわけにもいきません。 又、ゴーグルメガネと防塵マスクをすると良いといっても、お客様(見込客・契約客)と会うのに、ゴーグルメガネと防塵マスクをした格好で会うわけにもいきません。 だから、靴はしかたがないと考え、時々は洗う・拭く。 ゴーグルメガネは無理として、私は近視で、人間は、メガネのある顔とない顔では8割の人間はメガネのない顔の方が良い顔で、2割メガネのある顔の方が良い顔の人もいるけれども、私はメガネのない顔の方が良い顔であると考えてコンタクトレンズにしていましたが、花粉症の時期のみ、コンタクトレンズではなくメガネにしていたのを、花粉症の時期を過ぎてもメガネにして、外から屋内に入った時には、メガネをよく洗い、顔もあらう、外を歩く時でもお客様と会わない時にはマスクをするが、お客様と会う場合、会いそうな場合にははずす、外から屋内に戻った時にはうがいをする、というようにいたしました。放射能汚染の程度が大きいか小さいかではなく、避けて通れないか避けることができるかという視点で、避けて通れないものについてはこのようにしました。
それに対して、外に置かれていた物で、中に入れても入れなくても良い物は、ここしばらくは中に入れないでおくようにいたしました。 ゴムのサンダルは、庭(といっても、庭というほどの広さのある庭ではありませんが)に出るように、掃き出し窓の外側に置いていたサンダルと、玄関の三和土(たたき)の部分・屋内に置いていたゴムのサンダルは、入れ替えないように、屋外に置いていたサンダルはその後も屋外に置いておく、屋内に置いていたものは屋内の三和土においておくというようにいたしました。 そして、毎年、5月の母の日には、カーネーションを母に買っており、昨年一昨年は鉢植えの物を買ったのですが、今年は、外で育てた草木草花を屋内に持ちこまない方が良いと判断して、購入はやめました。 販売されているカーネーションが屋外で育てたものかビニールハウスで育てたものか、放射性物質の飛散量の多い地域で育てられたものか多くない地域で育てられたものか、といったことはわかりませんが、たとえ、多くないとしても、何が何でも屋内に持ちこまなければ生活できないというものではないというものは、屋内に持ちこまない方が良いと判断して、購入しませんでした。 9月11日(日)に、東京都江戸川区の船堀タワーホールで開催された武田邦彦講演会でも、中部大学の武田邦彦教授が、「木の葉に放射性物質が多くこびりついていますから、木の枝を切ってください。あくまで葉についているのであって、根から吸い上げるわけではないので、木を切り倒す必要はありません。葉のついた枝を落としてください。」といったことを言われていました。(9月11日の武田邦彦講演会の動画は、http://takedaatedogawaku.jimdo.com/ で視聴できます。) 「サンデー毎日」2011.8.21-28夏季合併号(毎日新聞社)掲載の「海よりヤバイ!? 放射能溜め込む森林」(サンデー毎日・藤後野里子)には、≪7月中旬、裏磐梯や八甲田山などの放射線量を計測した北里大獣医学部の伊藤伸彦教授が指摘する。 「森の中に入って樹木や木の葉に線量計を当てると数値が一気に上がります。木がない場所や、道路に出てアスファルトの上で測ると急に数値が下がる。樹木の葉や土には放射性物質が吸着しやすいのです」 ≫≪夏山登山や森林浴は行かないほうがいいのか。「・・・・放射性物質が付着している草木や木の生い茂った場所や枯葉や水たまりには気をつけてください」(前出の伊藤教授)・・・・≫と書かれています。野菜や果物については、程度の違いはあっても、日本中が放射能に汚染されてしまったわけですから、程度の違いはあるとしても、まったく、影響を受けないというわけにはいかないでしょうけれども、食べるわけではない鉢植えの植物は、購入しないか、購入した場合でも、今年は、屋内に置かないで、庭か玄関前に置くようにした方が良いでしょう。
しかし、です。 問題は、
たとえ、自分が気をつけても、職場でまわりの人間が無神経である場合がある
という点です。
かつて、私が在来木造の某社の松戸の営業所にいた時、隣りの席に、ニコチン中毒の男がいて、一日中、タバコを吸い続けていました。私は、その時、入社2年目で、ニコチン中毒の男は入社したばかりでしたが、職場においては、「波風を立てないで。少々のことは見ざる、言わざる。目立たず騒がず・・」とか思って我慢していたところ、おかげで、こちらが、気管がおかしくなってしまって、せきこむようになってしまったということがありました。 そうすると、当のニコチン中毒の男が、「どうしたんですか? 気をつけた方がいいですよ」などと言いだしたので、「アホか! おまえのおかげでせきこんでるんじゃないか。何考えてるんだ。」とあきれたことがありました。
私は、生まれてからタバコというものを吸ったことは一度もない。 高校の2年の時、「保健」の授業で、先生が、「俺は、タバコはやめて、ここしばらく吸っていないけれども、お前たちに見せるために、吸って見せる。 いいか、これは、白いハンカチだ。 見てろよ。」と言い、一口、吸って、そのハンカチに息を吹きかけて見せられたということがありました。そのハンカチは即座にまっ茶色に変色しました。「いいか。一息でこれなんだぞ。 これと同じことが肺の中で起こっているんだ。一口吸うごとに肺がこれだけ汚れるんだ。だから、もし、お前たちの中にタバコを吸っている人間がいたら、今すぐやめろ。お前たちは、一生懸命勉強しているのに、それを片方でタバコを吸っている人間は、『大学、あきらめろ、大学、あきらめろ』と言っているようなものだ。吸っている者がいたら、とにかく、今すぐやめろ。」と言われたことがありました。「タバコは脳細胞を破壊し、記憶力の低下をもたらす」という話もあり、だいたい、高校生くらいの時は、タバコを吸う人間というのは、「不良」ということになっていて、そんな仲間に入っていはいけないと思っていましたし、父も自分は吸いましたが、タバコは吸わない方が良いと言っていたので、タバコを吸う人間というのは、高校生の場合は「不良」みたいに見られますが、人を殺したわけでもないので、「受動喫煙」で他人に迷惑をかけるとかでなければ、好ましくはなくても、「不良」としては軽い方かもしれないと思いますが、私自身はその流れで今に至るまで、吸ったことがありません。 ところが、せっかく自分が吸わなくても、職場で隣りの人間に、一日中、タバコを吸われたのでは、自分がタバコを吸わない意味がないことになってしまうのです。 タバコを吸っていて健康の為にと思ってやめたという人が、これではタバコをやめた意味がない、とよく言います。 「受動喫煙」でタバコの副流煙を人に吸わせるのは、相手の健康に良くないことをしているだけでなく、大変失礼なことをしているのです。
在来木造の某社の いわき市の営業所にいた時には、同じ営業所にいたおじさんが、「俺はタバコは吸うけれども、子供の前では絶対に吸わないようにしている。俺は、そういうところは徹底してるんだい。」と言い、私の前で吸って、プウゥ~ッとこちらに息を吹きかけたので、あ~のなあ~あ、オッサンなあ~あ、おのれの子供が受動喫煙するのはいかんが、俺が受動喫煙させられるのはいいと言うのかい? と思ったことがありました。
その頃までは、職場においては、タバコを吸う人間が基本で、タバコを吸わない人間の方が気を使うべきだという風潮で、その「俺は子供の前では絶対にタバコは吸わないようにしている」という いわきのおじさんも、「タバコが嫌なら、外行っていいよ。俺はそういうのは気にしないから」などと私に言うので、オッサン、そりゃ違うだろ、タバコを吸わない人間が外に行くのではなく、タバコを吸いたい人間が外に行って吸うものだろう、と思ったものですが、最近では、タバコを吸わない人間の方が基本で、タバコを吸う人間の方が気を使うべきであるという認識に社会が変わってきたように思います。 タバコを吸う人に吸うなとまで言うのは酷だと思いますが、職場など、タバコを吸う人と吸わない人がいる場所では、タバコを吸う人の方が気を使うべきものであると思います。
ところで、「放射性物質」「放射線」というものは、タバコよりもおそろしいのです。 だからといって、受動喫煙がどうでも良いわけではありませんが、「放射性物質」「放射線」は、さらにおそろしい。
私が勤めている会社において、5月の母の日の時です。4月に中途入社したばかりの女性の新入社員が、カーネーションの鉢植えを買ってきて、それを自分のクルマの中に置いておくのであれば、まだ良いのですが、会社の事務所の中に持って入り、さらに、「今、外で育てたものを、あまり、屋内に持ちこまない方がよい」と私が言ってもきかないのです。 人の言う事をきかない人というのは、何を言ってもきかないものだと思います。こうなると、せっかく、私が、放射能汚染の被害にあわないように気を使っても、隣りで一日中タバコを吸われたのでは、タバコを吸わない意味がない、タバコを吸ってきた人が禁煙した意味がないのと同じです。 その物質の有害さの程度からいけば、放射性物質の方が程度は大きいのであり、より問題が大きいことになります。
私が大学を卒業してすぐに勤めた木質系の住宅建築請負業の某社では、客宅に訪問する時のマナーとして、アポイントをとって訪問する場合、アポイントをとらずに「アポなし」で訪問する場合、それぞれについて、教えられたことがありましたが、その中に、「アポ有」の場合、「アポなし」の場合のいずれの場合においても、「カバンを地べたに置かない」というものがありました。 アタッシュケースであれ他のカバンであれ、少々、物を多く入れると、つい、地べたに置きたくなる時がありますが、お客様の家の前で鞄を地べたに置くと、その地べたに置いたかばんを、うちの家の部屋の床、あるいは、畳の部屋の畳の上に置かれるのか、と思われて、嫌な気持ちになられてしまう、もしくは、そんなカバンをもって入られたくない、と思われてしまうから、ということでした。この会社では、「基本動作の徹底」といって、こういったことをきっちりとするようにいわれていましたが、私は、最初、こういった話を聞いて、そういったことは、どこの会社でもそのようにすれば、差はなくなってしまうので、やっても、それほど効果はないのではないか、と最初思ったのですが、その後、他の何社かに勤めて、もとより、そういうことをまったく考えていない人、そういうことをまったく考えていない会社が少なくないということを知り、そして、自分が客の立場である場合に、そういうことを考えている営業、そういうことを考える会社とそうでない会社では、相当、印象が違うということを知りました。
お客様宅であれ、職場であれ、それを持ちこんで良いかどうか、持ちこむとどう思われるかといったことは考えなければいけませんし、考える感性・神経がないようでは営業はできません。 放射能汚染・放射能被害が言われる中、会社の用事で使用するものでもないカーネーションの鉢植えを買ってきて、屋内に持ちこむ必要が何かあるわけでもないのに、平気で事務所内に持ち込み、言われてもきかない女を見て、この女、お客様にもこの調子なんだろうなあ~・・・・・と思い、これでは、他の職種ならともかく、営業ではなあ~あ・・・・・と思ったのでした。
そして、この女性は、入社早々、「お弁当をあたためるのに電子レンジいるじゃな~い」などと言いだし、私が「要らない」と言っても無視して、会社のカネで、有害電磁波発生装置・電子レンジを買ってきてしまったのでした。 人によって、敏感な人もいれば、敏感でない人もいて、個人差はあるかもしれませんが、実際のところ、私は、電子レンジが、特に、停止する時、少々離れていても衝撃を感じるのです。 何が原因で感じるかといえば、電磁波だと思います。 職場というところにおいては、自分だけが良ければ良いという考え方ではだめで、周囲と調和するようにしなければいけません。 この調子では、この人は営業は無理だろうなあ・・・と思いました。
特に、不動産屋ならば、少々、レベルが低くても、同業他社もその程度であるというところもあるし、客の方でも、「不動産屋なんて、そんなものだ」と思っているようなところもあるので、まだ、なんとかなる場合も考えられますが、建築屋の場合は、「営業に客の求めるレベルが不動産屋よりもはるかに高い」ので、こういう無神経な人は無理だと思います。
木質系住宅建築請負業の某社に入社して最初の研修の時に言われたことですが、「住宅の建築屋と不動産屋というのは、隣りの業界で似ているのではないかと思っている人もいますが、実際には全然違います。特に、営業に対して、お客さまの見る目が、全然違います。住宅でも、不動産屋のレベルでは、建築屋は通じません。」と言われましたが、実際に、住宅の建築屋に長く勤め、建築屋として不動産屋とつきあうこともあり、不動産屋にも少しだけ勤めて、そういう経験を積んだ上で考えて、私は、その通りだと思います。
〔 《身近な電化製品の電磁波発生量》が、「宝島」2011.8.号に掲載の「携帯電話の電磁波から見を守れ!」に書かれれていますが、コーヒーメーカー 1mG(ミリガウス)、ファックス 2mG、アイロン 3mG、に対して、電子レンジは、200mG(ミリガウス)と書かれています。他に大きい数値が書かれているものには、掃除機 200mG、電気シェーバー 100mG、などがあります。掃除機は現在の生活において使用しないのは難しいと思われますが、電気シェーバーは、髭は電気のものではなくカミソリを使うようにすればよいことですし、電子レンジは使用しなくても、他に調理器はあるし、電磁波の被害にあってまで「あたため」をする必要もないのではないでしょうか。電磁波を浴びても「あたため」が必要と思うなら、そう思う人だけが浴びるようにするべきで、他の人間にまで電磁波を浴びさせべきではないでしょう。インターネットで検索すると、電子レンジによる「あたため」は、温まるだけでなく、食品の栄養分が損なわれ、又、容器の成分が混入するおそれがあると書かれたものがありました。ありそうなことと思います。→《電子レンジの加熱で食品に何が起きているか》http://tamekiyo.com/documents/mercola/microwave.html、《電子レンジで「チン」は健康に悪いというのは、本当ですか?》http://www.nstimes.info/07-2005/microwave.html 他〕
京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんの発言をまとめた「小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ」http://hiroakikoide.wordpress.com/ に収録されているラジオやテレビでの番組の中で、小出裕章さんは、しばしば、「3月11日を境として、私たちの世界は変わってしまった」と何度も言われていたと思います。 福島第一原発から放散された放射性物質は、程度の違いはあっても世界をおおってしまい、日本でも、九州でも北海道でも影響はないということはない状況になってきています。 但し、現実的には、岩手県から静岡県までの太平洋側が主として気をつけなければならない地域ではあるわけですが、食品でも、これまでは、タール色素(合成着色料)や合成保存料・遺伝子組み換え食品・狂牛病の牛肉・鳥インフルエンザ・農薬過剰使用の農産物といったものが、「食の安全」の上で気をつけなければならないものであったのですが、今後は、「放射能汚染」というものが、それに加わったという事実を認めないわけにはいきません。 「食」だけではなく、「住」についても、「放射能汚染」というものを考えないわけにはいかなくなった。 今後は、住宅の建築の仕事をする者も、「原発事故」と「放射能汚染」を現実のものとして、考えて家造りをしなければならなくなった、ということを事実として認めないわけにいかないでしょう。
私が大学を卒業して最初に努めた木質系住宅建築請負業の某社では、「営業は、まず、住宅・建築についての知識を蓄えることが第一で、知識のない者が『営業技術』のみを身につけてはいけない」と言われ、最初に配属された営業所では、営業課長から、「毎月3冊、住宅・建築に関する本を読め」と言われ、毎月3冊はともかく、私は、その方向でやってきました。 それに対して、その後、勤めた在来木造の某社では、営業本部長が「営業に知識なんか、まったく、必要ない。」などと言っていました。 この2つはどちらが正しいかというと、ます、「まったく必要ない」などということはありません。しかし、「営業に知識なんかまったく必要ない」などというと間違いだと思いますが、「知識の量と営業成績が正比例するわけでもない」というのであれば、間違っていないと思います。 私は若い頃、野球のたとえとゴルフのたとえをするようになったらオッサンだという印象をもっていて、自分は野球のたとえとゴルフのたとえはするもんか・・・と思ってきたのですが、それを、ここでは、あえて、野球の話をしますが、いつであったか、ラジオの野球中継で、解説者の張本勲(はりもと いさお)が、「最近の人は、ピッチャーが投げる練習をしなかったり、バッターが打つ練習をしなかったりしますが、野球のピッチャーがボール投げずに何するんですか。バッターがバット振らずに何やるんですか。」と言っていたことがありました。 私は、知識を蓄えることが大事であると言った会社と知識なんか必要でないと言った会社の両方の会社に勤め、住宅建築の営業が住宅・建築の知識を蓄えるべく努力するということをしないで売ろうとするというのは、いわば、「野球のピッチャーがボール投げずに何するんですか。バッターがバット振らずに何するんですか。」というようなものだと思うようになりました。但し、「営業に知識なんかまったく必要ない」というのは不適切な表現ですが、「知識と営業成績が正比例するわけではないので、ある程度以上、知識を蓄えた人の場合は、それ以外の部分も考えてみるべきだ」というのであれば間違っていないと思います。
2011年3月11日を境にして、住宅・建築の業界においても、放射性物質とどう対処するかという問題は、住宅建築の業界においても避けて通れない問題になりました。 放射性物質をかぶっていることが考えられるカーネーションの鉢植えを平気で屋内に持ちこんだり、電磁波発生装置・電子レンジを何の配慮もせずに購入して使用したりするというのは、他の業界であればともかく、もしくは、不動産屋であれば客の方が「不動産屋なんてそんなもの」と思っているところがあるので通じるかもしれませんが、住宅でも建築屋の場合は、そういった問題に関心も持たず、無神経では、通じないのではないかと私は思います。もしくは、レベルの低い客層(この場合、「レベルの低い」というのは予算が低いという意味ではありません。)しか相手にできないことになるのではないか思います。
京大原子炉実験所・助教の小出裕章さんは、子供と第一次産業を守るために、ある程度以上の年齢の人間は放射性物質の含有量の高い農産物を食べるべきだ、というようなことを何度も言われています。(「小出裕章(京大助教)非公式まとめ」http://hiroakikoide.wordpress.com/ ) 小出さんの発言・著作は、相当参考にさせていただいていますが、この点については、同調できませんね。 今回、福島県や茨城県北部などの農家の方が何か悪いことをしたわけでもなく過失があったわけでもないので、福島県や茨城県北部など農家の方には、大変、気の毒だとは思いますが、私が放射能被害を防ぐ為に、事務所内に放射性物質に汚染されたものを持ちこまないように努力しているのに、事務所内に、放射能汚染の可能性が十分ある鉢植えを平気で持ちこみ、指摘されてもきかないような人の子供を守るために、なんで、こちらが犠牲にならなければならないのか、と思いますね。 そうでしょ。小出さん、そう思われないですか?
「受動喫煙」は、やっと、社会的に問題となってきましたが、「受動放射能被害」、及び、「受動電磁波被害」についても、考えられるべきだと思います。 電磁波の被害を受けないように自宅に電子レンジは持たない・電磁調理器は選択しない・電気カミソリは使用しない・電話はできるだけ固定電話でかける、というようにしても、職場で、すぐ横で無神経に電子レンジを使われたのでは、せっかく、自分がタバコを吸わないようにしているのに、職場で、一日中、横で吸われたり、タバコの煙をプゥウゥ~ウと吹きかけられたりしているのと同じですし、タバコよりも「受動放射能被害」「受動電磁波被害」の方が害が大きいかもしれませんから。
(2011.9.24.)
桜井 淳(さくらい あつし)監修 ・ 事故・災害と生活を考える会著『緊急改訂版 〔原子力事故〕 自衛マニュアル―“その時”すべきこと、絶対してはいけないこと』(2011.4.15. 青春新書)には、
≪・・・事故発生の第一報を聞いたら、まず建物の中に入るのが鉄則です。もし、自宅で聞いたのなら、とりあえず外に出ないようにすることです。 しかし、それだけでは危険を回避することになりません。 では、まずすべきことは何でしょうか。
(1)洗濯物や、庭やベランダに置いてあるだいじなものをすぐに取り込む
(2)すべての窓を閉める。 雨戸があればそれも閉める
(3)ビニールテープで窓やドアの隙間を塞ぐ
(4)換気扇が回っていれば、すぐに止める
まず、外に置いてあるものを中に入れる必要があります。事故現場からの距離、事故発生からの時間にもよりますが、極力早く取り込むことです。このとき、念のためにゴム手袋やビニール袋をかぶせて作業をするといいでしょう。
外にあったものは、もしかするとすでに放射性物質を浴びている可能性もあります。処理については後で詳しく述べますが、とりあえずビニール袋やポリ袋に密封して、部屋のすみや玄関等に置いておくといいでしょう。 ・・・・ ≫(P.64~P.65)
≪ 原子力事故が発生したら、外に干してある洗濯物はすぐに取り込まなければいけません。そしてビニール袋などに入れ、家のすみなどに保管しておくということは、前にお話したとおりです。
ではその後、これをどう処理すればいいのでしょうか。
そのポイントは、以下の三点です。
(1)自治体等に持っていき、放射能検査をしてもらう
(2)ひどく汚染されているようなら、「汚染物質」として廃棄・処理してもらう
(3ごく軽度の汚染なら、よく洗えば使用できる
事故後すぐに取り込んだのなら、さほど重度に汚染しているといことはないでしょう。 しかし、油断は禁物です。大前提として、独断で決めてはいけません。「大丈夫だろう」と着てしまったり、タンスにしまったりすると、後になって身体に悪影響を及ぼすことになりかねません。・・・・・・
そして、もしひどく汚染されていたら、廃棄処分にします。 ここで重要なのは、一般のゴミと同じように捨ててはいけないということですビニール袋に入れたまま、自治体等が「汚染物質」の回収を行う際に廃棄します。・・・・
以上のことは、洗濯物だけではなく、自転車、鉢植え、サンダルなど、緊急に外から家の中に取り込んだものすべてにいえます。事故後も捨てずに使い続けるなら、よく洗うことがだいじです。≫(P.66~P.68)
と書かれています。
ですから、私も、3月11日の福島第一原発事故以来、洗濯物は外には干さないようにし、外で着ていた服は、玄関で脱いで、その付近から中に入れないようにするなどしてきました。
もっとも、完全に防ぐということは難しいかもしれませんが、「オール オア ナッシング(全か無か)」という姿勢ではなく、「できることを。 できるだけ。」という姿勢でやろうと考えました。 それとともに、汚染の度合いが大きいか小さいかということも重要ですが、どうしても必要なものかどうしても必要ではないか、という視点でも判断するようにしました。
これは、たとえば、電磁波の問題についても考えたことですが、電磁波の被害を受けないようにする為には、〔1〕電磁波を発生するものをできるだけ使用しないことと、〔2〕使用せざるをえない場合でも、できるだけ短時間ですませること、そして、〔3〕電磁波を発生する物からできるだけ離れた方が良いのです。 その基準で、
(1)電子レンジは必要ない。 「調理済み食品」をあたためる場合も、「電子レンジで」と書かれていても、お鍋にお湯をわかしてそこに入れるかフライパンであたためれば良いものがほとんど。 自宅以外で、電子レンジを使用している場合は、使用時、電子レンジのそばにいないようにする。
(2)電磁調理器ではなくガスコンロを使用する。
(3)できるだけ体から離して使用した方が良いといっても、体から離しては使えない物として、電気カミソリと携帯電話があるが、髭をそるのは、電気カミソリではなく、カミソリを使って剃るようにする。
(4)携帯電話と家庭や会社の固定電話や公衆電話の両方がある場所では、固定電話・公衆電話の方でかけるようにする。
(5)他、電磁波を発生する物と発生させない物のどちらでもおこなえることは、できるだけ、電磁波を発生させない物を使用しておこなうようにする。 たとえば、アンテナで電波を飛ばす方式の電気器具とコードがついている電気器具ではコードがついている電気器具を選ぶ。
・・・といったことをしてきました。 東京電力などは、電磁調理器が発生させる電磁波は、他の電気器具と比較して、決して大きな量ではないと、なんだか、原子力発電所からの放射線は自然の放射線や飛行機で外国と往復した時に浴びる放射線、病院でのX線撮影での放射線と比較してそれほど大きくないとかなんとかいう理屈と似たことを言って電磁調理器や「オール電化住宅」を勧めてきたのですが、一方で、パソコンや携帯電話の場合、その発生させる電磁波、それから受ける電磁波が大きくても小さくても、実際問題として、現在、パソコンや携帯電話を使用しないで生活することは大変難しくなってきているので、電磁波の量が大きいか小さいかという視点も必要ですが、どうしても使用しないといけないものか使用しないでもすむものか、他に電磁波を発生させないでその機能を発揮する道具があるのかないのか、という視点で見て判断をする必要があると考え、パソコンや携帯電話は、実際に、私もやってしまっているのですが、必要でもないのにパソコンでゲームを長時間やってしまうなど必要でないことのために長時間使用しないように心得るべきではあるが、使用はする、それに対して、電磁調理器などはガスコンロで調理はできるし、電子レンジはなくても他の器具で調理も「あたため」もできるし、健康を害してまで「あたため」をする必要があるとは思えないことから、そういう物は使用しない、というようにしてきました。
こういったことは、誰もが考えるべきことで、住宅新築やリフォームの際にも、こういったことを考えておこなうべきであると思いますが、建築屋として、個々にどう判断するかは、それぞれのお施主さまが最終的に決められれば良いことと思います。 たとえば、電子レンジは、我が家は広くないということもあり、私は必要ないと思って持ちませんが、持つけれども、無闇矢鱈とは使用しない、使用する場合はできるだけ近くにいないようにする、という方針にして持つ、とされるのであれば、それはそれで良いでしょう。但し、職場など、自分と自分の家族以外の者もいる場所においては、自分だけが良ければ良いという判断で購入したり設置したりするべきではないでしょう。
電磁調理器についても、あまりにも積極的に勧めるべきものとは思っていませんが、調理器具のひとつとして、選択肢のひとつとして存在するものと考えており、3月11日までは、「阪神淡路大震災の時、都市ガスよりも電気の方が先に復興した」(プロパンガスはもっと早く復興したはずですが)というのが電磁調理器や「オール電化住宅」のひとつの「売り」であったのが、今回は「計画停電」などもあって、照明などは電気で調理はガスというように分けておけば電気が使えない時でも昼間ならガスで調理もできたのにといった、むしろ、ガスよりも電気の方の問題が出ましたが、お施主様が選ばれるのであれば、それはそれで良いと思っています。
※電磁波の問題点については、たとえば、
荻野晃也監修『ケータイ天国 電磁波地獄<増補版>』(1999.11.2. 週刊金曜日ブックレット) 他参照。
それで、放射能汚染については、たとえば、地面に落ちた放射性物質は靴の底についてくることがあると言われますが、だからといって、靴を外に出るたびに捨ててしまうわけにもいきません。 又、ゴーグルメガネと防塵マスクをすると良いといっても、お客様(見込客・契約客)と会うのに、ゴーグルメガネと防塵マスクをした格好で会うわけにもいきません。 だから、靴はしかたがないと考え、時々は洗う・拭く。 ゴーグルメガネは無理として、私は近視で、人間は、メガネのある顔とない顔では8割の人間はメガネのない顔の方が良い顔で、2割メガネのある顔の方が良い顔の人もいるけれども、私はメガネのない顔の方が良い顔であると考えてコンタクトレンズにしていましたが、花粉症の時期のみ、コンタクトレンズではなくメガネにしていたのを、花粉症の時期を過ぎてもメガネにして、外から屋内に入った時には、メガネをよく洗い、顔もあらう、外を歩く時でもお客様と会わない時にはマスクをするが、お客様と会う場合、会いそうな場合にははずす、外から屋内に戻った時にはうがいをする、というようにいたしました。放射能汚染の程度が大きいか小さいかではなく、避けて通れないか避けることができるかという視点で、避けて通れないものについてはこのようにしました。
それに対して、外に置かれていた物で、中に入れても入れなくても良い物は、ここしばらくは中に入れないでおくようにいたしました。 ゴムのサンダルは、庭(といっても、庭というほどの広さのある庭ではありませんが)に出るように、掃き出し窓の外側に置いていたサンダルと、玄関の三和土(たたき)の部分・屋内に置いていたゴムのサンダルは、入れ替えないように、屋外に置いていたサンダルはその後も屋外に置いておく、屋内に置いていたものは屋内の三和土においておくというようにいたしました。 そして、毎年、5月の母の日には、カーネーションを母に買っており、昨年一昨年は鉢植えの物を買ったのですが、今年は、外で育てた草木草花を屋内に持ちこまない方が良いと判断して、購入はやめました。 販売されているカーネーションが屋外で育てたものかビニールハウスで育てたものか、放射性物質の飛散量の多い地域で育てられたものか多くない地域で育てられたものか、といったことはわかりませんが、たとえ、多くないとしても、何が何でも屋内に持ちこまなければ生活できないというものではないというものは、屋内に持ちこまない方が良いと判断して、購入しませんでした。 9月11日(日)に、東京都江戸川区の船堀タワーホールで開催された武田邦彦講演会でも、中部大学の武田邦彦教授が、「木の葉に放射性物質が多くこびりついていますから、木の枝を切ってください。あくまで葉についているのであって、根から吸い上げるわけではないので、木を切り倒す必要はありません。葉のついた枝を落としてください。」といったことを言われていました。(9月11日の武田邦彦講演会の動画は、http://takedaatedogawaku.jimdo.com/ で視聴できます。) 「サンデー毎日」2011.8.21-28夏季合併号(毎日新聞社)掲載の「海よりヤバイ!? 放射能溜め込む森林」(サンデー毎日・藤後野里子)には、≪7月中旬、裏磐梯や八甲田山などの放射線量を計測した北里大獣医学部の伊藤伸彦教授が指摘する。 「森の中に入って樹木や木の葉に線量計を当てると数値が一気に上がります。木がない場所や、道路に出てアスファルトの上で測ると急に数値が下がる。樹木の葉や土には放射性物質が吸着しやすいのです」 ≫≪夏山登山や森林浴は行かないほうがいいのか。「・・・・放射性物質が付着している草木や木の生い茂った場所や枯葉や水たまりには気をつけてください」(前出の伊藤教授)・・・・≫と書かれています。野菜や果物については、程度の違いはあっても、日本中が放射能に汚染されてしまったわけですから、程度の違いはあるとしても、まったく、影響を受けないというわけにはいかないでしょうけれども、食べるわけではない鉢植えの植物は、購入しないか、購入した場合でも、今年は、屋内に置かないで、庭か玄関前に置くようにした方が良いでしょう。
しかし、です。 問題は、
たとえ、自分が気をつけても、職場でまわりの人間が無神経である場合がある
という点です。
かつて、私が在来木造の某社の松戸の営業所にいた時、隣りの席に、ニコチン中毒の男がいて、一日中、タバコを吸い続けていました。私は、その時、入社2年目で、ニコチン中毒の男は入社したばかりでしたが、職場においては、「波風を立てないで。少々のことは見ざる、言わざる。目立たず騒がず・・」とか思って我慢していたところ、おかげで、こちらが、気管がおかしくなってしまって、せきこむようになってしまったということがありました。 そうすると、当のニコチン中毒の男が、「どうしたんですか? 気をつけた方がいいですよ」などと言いだしたので、「アホか! おまえのおかげでせきこんでるんじゃないか。何考えてるんだ。」とあきれたことがありました。
私は、生まれてからタバコというものを吸ったことは一度もない。 高校の2年の時、「保健」の授業で、先生が、「俺は、タバコはやめて、ここしばらく吸っていないけれども、お前たちに見せるために、吸って見せる。 いいか、これは、白いハンカチだ。 見てろよ。」と言い、一口、吸って、そのハンカチに息を吹きかけて見せられたということがありました。そのハンカチは即座にまっ茶色に変色しました。「いいか。一息でこれなんだぞ。 これと同じことが肺の中で起こっているんだ。一口吸うごとに肺がこれだけ汚れるんだ。だから、もし、お前たちの中にタバコを吸っている人間がいたら、今すぐやめろ。お前たちは、一生懸命勉強しているのに、それを片方でタバコを吸っている人間は、『大学、あきらめろ、大学、あきらめろ』と言っているようなものだ。吸っている者がいたら、とにかく、今すぐやめろ。」と言われたことがありました。「タバコは脳細胞を破壊し、記憶力の低下をもたらす」という話もあり、だいたい、高校生くらいの時は、タバコを吸う人間というのは、「不良」ということになっていて、そんな仲間に入っていはいけないと思っていましたし、父も自分は吸いましたが、タバコは吸わない方が良いと言っていたので、タバコを吸う人間というのは、高校生の場合は「不良」みたいに見られますが、人を殺したわけでもないので、「受動喫煙」で他人に迷惑をかけるとかでなければ、好ましくはなくても、「不良」としては軽い方かもしれないと思いますが、私自身はその流れで今に至るまで、吸ったことがありません。 ところが、せっかく自分が吸わなくても、職場で隣りの人間に、一日中、タバコを吸われたのでは、自分がタバコを吸わない意味がないことになってしまうのです。 タバコを吸っていて健康の為にと思ってやめたという人が、これではタバコをやめた意味がない、とよく言います。 「受動喫煙」でタバコの副流煙を人に吸わせるのは、相手の健康に良くないことをしているだけでなく、大変失礼なことをしているのです。
在来木造の某社の いわき市の営業所にいた時には、同じ営業所にいたおじさんが、「俺はタバコは吸うけれども、子供の前では絶対に吸わないようにしている。俺は、そういうところは徹底してるんだい。」と言い、私の前で吸って、プウゥ~ッとこちらに息を吹きかけたので、あ~のなあ~あ、オッサンなあ~あ、おのれの子供が受動喫煙するのはいかんが、俺が受動喫煙させられるのはいいと言うのかい? と思ったことがありました。
その頃までは、職場においては、タバコを吸う人間が基本で、タバコを吸わない人間の方が気を使うべきだという風潮で、その「俺は子供の前では絶対にタバコは吸わないようにしている」という いわきのおじさんも、「タバコが嫌なら、外行っていいよ。俺はそういうのは気にしないから」などと私に言うので、オッサン、そりゃ違うだろ、タバコを吸わない人間が外に行くのではなく、タバコを吸いたい人間が外に行って吸うものだろう、と思ったものですが、最近では、タバコを吸わない人間の方が基本で、タバコを吸う人間の方が気を使うべきであるという認識に社会が変わってきたように思います。 タバコを吸う人に吸うなとまで言うのは酷だと思いますが、職場など、タバコを吸う人と吸わない人がいる場所では、タバコを吸う人の方が気を使うべきものであると思います。
ところで、「放射性物質」「放射線」というものは、タバコよりもおそろしいのです。 だからといって、受動喫煙がどうでも良いわけではありませんが、「放射性物質」「放射線」は、さらにおそろしい。
私が勤めている会社において、5月の母の日の時です。4月に中途入社したばかりの女性の新入社員が、カーネーションの鉢植えを買ってきて、それを自分のクルマの中に置いておくのであれば、まだ良いのですが、会社の事務所の中に持って入り、さらに、「今、外で育てたものを、あまり、屋内に持ちこまない方がよい」と私が言ってもきかないのです。 人の言う事をきかない人というのは、何を言ってもきかないものだと思います。こうなると、せっかく、私が、放射能汚染の被害にあわないように気を使っても、隣りで一日中タバコを吸われたのでは、タバコを吸わない意味がない、タバコを吸ってきた人が禁煙した意味がないのと同じです。 その物質の有害さの程度からいけば、放射性物質の方が程度は大きいのであり、より問題が大きいことになります。
私が大学を卒業してすぐに勤めた木質系の住宅建築請負業の某社では、客宅に訪問する時のマナーとして、アポイントをとって訪問する場合、アポイントをとらずに「アポなし」で訪問する場合、それぞれについて、教えられたことがありましたが、その中に、「アポ有」の場合、「アポなし」の場合のいずれの場合においても、「カバンを地べたに置かない」というものがありました。 アタッシュケースであれ他のカバンであれ、少々、物を多く入れると、つい、地べたに置きたくなる時がありますが、お客様の家の前で鞄を地べたに置くと、その地べたに置いたかばんを、うちの家の部屋の床、あるいは、畳の部屋の畳の上に置かれるのか、と思われて、嫌な気持ちになられてしまう、もしくは、そんなカバンをもって入られたくない、と思われてしまうから、ということでした。この会社では、「基本動作の徹底」といって、こういったことをきっちりとするようにいわれていましたが、私は、最初、こういった話を聞いて、そういったことは、どこの会社でもそのようにすれば、差はなくなってしまうので、やっても、それほど効果はないのではないか、と最初思ったのですが、その後、他の何社かに勤めて、もとより、そういうことをまったく考えていない人、そういうことをまったく考えていない会社が少なくないということを知り、そして、自分が客の立場である場合に、そういうことを考えている営業、そういうことを考える会社とそうでない会社では、相当、印象が違うということを知りました。
お客様宅であれ、職場であれ、それを持ちこんで良いかどうか、持ちこむとどう思われるかといったことは考えなければいけませんし、考える感性・神経がないようでは営業はできません。 放射能汚染・放射能被害が言われる中、会社の用事で使用するものでもないカーネーションの鉢植えを買ってきて、屋内に持ちこむ必要が何かあるわけでもないのに、平気で事務所内に持ち込み、言われてもきかない女を見て、この女、お客様にもこの調子なんだろうなあ~・・・・・と思い、これでは、他の職種ならともかく、営業ではなあ~あ・・・・・と思ったのでした。
そして、この女性は、入社早々、「お弁当をあたためるのに電子レンジいるじゃな~い」などと言いだし、私が「要らない」と言っても無視して、会社のカネで、有害電磁波発生装置・電子レンジを買ってきてしまったのでした。 人によって、敏感な人もいれば、敏感でない人もいて、個人差はあるかもしれませんが、実際のところ、私は、電子レンジが、特に、停止する時、少々離れていても衝撃を感じるのです。 何が原因で感じるかといえば、電磁波だと思います。 職場というところにおいては、自分だけが良ければ良いという考え方ではだめで、周囲と調和するようにしなければいけません。 この調子では、この人は営業は無理だろうなあ・・・と思いました。
特に、不動産屋ならば、少々、レベルが低くても、同業他社もその程度であるというところもあるし、客の方でも、「不動産屋なんて、そんなものだ」と思っているようなところもあるので、まだ、なんとかなる場合も考えられますが、建築屋の場合は、「営業に客の求めるレベルが不動産屋よりもはるかに高い」ので、こういう無神経な人は無理だと思います。
木質系住宅建築請負業の某社に入社して最初の研修の時に言われたことですが、「住宅の建築屋と不動産屋というのは、隣りの業界で似ているのではないかと思っている人もいますが、実際には全然違います。特に、営業に対して、お客さまの見る目が、全然違います。住宅でも、不動産屋のレベルでは、建築屋は通じません。」と言われましたが、実際に、住宅の建築屋に長く勤め、建築屋として不動産屋とつきあうこともあり、不動産屋にも少しだけ勤めて、そういう経験を積んだ上で考えて、私は、その通りだと思います。
〔 《身近な電化製品の電磁波発生量》が、「宝島」2011.8.号に掲載の「携帯電話の電磁波から見を守れ!」に書かれれていますが、コーヒーメーカー 1mG(ミリガウス)、ファックス 2mG、アイロン 3mG、に対して、電子レンジは、200mG(ミリガウス)と書かれています。他に大きい数値が書かれているものには、掃除機 200mG、電気シェーバー 100mG、などがあります。掃除機は現在の生活において使用しないのは難しいと思われますが、電気シェーバーは、髭は電気のものではなくカミソリを使うようにすればよいことですし、電子レンジは使用しなくても、他に調理器はあるし、電磁波の被害にあってまで「あたため」をする必要もないのではないでしょうか。電磁波を浴びても「あたため」が必要と思うなら、そう思う人だけが浴びるようにするべきで、他の人間にまで電磁波を浴びさせべきではないでしょう。インターネットで検索すると、電子レンジによる「あたため」は、温まるだけでなく、食品の栄養分が損なわれ、又、容器の成分が混入するおそれがあると書かれたものがありました。ありそうなことと思います。→《電子レンジの加熱で食品に何が起きているか》http://tamekiyo.com/documents/mercola/microwave.html、《電子レンジで「チン」は健康に悪いというのは、本当ですか?》http://www.nstimes.info/07-2005/microwave.html 他〕
京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんの発言をまとめた「小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ」http://hiroakikoide.wordpress.com/ に収録されているラジオやテレビでの番組の中で、小出裕章さんは、しばしば、「3月11日を境として、私たちの世界は変わってしまった」と何度も言われていたと思います。 福島第一原発から放散された放射性物質は、程度の違いはあっても世界をおおってしまい、日本でも、九州でも北海道でも影響はないということはない状況になってきています。 但し、現実的には、岩手県から静岡県までの太平洋側が主として気をつけなければならない地域ではあるわけですが、食品でも、これまでは、タール色素(合成着色料)や合成保存料・遺伝子組み換え食品・狂牛病の牛肉・鳥インフルエンザ・農薬過剰使用の農産物といったものが、「食の安全」の上で気をつけなければならないものであったのですが、今後は、「放射能汚染」というものが、それに加わったという事実を認めないわけにはいきません。 「食」だけではなく、「住」についても、「放射能汚染」というものを考えないわけにはいかなくなった。 今後は、住宅の建築の仕事をする者も、「原発事故」と「放射能汚染」を現実のものとして、考えて家造りをしなければならなくなった、ということを事実として認めないわけにいかないでしょう。
私が大学を卒業して最初に努めた木質系住宅建築請負業の某社では、「営業は、まず、住宅・建築についての知識を蓄えることが第一で、知識のない者が『営業技術』のみを身につけてはいけない」と言われ、最初に配属された営業所では、営業課長から、「毎月3冊、住宅・建築に関する本を読め」と言われ、毎月3冊はともかく、私は、その方向でやってきました。 それに対して、その後、勤めた在来木造の某社では、営業本部長が「営業に知識なんか、まったく、必要ない。」などと言っていました。 この2つはどちらが正しいかというと、ます、「まったく必要ない」などということはありません。しかし、「営業に知識なんかまったく必要ない」などというと間違いだと思いますが、「知識の量と営業成績が正比例するわけでもない」というのであれば、間違っていないと思います。 私は若い頃、野球のたとえとゴルフのたとえをするようになったらオッサンだという印象をもっていて、自分は野球のたとえとゴルフのたとえはするもんか・・・と思ってきたのですが、それを、ここでは、あえて、野球の話をしますが、いつであったか、ラジオの野球中継で、解説者の張本勲(はりもと いさお)が、「最近の人は、ピッチャーが投げる練習をしなかったり、バッターが打つ練習をしなかったりしますが、野球のピッチャーがボール投げずに何するんですか。バッターがバット振らずに何やるんですか。」と言っていたことがありました。 私は、知識を蓄えることが大事であると言った会社と知識なんか必要でないと言った会社の両方の会社に勤め、住宅建築の営業が住宅・建築の知識を蓄えるべく努力するということをしないで売ろうとするというのは、いわば、「野球のピッチャーがボール投げずに何するんですか。バッターがバット振らずに何するんですか。」というようなものだと思うようになりました。但し、「営業に知識なんかまったく必要ない」というのは不適切な表現ですが、「知識と営業成績が正比例するわけではないので、ある程度以上、知識を蓄えた人の場合は、それ以外の部分も考えてみるべきだ」というのであれば間違っていないと思います。
2011年3月11日を境にして、住宅・建築の業界においても、放射性物質とどう対処するかという問題は、住宅建築の業界においても避けて通れない問題になりました。 放射性物質をかぶっていることが考えられるカーネーションの鉢植えを平気で屋内に持ちこんだり、電磁波発生装置・電子レンジを何の配慮もせずに購入して使用したりするというのは、他の業界であればともかく、もしくは、不動産屋であれば客の方が「不動産屋なんてそんなもの」と思っているところがあるので通じるかもしれませんが、住宅でも建築屋の場合は、そういった問題に関心も持たず、無神経では、通じないのではないかと私は思います。もしくは、レベルの低い客層(この場合、「レベルの低い」というのは予算が低いという意味ではありません。)しか相手にできないことになるのではないか思います。
京大原子炉実験所・助教の小出裕章さんは、子供と第一次産業を守るために、ある程度以上の年齢の人間は放射性物質の含有量の高い農産物を食べるべきだ、というようなことを何度も言われています。(「小出裕章(京大助教)非公式まとめ」http://hiroakikoide.wordpress.com/ ) 小出さんの発言・著作は、相当参考にさせていただいていますが、この点については、同調できませんね。 今回、福島県や茨城県北部などの農家の方が何か悪いことをしたわけでもなく過失があったわけでもないので、福島県や茨城県北部など農家の方には、大変、気の毒だとは思いますが、私が放射能被害を防ぐ為に、事務所内に放射性物質に汚染されたものを持ちこまないように努力しているのに、事務所内に、放射能汚染の可能性が十分ある鉢植えを平気で持ちこみ、指摘されてもきかないような人の子供を守るために、なんで、こちらが犠牲にならなければならないのか、と思いますね。 そうでしょ。小出さん、そう思われないですか?
「受動喫煙」は、やっと、社会的に問題となってきましたが、「受動放射能被害」、及び、「受動電磁波被害」についても、考えられるべきだと思います。 電磁波の被害を受けないように自宅に電子レンジは持たない・電磁調理器は選択しない・電気カミソリは使用しない・電話はできるだけ固定電話でかける、というようにしても、職場で、すぐ横で無神経に電子レンジを使われたのでは、せっかく、自分がタバコを吸わないようにしているのに、職場で、一日中、横で吸われたり、タバコの煙をプゥウゥ~ウと吹きかけられたりしているのと同じですし、タバコよりも「受動放射能被害」「受動電磁波被害」の方が害が大きいかもしれませんから。
(2011.9.24.)
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