住宅建築業界 職歴詐称を見破る方法(3)構造現場説明ができない男。構造現場見学会の趣旨がわからない男
[第232回]営業と会社の話(56)‐3
2010年8月前半だったのではないかと思う。
千葉県東金市日吉台で、千葉市中央区鵜の森町の新華ハウジング有限会社(建設業)の営業社員 かじ○ が知り合いの不動産屋の市原市のK栄が持っていて売れずに困っていた土地を新華ハウジングに買わせ、そこに新華ハウジングが「モデルハウス」を建築中であった。 新華ハウジングの社長 長○川Sニは、私が入社する際に「総合住宅展示場とかに常設のモデルハウスというものはないんですが、分譲地の1画にモデルハウスとして建てたというモデルハウスはあるんです。 そこでしばらくモデルハウスとして使って、欲しいと言う人があった時にそれを売って、その後、又、他の分譲地でモデルハウスを建てて、と順番にやっていくようにしているんです。」と話したはずであったが、実際には、かじ○ の知り合いの不動産屋が売れずに困っていた土地を買わされていただけだった。 建築屋が住宅を建てようと土地を買う際、モデルハウスとしての建物を建てる為の土地と建売住宅を建てて販売する土地では買う土地の選び方が違う と思うのであるが、新華ハウジングの社長 長○川は、かじ○ の知り合いの不動産屋 K栄が持っている土地のうち、「売れやすい土地」と「売れにくい土地」のうち、「売れにくい土地」「売れなくて困っている土地」の方を買わされていた。
「不動産の住宅の営業」と「建築の住宅の営業」で大きく違うところとして、 「不動産は、担当者がどうこうよりも、モノで決まる」ということがあると言われる。 過去の同僚で不動産会社に転職した人、契約客・入居者で不動産会社に勤めた人その他複数から、これは聞かされた。自分も勤めて経験したが、いくら営業担当者がお客様から評価していただいても、条件の悪い土地を買ってもらえるかというと無理である。買いたいと思ってもらえる土地を用意しなければならない。だから、不動産屋は「仕入れ」として土地・建物付きの土地を購入して自社物件として販売しようとする際には、それが「売れる物件」「売れやすい物件」かどうか考えて、「売れにくい物件」は買ってはならないのである。 又、ある不動産屋が造成して分譲地として売りにだしたものの売り切ることができず、断念して他の不動産屋に安めの価格で売り、それを購入した不動産屋が自社物件として販売したり、上に建物を建てて建売住宅として販売したりすることがあるが、前の不動産屋が売ろうとして売れずに手放す土地を買う場合は、自分のところなら売れるという見通しがあってこそ買うのであり、前の不動産屋が売れなかったものを見通しなしに買ってはならないはずである。 それを、新華ハウジングは かじ○ の知り合いの不動産屋が持っていた「売れずに困っていた土地」を買って建てていたのである。 建売用地として買ったのなら用地の選定を間違えている。 又、自社の場所から遠い場所は、行き帰りにも時間とガソリン代・高速道路代がかかるので、特に理由がなければ、建売住宅用地としての場合もモデルハウス用地としての場合も、遠い場所はできるだけ避けるべきであるが、それもおかまいなしに、千葉市中央区鵜の森町の新華ハウジングが東金市日吉台で購入していたのである。
そこで、ツーバイフォー工法にて工事が始まり、骨組み段階で、「構造現場見学会」をおこなった。
しかし、「構造現場見学会」をやるならば、構造現場見学会をおこなえる営業がいなければならない。 構造説明のできる営業がいなければならない。 しかし、私が2010年6月下旬に入社した時点で、私より2カ月半ほど前に入社していた かじ○ も私より1カ月半程前に入社していたS井も、構造説明のできる営業ではなかった。ある程度以上構造説明ができる営業、ある程度以上構造見学会ができる営業は私だけだった。 特に、かじ○ は不動産屋とコネクションがあり、逆に、自分でも履歴書の職歴は粉飾したと話していたが、住宅建築請負業の菊池建設・桧家住宅にいたことがあると自称していた部分はかなり嘘くさいものだった。 「住宅の営業」でも、「建築の住宅の営業」と「不動産の住宅の営業」では体質・タイプが相当違うのであるが、「建築の住宅の営業」を長くやってきて、仕事をする上で「不動産の住宅の営業」と接することも経験し、そして、自分自身でも「不動産の住宅の営業」を少しは経験した者である私から見ると、彼は「建築の住宅の営業」か「不動産の住宅の営業」かどちらかと言えば「不動産の住宅の営業」であろうと見られる行為をいくつもおこなっていた。
(1) 「建築の住宅の営業」なら、「建築中現場見学会」で来客を待つ時、ポケットに手をつっこんだりはしないが、「不動産の住宅の営業」はポケットに手をつっこんだりするのは普通。 かじ○ は始終ポケットに手をつっこんでいた。
(2) 「建築の住宅の営業」は、来客や自分の靴をそろえるものだが、「不動産の住宅の営業」はそろえない。彼はそろえない。
(3) 「建築の住宅の営業」は、建築現場に行ってひとが忙しく動いていて、自分がその時、手があいておれば、職種が何であるかにかかわらず、お客様ではなく従業員ならば、なんなと手伝うのが当たり前であると頭よりも体が考えて反応するものであるが、かじ○ は、この後、完成現場見学会の時に、他の従業員が忙しく動いていても、自分ひとりだけ、ポケットに手を突っ込んでふんぞり返って見物していた。
他にもいくつもあるのだが、そのあたり、すべて「不動産屋型」なのだ。 そういったものを見て、この人は「建築屋か不動産屋かといえば、不動産屋だな」と判定した。
新華ハウジング有限会社の社長 長○川Sニの妻 長○川 ◇華 の中学生の時からの友人で社長の長○川 Sニともその頃からの知り合いだったということで、経理・総務の経験が相当あるわけでもなく、会計関係の大学学部を卒業したわけでもなく、事務・経理関係の資格を取得しているわけでもなく、建築業界の勤務経験があるわけでもなく、建築関連の資格を持っているわけでもないのに、私の倍ほどの給料で雇ってもらっていて、後に私が営業を離れて「工事管理・総務」となっても時間外手当は支払われなかったのに自分には時間外手当をつけて受領していた O竹加◇子 の いとこ N様夫婦(20代)が、千葉県内で戸建住宅を取得しようと考えておられた。
基本的には、建売住宅の購入を考えておられたが、建築条件付き土地を購入して建物を建てる、建築条件のない土地を購入して建物を建てるということも選択肢の中に入っていたようだ。 N様は大東建託のグループ会社の大東建設(http://www.d10.co.jp/ )の建売分譲を買おうかと検討されていたが、新華ハウジングの社長 長○川 が言うには、家というものは建売を買うものではありませんよ、土地を買った上で、セミナーに出ていろいろと学び、その上で、建物は建物だけで建てるべきですよ、と説得して購入をやめさせた、という話だった。 それで、大東建設とは切れた、と長○川 は言い、長○川は「俺が大逆転させた」と言っていた。
しかし、 (1) 後に、実際に本人、N様にきくと、家というものは建売を買うものではありませんよ・・・・と長○川から言われたので大東建設の建売分譲を買うのをやめたのではなく、買おうと検討していた物件の道路づけがあまりよくなかった、そこに至る道が狭かったのでやめた、ということで長○川の話とは違った。
(2) 新華ハウジングが、構造についてある程度以上、きっちりとした工事をおこなっている会社であるならば、家というものは建売を買うものではありませんよ、土地を買って建物は建物で契約して建てるものですよ、と言うのも説得力があるかもしれないが、新華ハウジングは大東建託の下請けをやってきた会社であり、工事内容はそれを上回るとは言えない内容だった。 建売屋にも2種類ある。<1>土地が欲しい・予算がそれほどないという人は建物には目をつぶって、とりあえず住めるという程度の建物でもいいとして購入する場合があり、建物は無茶苦茶安いが品質もその程度という会社と、<2>土地と建物を購入しようという人でも建物もそう悪くないものを手に入れたいという人を対象とした会社があり、大東建設は後者の方で、請負で建てている中より上の会社と比べてどうかはさておき、建売で建てている会社としては建物もそう悪くはないという会社だった。<1>のタイプの無茶苦茶なものを建てている会社なら、あんな所が建てたものを買ったのではえらい目にあいますよ、と指摘すれば、そうかもしれない・・と見込客は思うかもしれないが、大東建設はある程度の水準を保ったものを建てている<2>のタイプの会社なので、それはできないと思う。 そういう会社の物件を検討していた人に対して、たとえば、一条工務店のように「在来木造でムクで耐久性のある建物で・・」というある客層には絶対的に強い会社とか三井ホームのようにツーバイフォーでは認知度が他社より高く特に女性に対して特別のイメージを与えている会社とかそういった特に建物にある絶対的な優位性を持っている会社ならともかく、建物に絶対的優位性がない会社の新華ハウジングが「考えを変えさせた」ということがありうるか? というと、なかったのだ。
(3) 大東建設を「切った」と長○川 は言ったのだが、そんなもの、簡単に切れるか? ローンを含めて土地と建物を購入する予算がある、間違いなく向こうしばらくのうちに購入するという人がそこにいて、ひとつ勧めた物件を断られたからといって、建売屋の営業が簡単にその見込客を放棄するか? するわけない・・と普通は考えるし、見込客としては、はっきりと決めるまでは情報をくれる相手でその会社の物件を買おうかどうしようかというところまで検討した相手を「切る」かというと、普通は「切らない」「切れない」と思うのだ。 長○川が「切った」と断定する論拠は何かあるのか? なかったのだ。 社長の長○川の親とか子とかいうなら話は別だが、O竹は新華ハウジングでちょー優遇してもらっていたとはいえ、従業員で、かつ、N様はそのO竹の親でも子でもなく、 いとこ なのだ。
そのN様を長谷川は10件前後もの土地を見せに連れ回したらしい。(まず、それが物件案内のしかたとしておかしい。しろうとの案内である。) そして、営業のS井に引き継がせ、S井は特に何もしないで、それを私が引き継いだ。 長○川は「ほとんど決まりかけている」と言ったのだが、そんなことがありうるか? 土地をこれから購入する見込客で、どの土地を買うかも決まっていないのに「ほとんど決まりかけている」などと、そんなことがありうるか?
(1) まず、一般論として、「建築の住宅」としても、である。 1996年のことだったと思う。 在来木造のI 工務店では、営業所の壁に、「だんびら」と言って、赤で枠をかこった長方形の紙に、「○○ ◇◇様邸 ・・年・・月・・日契約 担当:○野×造」と書いて貼りだしていた。 その時、福島県いわき市の営業所にいたが、私が、契約書を作成し、契約していただくために、お客様宅に行くというのを聞いて、同じ営業所の人で中途入社で入り、私より年上だが在籍年数はまだ短い某さんが、「もう、決まりでしょうから、書いておきますよ。」と言って、その「だんびら」にそれを書きだそうとしたので、「やめてください。縁起が悪いからやめてください。 最後の最後まで何があるかわからないですから、やめてください。はんこついてもらう前に、それ、作るのはやめてください」と言ったことがあった。 その時は契約していただくことができたが、実際、それより何年か前、1993年のこと、千葉県松戸市の営業所にいた時、同様のケースで、やはり、同じ営業所の人が「作っておきますよ」と言うので、それほど気にせずに作ってもらってお客様のところに行ったところ、結局、その後、最終的には契約はしてもらえたけれども、その時は「ちょっと待ってくれ」ということで契約が延期になったということがあったのだ。実際問題として、契約しますから来てくださいと言われても、最後の最後まで何があるかわからないのだ。 松戸営業所にいた時に延期になったのは「だんびら」を先に書いてしまったからというわけでもないだろうけれども、私が自分から書いてくださいと言ったのではないとしても、契約書に署名捺印していただくより前にそういうものを作成するというのは、営業の姿勢として「甘さ」があると言わざるをえない。 本当に、この人は契約してもらえると思っても、最後まで見落としているものがないかどうかと考えて考えてしなければならないものである。 野球のたとえはおっさんくさい・・と若い頃思ったのだが、あえてするなら、2009年、野村克也が楽天ゴールデンイーグルスの監督の4年目、楽天は終盤猛烈にスパートして2位になり、CS第一ステージでも3位のソフトバンクを連破、CS第二ステージの第1試合、8回まで大差でリードしていた。この第1試合は楽天の勝ちだ、と思った。 ところが、8回、先発の永井に変わった救援陣が打ち込まれて僅差になり、危ないと思った9回表、その年、首位打者のタイトルを取った3番鉄平が2ランだったかホームランを打って点差を広げて、いくらなんでもこれで負けはないだろうと思ったところ、なんと、9回裏に福盛が逆転サヨナラ満塁ホームランを打たれて負けた。 いったい、何、やってんの、あんたら、て感じ。 わざわざ野球の話をしなくても、住宅の営業で、私自身が「契約したい」と言われて行って「待ってくれ」と言われて延期になったことがあったのだ。 他の人でも、I 条工務店にいたMさんが話してくれた話。「契約したい」と言われて契約書を持ってお客様の家に行ったところ、その日は町長選挙だったかの投票日だった。そのお客様が立候補者の一方をボロクソに言われるので、つい、「そんなに悪い人でもないように思うんですけど・・」と言ってしまったそうだ。 そのひとことでつぶれた。契約したいと言われて行ったその場でつぶれた。 知らなかったけれども、そのお客様は候補者の一方の熱心な支持者だった。「そんなに悪い人でもないように思うんですけど・・」と言ったのはそれほどたいした意味はなく口にだしたのだが、聞いた方は「許せん!」という気持になったらしい。それで、 「選挙の投票日に契約の日は設定しない方がいい」「『選挙、行かれましたか?』とお客様にきかれた時は、行っていても『行ってません』と答えないとだめだ」と認識するようになったそうで、私や他の人間にもそれを話してくれていた。
(2) K住研では、支店によって、月に2回、あるいは、週に1回、支店で営業会議をやり、折衝中の見込客について各営業が報告をしていた。 その月の締日までに契約いただけそうな人、来月以降になりそうだが契約戴けそうな人、その他有望な人について報告していた。どの人を報告するかは、会議の前に営業課で営業課長と営業で話し合って決めていた。 営業会議の席で、もしも、「ほとんど決まりかけている」と営業が口にしたとすれば・・・。 どういうリアクションがあるかというと、「『ほとんど決まりかけている』のに決まらないのは何だ? 何が原因で決まらないんだ?」となる。(そういうリアクションがくるとわかっているから、「かなり有望だと思います」くらいならともかく、「ほとんど決まりかけている」と言う営業はあまりいない。) 「暦を見ると、今週の○日が大安なので、大安の○日に契約したいということで、◇時に訪問させていただくアポイントが取れています」とか、あるいは、「お父さんが昨年亡くなったばかりで、一周忌を過ぎてから契約したいと言われてまして、それで、○日を過ぎると一周忌を過ぎるのでその後くらいに契約するようにしたいと言われているのです」というのなら良いのです。 そうでなしに、「ほとんど決まりかけている」と言い、「『ほとんど決まりかけている』のに決まらないのはなぜだ?」と言われて、「さあ、なぜでしょうねえ~え」では、「おまえ、何年、営業やってるんだ」となる。
I 工務店ではそのような形式の「営業会議」はなかったが、福島県いわき市 にいた時、浜通り地区の営業会議では、所長のKさんは、ある程度の経験の営業に、「(見込客の)◇◇さんはどうなった? 」ときき、「今、・・・をやってるんですけど」と答えると、それに対して意見、もしくは辛辣な批判を皆の前でおこなったりしていた。 一見、その人間をいじめているようにも見えるが、Kさんはその人間をいじめているつもりはなく、その担当者を例にして営業の進め方を他の営業に説明していたようだ。 もし、そこで、営業担当者が「ほとんど決まりかけている」と言ったならば、「『ほとんど決まりかけている』のに、なんで、決まらねえんだ? 『ほとんど決まりかけている』なら決めればいいじゃないか。なぜ、決まらないんだ?」と言われることになる。 だから、普通に考えて、決めることができていないものについて「ほとんど決まりかけている」というようなものはないのだ。ありえないのだ。「決まらない理由」を把握できていないだけであろう。
(3) 住宅でも、「建築の住宅の営業」ならば、土地有りの見込客の場合で、会社に対する評価・商品に対する評価が高い、営業担当者に対する評価も悪くない、予算は十分にある、特に競合はない、後は、プラン(図面)と見積りを作成して、それで納得していただければ、「ほとんど決まりかけている」とまで言えないとしても、「まず、大丈夫だと思うのだけれども」というケースはあるだろう。 しかし、 「不動産の住宅の営業」においては、どの土地を購入しようと決めて、「買いつけ申込書」を書いてもらった、ローンの審査も通りそうだ、という場合に、「ほとんど決まりかけている」という表現はともかく「おそらく、大丈夫だと思う」というケースはあると思うが、購入しようという土地も決まっていない、案内した土地で気にいったというものはなかった、というその時点で「ほとんど決まりかけている」ということがありうるか? というと、普通はない と思うのだ。 長○川は、「土地さえ決まれば」というのだが、「不動産の住宅の営業」にとっては、「土地さえ決まれば」というその土地を決めるというのが簡単ではないのだ。 「土地さえ決まれば」という、その土地がなかなか決まらなくて苦労するのだ。
(4) そして、社長の長○川がS井に引き継がせて、さらに私が引き継いだ時点で、すでに1カ月以上経っていた。1カ月以上、何もしないで「ほっぽらかし」にした見込客が、たとえ、前に「決まりかけ」ていたとしても、1カ月経った後も「ほとんど決まりかけている」ということがありうるか? 「建築の住宅の営業」でも「不動産の住宅の営業」でも基本的には1週間に1回くらいは会うか電話で話すか何かしていないと、たとえ、最初は「ほとんど決まりかけて」いたとしても、その状態ではなくなっている可能性が考えられる。
(5) そして、O竹に、電話番号を教えてもらって電話する、住所を教えてもらって訪問させてもらう、ということをやってもいいですか、というと、「それは困ります」と言うのだ。 訪問してもらっては困る、電話もしてもらっては困る、手紙を出すのも困る・・て、それで、いったい、どうしろっての? 「ほとんど決まりかけている」人が、自宅に訪問されては困る、電話されては困る、手紙を出されては困る・・て、そんなこと言いますか? そんな「ほとんど決まりかけている」見込客なんてありえますか?
O竹に電話してもらうように言っても、「私はメールの方がいいですから」といって携帯電話にEメールを送って電話しない。親戚だいとこだといっても電話もできない いとこ なのだ。 「Eメールを送って、どうでした?」ときくと、「それが、返事ないんですよお」と。 なぜ、ないかというと、いとこ であってもO竹のことを「親戚」「いとこ」としてより「業者の人間」と看做していた、かつ、営業の仕事をしてきたような人なら、断るなら断るで、待ってくれなら待ってくれで電話をした上で自分の口でそう言う人間が多いのであるが、このN様は営業などの仕事をしてきた人ではないようで、自分が要らないと思えば返事もしないという人だった。だから、O竹にも、O竹がEメールを送っても返事もしない、という対応だったようだ。そういう人が「ほとんど決まりかけている」てことありうると思いますか?
(6) 7月、新華ハウジングでは、千葉市内で、土日の2日間、「住宅セミナー」として、防犯・保険などのセミナーを開催し、それに来ていただきたいとO竹は伝えたらしいが、「実家で用事(法事だったか)がある」ということで2日とも来られなかった。 長○川は「運、悪いねえ。 セミナーの時に実家で用事(法事だったか)と重なったなんて」と言っていたが、そうか? 普通、男性が女性に「デート」に誘ったとして、「用事で断られた」という時、「運、悪いねえ」と言うか? これは、本当に「用事で」断られたのか、それとも、事を荒立てずに断りたいから「用事で」という言いまわしがでてきたのか、どちらだろうか・・・・・・と考えないか? 住宅の営業が見込客に、何かのイベントへの参加を誘って「用事で」断られた場合、一般に、完全に用事がなかったわけではないとしても「優先順位が低かった」というケースが多い。 相当大事なものと考えてもらえていたならば、親の葬式でもない限り、他の「用事」の方を断ってもらえたということが考えられる。
他にも理由はあるのだが、長○川 が「ほとんど決まりかけている」というのは、「長○川が勝手にそう思っていただけ」でしかない、と思う。
そのN様が、東金市の「モデルハウス」の「構造見学会」には、外房の実家に行く途中で見に行くと言われたというのだ。 それで、私としては、まず、(1)社長の長○川 が、カス物件オンパレードみたいにいくつもの物件を見せすぎているので、それを整理し、見に行ってどう思ったのか、どういうものは嫌だと思うか、どういう条件のものが欲しいと思うのかといったあたりの「ヒアリング」をきっちりとやろうとした、(2)構造説明をきっちりとやることで、家というものはきっちりと建てないといけないものだと思い、その為には、他の人とではなくこの人(私)と一緒に家造りをやった方がいい、と思ってもらえるようにしたい、と考えた。
ところが、その日、午前、私が自分のクルマに何であったか物を取りに行っていた時に、クルマで来られたのだが、とうてい信じられない事態が発生した。 「構造見学会」に来場されたばかりのN様に、担当でもない かじ○ が、いきなり、その建築中でツーバイフォー工法の骨組み段階の「モデルハウス」の間取り図を手渡していたのだ。
私は住宅屋で約20年、仕事をしてきたが、こんなことする人間、始めて見た。
(1) 「構造現場見学会」で、来場客に、そのお客様から求められもしないのに、いきなり、その建物の図面を渡すバカがあるか!?!
(2) かじ○ がその見込客の担当営業であるならまだしも、そうではないのである。 営業担当者は、それぞれ、その見込客に対して、どのように対応しようか、どのように進めようかという構想を持っている。 ひとの見込客に対して、その構想をぶっ壊すようなことをしてよいと考えるアホがどこにいるか!?! ・・ここにいたのだが・・。
構造見学会というものは、「間違いのない家造り」のために、家というものは、こういう点を気をつけて作らないといけないのですよ。 この建物にはこのような特徴があり、それはこういう優れた結果が出てくるのですよ・・といったことを説明する会である。 構造見学会で間取り図面を渡してしまったのでは、見込客の関心が間取りの方に行ってしまって構造から関心をそらせてしまうことになる。 だから、見込客の方から間取り図が欲しいと言われても、基本的には渡すべきではないのである。 「建築の住宅の営業」の経験者がそんなことがわからないというのはおかしい。
かじ○ は構造現場見学会というのをやったことがない人だと思う。 だから、わからないのでしょう。 逆に、建売販売会は経験があるのではないか。 建売屋が完成現場見学会としてそこを売ろうとする見学会なら、見込客に間取りを教えるであろうし、又、上で述べた2種類の建売屋のうち、<1>のタイプの土地に無茶苦茶な作りの建物がついているというタイプの建売屋の場合は、構造に関心を持たれると、やましい部分にふれられることになるので、できるだけ構造から関心をそらせたいと考えるため、間取り図を渡すのである。 かじ○ がやったことはそれである。
最近は、ツーバイフォー工法の建物の会社でも構造現場見学会をやるようだが、私が大学を卒業した今より25年ほど前は、「構造現場見学会は在来木造の会社がよくやること」だった。 ツーバイフォー工法の会社や小堀住研のような木質パネル構法の会社、鉄骨造の会社が構造説明をしないかというとそうではなく、構造説明をおこなっていたのであるが、営業の方から建築現場に見込客を積極的に誘って説明するということはあまりやらず、住宅展示場内やお客様宅で説明していた。 なぜかというと、ツーバイフォー工法というのは、飛行機の機体にたとえられることもあるのですが、飛行機の機体にしても、部分部分で見ると強いわけではなく、全体として強度を発揮するというもので、ツーバイフォー工法もそれに同じく全体として強度を発揮する建物で、又、合板とツーバイフォー材とが合わさって建物を支えるというものであり、ツーバイフォー工法の現場で、使っている木材の太さとかを見ると、在来木造の柱や梁よりもずっと細い木が使われているわけで、その点、建築構造現場での「見た目」は在来木造に劣るところがある。
又、在来木造では、会社によっても違うけれども、桧とか杉とかヒバとか使われていたり、あるいは、集成材は狂いが少ないとかばらつきが少ないとかいった「売り」が有るのに対して、ツーバイフォー工法で使われている木は、ヘムファー(べいつが)・ ダグラスファー(べいまつ)・ スプルースといった“外材”で、桧・杉・ヒバ・松といった名称に比べると、「名前負け」してしまうところがある。 木質パネル構法もこの点ではツーバイフォー工法に近い。 それに対して、在来木造では、桧・杉・ヒバといった “木材のレジェンド” ともいうような木を使っていたり、そうではないが逆に集成材を「売り」にする会社とかあり、最近では土台や梁にLVL(ラミネイテッドべニアランバー)を使う会社とか、けっこう、現場での「見どころ」「見せどころ」がある。
さらに、建築現場にお客様を連れていくと、千葉県でも千葉市より東・南の出身の方では、親戚のおっさんから、「建て前はどうするんだあ」とかいう話が出てこないとも言えない。 ツーバイフォー工法では、「餅まき」やろうと思ってもやりにくい。 まさ~か、都会で餅まきやる人間なんていないだろう・・と思っていると、親戚のおっさんから、「餅まきやらねえのけえ~え」なんて言われてしまって・・・・といった事態が構造現場ではでてくる可能性もないとはいえない。在来木造の会社としては、そういう話がでれば、「やっぱり、そういう時のことを考えれば、木造で建てるべきですよ」と言えるのに対して、ツーバイフォー工法だとその展開になると困ってしまうのだ。
鉄骨造の場合、見込客には、鉄骨造というとビル建築のような重量鉄骨を思い描いている人がいて、軽量鉄骨の鉄骨系プレハブ住宅の建築現場で実物を見ると、ええ~え、こんな弱そうな細い鉄骨で造るのお~お? と思われてしまう危険がある。 私も、昔、不思議に思ったのだが、ビル建築の鉄骨造の建築現場の鉄骨の骨組みとかジェットコースターとか見ると、鉄骨の錆び止めはエンジ色なのだが、軽量鉄骨の鉄骨系プレハブ住宅の建築現場で見ると、錆び止めの色は黒なのだ。 な~んでだ? と不思議に思っていたのだが、K住研の上役の課長が教えてくれた話では、錆び止めの色というのは塗料を入れているのだから何色にでもできるのだそうで、それを鉄骨系プレハブ住宅で黒にしているというのは、黒の方が強そうに見えるからで、そうでもしなければ、軽量鉄骨の鉄骨系プレハブ住宅の骨組みというのは見た目が弱そうに見えてしまうからだそうだ。 木質系の住宅メーカーの人間がよく言う話で「比強度」という単位があり、これは特定の木造メーカーが言いだしたものではなく、一般の単位であるが、一定質量での強度のことで、一定質量ごとに見れば、木は鉄よりもコンクリートよりもつよ~い・・という話で、それは嘘ではないのだが、しかし、それなら一定体積ごとに見ればどうなんだ? という話にもなるのですが、鉄骨造で在来木造の柱や梁と同じような太さ・形状の柱・梁なんか使うわけないのであり、建築現場で実物を見ると、在来木造の方が太い柱や梁を使っているので、見た目のイメージとして木造の方が印象が良くなるので、それで、鉄骨系メーカーは建築現場にはあまり連れて行きたがらなかった、らしい。
20年余前、在来木造の一条工務店では「構造説明をしている会社は一条工務店だけしかなくて、他の会社はみんな、構造説明はまったくしないで、間取りだとかデザインだとかこれだけ値引きしますとかいった話ばっかりお客様にしている」と研修で従業員に教えていた。(「他の会社はみんな、構造説明はまったくしないで、間取りだとかデザインだとかこれだけ値引きしますとかいった話ばっかりお客様にしている」なんて、もちろん、ウソですよ。) 私は同社より前に木質パネル構法が主の小堀住研に在籍したことがあり、又、他の会社の住宅展示場に行って他の会社の話も聞いたりしていたので、一条が従業員に「社員研修」と称して吹き込む話を聞いて、よくそういう嘘を教えるよなあと思い、そんな間違った認識をしていたのでは、営業をする上で妨げになると思って、「そんなことないですよ」と言ったところ、「エスバイエルがいいならエスバイエルに行けよお。 一条のやり方が気にいらんのかあ」と営業本部長に怒られたのだ。 気にいらないかというと、一条が気にいらないということではないのだが、一条の古くからいる人が新人に教えている嘘八百が気にいらなかった。 なぜ、嘘をつくのだ? なぜ、本当のことを言わないのだ? と。 「すぐばれる嘘をつく」というのは私の認識ではそれは競合会社の営業にとっては反撃のチャンス、いわば、ボクシングでいうカウンターパンチを打ち込むチャンスであるのだが、その「すぐばれる嘘をつく」「特に嘘をつく必要があるとも思えないところで嘘をつく」というのが「一条のやり方」だと言うのか?
(『あしたのジョー』で、矢吹ジョーが相手の左ストレートに右腕を交差させて打ちこむクロスカウンターを得意にしていて、本当のボクシングでもああいう技があるのかと長年思っていたのだが[⇒《YouTube- JOE 2 : 傷だらけの栄光 / おぼたけし 》http://www.youtube.com/watch?v=ooCvaSmys1g ]、《OK Wave‐あしたのジョー」のクロスカウンターに疑問》http://okwave.jp/qa/q4570416.html を見ると、どうも、あれは「漫画だから」らしい。)
たとえば、私が一条に中途入社した1992年に新卒入社して浜松で研修を受けて、浜松の住宅展示場に配属されて展示場の事務所で通算契約棟数2位だというH松さんの隣りの席に座らせてもらって指導を受けて8月から本人の希望をきいてもらって東京営業所に転勤してきたOくんなんかは私と違って「すなお」なものだから、「一条だけが構造説明をお客さんにしていて、他のメーカーはどこもがどれだけ値引きをしますよお~おとかいったことばっかり話して営業やってる」と心の底から信じこんでいて、そして、見込客にも私たちにも大真面目な顔をしてそう話したのだ、彼は。私が親切のつもりで「そんなことないよ」と教えてあげると、彼は怒るのだった。(せっかく親切で教えてあげても、師匠のH松さんから教えられたことにケチをつけられたかのように思ってしまって、許せないと思うらしかった。そんなやつに親切心覚えて教えた私もつくづくお人よしだった。) なぜ、彼がそういうことを言うかというと、一条工務店の古くからいる人たちが話すことを真面目に聞いて、そして、同業他社から転職できた人間みたいに他の会社の経験がなく、又、私などのように同業他社の住宅展示場に行って他社の人の話を聞いたりした経験がないからだった。 だから、嘘八百の話を教え込まれて「すなお」に信じることができたらしい。 営業本部長のA野さんなどは、そういう「すなお」な人間が好きらしかった。 ・・しかし、そういうのは「すなお」というべきなのか? もしかして「アホ」というべきと違うのか? 普通は「アホ」と言うのではないかと思うのだが、言うと怒られるので、同社ではだんだんと口をきかなくなってしまった。
浜松に工場があったため、東京から新幹線で見込客を「工場見学会」に連れて行ったことがあり、工場見学の後、浜松市内の総合住宅展示場にあった同社の展示場に見込客を連れていったところ、浜松の営業が浜松の見込客に「アプローチブック」で鉄骨ユニット造の建築現場の仮設小屋の写真で錆びてきているものを見せて「こういうものを『プレハッブ~』と言うのですよ」と説明していた。 ウソ言うな! こら! と思ったが、それを言うと、営業本部長から「そんなに他の会社がいいと思うなら他の会社に行けよお~お!」と怒られるので、「王さまの耳はロバの耳」みたいなもので、誰にも言わずにいたが、そういうウソを言うのが「一条工務店のやり方」だという同社の古手の人の認識はどんなものかと思う。 「プレハブ」というのは、英語の「プレ ファブリケート(pre fabricate)」の略で、あらかじめ(「プレ」)形作る(「ファブリケート」)ということで、建築現場より前に形作る工場生産の度合いが強い住宅という意味である。鉄骨系のものもあれば木質系のプレハブもありコンクリート系のプレハブもある。 それを鉄骨系のユニットのプレハブで、しかも、長く住む住宅用ではなく建築現場の仮設小屋の鉄骨系ユニットの写真を見せて、「こういうように錆びてきてますけど、こういうものを『プレハブ』と言うんです」て、おまえ、よくそういうことを言うよなあ、それ、アホだから本気でそんなこと信じて言っているのか、それとも、自分ではそれは嘘だとわかった上でそんなことで人が騙されると思って言っている三流詐欺師なのかどっちなんだ? と思ったが、言うとまた営業本部長に怒られるので、こちらとしては、なんで怒られなければならんのかわからんのであって、本来、怒るのはウソを教えている人間とかウソをお客様に話している人間の方にではないのかと思うのであるが、なんか知らんが、ウソを教えている人間・ウソを話している人間についてそれはウソだと本当のことを言うと同社では怒られるのだった。それが「浜松流」なんだろうか、と言うとまた怒られるので言わないようにしたが、何が気にいらないのかわからないのだが、「浜松流」の問題点を指摘されたと思うと遠州人としての“愛国心”が許さなかったということなのだろうか・・・。
それで、20年ほど前、もしかすると最近でもそうなのかもしれないけれども、一条工務店の営業が同社で教えられている「構造説明をお客様にしている会社は一条工務店だけで、他の会社はどれだけ値引きしますよお~お、とかばっかり言って契約とっている」などという話はもちろんウソで、他の木造の会社も、木質プレハブの会社も鉄骨系プレハブの会社も構造説明はしていたのであるが、しかし、「建築現場に見込客を案内しての構造説明」というのは、最近ではツーバイフォー工法や軽量鉄骨造の会社でもおこなっているようだが、昔は、在来木造の会社の方がよくやっていたし、今でも、どちらかというと、在来木造の会社の方が積極的である。
菊池建設(http://www.kikuchi-kensetsu.co.jp/)は在来木造の会社で、もともとは静岡県清水市の木造の工務店だったが、東京に進出して東京圏で評価を得た会社で、和風が好みの人に特に高い評価を得た。私が小堀住研に在籍した時、ある程度以上の高額物件のお客様で洋風では三井ホーム、和風では住友林業と菊池建設が競合になることが多かった。 桧家住宅(http://www.hinokiya.jp/)は桧を構造材に使っているというのが「売り」の在来木造の会社で、在来木造で建てたいという人に評価が高い。 その在来木造の2社にいたと自称する人間が、構造現場見学会の意味もわかっていないというのはおかしい。 構造現場見学会に来場した見込客に求められてもいないのに、いきなり、そこの図面を渡すというのは、在来木造の会社にいた人間のやることではない。
又、営業担当者にはそれぞれ考えがあるのであり、他の営業が担当の見込客には担当営業の考えを無視して担当でない者が勝手に図面などを渡してはならない、というのは「建築の住宅の営業」としては常識の中の常識であり、そんなこともわかっていない人間に「経験者」を自称されても、「まず、信じられんな」ということになる。
彼が菊池建設にいた、桧家住宅にいたというのが詐称だと証明するために興信所に依頼までする気持もなければカネもないが、経歴詐称であるのか詐称ではなく実際にいたけれども詐称と変わらない人間なのかは大きな問題ではない。 どちらにしても「実質的に詐称」なのだから。
(2014.1.28.)
住宅建築業界 職歴詐称を見破る方法
(1)「床柱ってどんな木を使うんですか」https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_8.html
(2)筋交いの入れ方がわからない男 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_13.html
(4)ボクシングのラッシュと住宅業界 3日以内訪問。 ラッシュをかけない男 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_15.html
(5)マルチ商法・新興宗教にはまる男、職場での「営業違反」の勧誘 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201402article_1.html
(6)「販売は断られた時から始まる」の意味を誤解している人 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201402article_3.html
(7)奥の席にお客さんみたいにちん https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201402article_4.html
(8)自分を見せるか隠すかhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201402article_5.html
(9)自社前にクルマを停める者https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201402article_6.html
と合わせ御覧くださいませ
2010年8月前半だったのではないかと思う。
千葉県東金市日吉台で、千葉市中央区鵜の森町の新華ハウジング有限会社(建設業)の営業社員 かじ○ が知り合いの不動産屋の市原市のK栄が持っていて売れずに困っていた土地を新華ハウジングに買わせ、そこに新華ハウジングが「モデルハウス」を建築中であった。 新華ハウジングの社長 長○川Sニは、私が入社する際に「総合住宅展示場とかに常設のモデルハウスというものはないんですが、分譲地の1画にモデルハウスとして建てたというモデルハウスはあるんです。 そこでしばらくモデルハウスとして使って、欲しいと言う人があった時にそれを売って、その後、又、他の分譲地でモデルハウスを建てて、と順番にやっていくようにしているんです。」と話したはずであったが、実際には、かじ○ の知り合いの不動産屋が売れずに困っていた土地を買わされていただけだった。 建築屋が住宅を建てようと土地を買う際、モデルハウスとしての建物を建てる為の土地と建売住宅を建てて販売する土地では買う土地の選び方が違う と思うのであるが、新華ハウジングの社長 長○川は、かじ○ の知り合いの不動産屋 K栄が持っている土地のうち、「売れやすい土地」と「売れにくい土地」のうち、「売れにくい土地」「売れなくて困っている土地」の方を買わされていた。
「不動産の住宅の営業」と「建築の住宅の営業」で大きく違うところとして、 「不動産は、担当者がどうこうよりも、モノで決まる」ということがあると言われる。 過去の同僚で不動産会社に転職した人、契約客・入居者で不動産会社に勤めた人その他複数から、これは聞かされた。自分も勤めて経験したが、いくら営業担当者がお客様から評価していただいても、条件の悪い土地を買ってもらえるかというと無理である。買いたいと思ってもらえる土地を用意しなければならない。だから、不動産屋は「仕入れ」として土地・建物付きの土地を購入して自社物件として販売しようとする際には、それが「売れる物件」「売れやすい物件」かどうか考えて、「売れにくい物件」は買ってはならないのである。 又、ある不動産屋が造成して分譲地として売りにだしたものの売り切ることができず、断念して他の不動産屋に安めの価格で売り、それを購入した不動産屋が自社物件として販売したり、上に建物を建てて建売住宅として販売したりすることがあるが、前の不動産屋が売ろうとして売れずに手放す土地を買う場合は、自分のところなら売れるという見通しがあってこそ買うのであり、前の不動産屋が売れなかったものを見通しなしに買ってはならないはずである。 それを、新華ハウジングは かじ○ の知り合いの不動産屋が持っていた「売れずに困っていた土地」を買って建てていたのである。 建売用地として買ったのなら用地の選定を間違えている。 又、自社の場所から遠い場所は、行き帰りにも時間とガソリン代・高速道路代がかかるので、特に理由がなければ、建売住宅用地としての場合もモデルハウス用地としての場合も、遠い場所はできるだけ避けるべきであるが、それもおかまいなしに、千葉市中央区鵜の森町の新華ハウジングが東金市日吉台で購入していたのである。
そこで、ツーバイフォー工法にて工事が始まり、骨組み段階で、「構造現場見学会」をおこなった。
しかし、「構造現場見学会」をやるならば、構造現場見学会をおこなえる営業がいなければならない。 構造説明のできる営業がいなければならない。 しかし、私が2010年6月下旬に入社した時点で、私より2カ月半ほど前に入社していた かじ○ も私より1カ月半程前に入社していたS井も、構造説明のできる営業ではなかった。ある程度以上構造説明ができる営業、ある程度以上構造見学会ができる営業は私だけだった。 特に、かじ○ は不動産屋とコネクションがあり、逆に、自分でも履歴書の職歴は粉飾したと話していたが、住宅建築請負業の菊池建設・桧家住宅にいたことがあると自称していた部分はかなり嘘くさいものだった。 「住宅の営業」でも、「建築の住宅の営業」と「不動産の住宅の営業」では体質・タイプが相当違うのであるが、「建築の住宅の営業」を長くやってきて、仕事をする上で「不動産の住宅の営業」と接することも経験し、そして、自分自身でも「不動産の住宅の営業」を少しは経験した者である私から見ると、彼は「建築の住宅の営業」か「不動産の住宅の営業」かどちらかと言えば「不動産の住宅の営業」であろうと見られる行為をいくつもおこなっていた。
(1) 「建築の住宅の営業」なら、「建築中現場見学会」で来客を待つ時、ポケットに手をつっこんだりはしないが、「不動産の住宅の営業」はポケットに手をつっこんだりするのは普通。 かじ○ は始終ポケットに手をつっこんでいた。
(2) 「建築の住宅の営業」は、来客や自分の靴をそろえるものだが、「不動産の住宅の営業」はそろえない。彼はそろえない。
(3) 「建築の住宅の営業」は、建築現場に行ってひとが忙しく動いていて、自分がその時、手があいておれば、職種が何であるかにかかわらず、お客様ではなく従業員ならば、なんなと手伝うのが当たり前であると頭よりも体が考えて反応するものであるが、かじ○ は、この後、完成現場見学会の時に、他の従業員が忙しく動いていても、自分ひとりだけ、ポケットに手を突っ込んでふんぞり返って見物していた。
他にもいくつもあるのだが、そのあたり、すべて「不動産屋型」なのだ。 そういったものを見て、この人は「建築屋か不動産屋かといえば、不動産屋だな」と判定した。
新華ハウジング有限会社の社長 長○川Sニの妻 長○川 ◇華 の中学生の時からの友人で社長の長○川 Sニともその頃からの知り合いだったということで、経理・総務の経験が相当あるわけでもなく、会計関係の大学学部を卒業したわけでもなく、事務・経理関係の資格を取得しているわけでもなく、建築業界の勤務経験があるわけでもなく、建築関連の資格を持っているわけでもないのに、私の倍ほどの給料で雇ってもらっていて、後に私が営業を離れて「工事管理・総務」となっても時間外手当は支払われなかったのに自分には時間外手当をつけて受領していた O竹加◇子 の いとこ N様夫婦(20代)が、千葉県内で戸建住宅を取得しようと考えておられた。
基本的には、建売住宅の購入を考えておられたが、建築条件付き土地を購入して建物を建てる、建築条件のない土地を購入して建物を建てるということも選択肢の中に入っていたようだ。 N様は大東建託のグループ会社の大東建設(http://www.d10.co.jp/ )の建売分譲を買おうかと検討されていたが、新華ハウジングの社長 長○川 が言うには、家というものは建売を買うものではありませんよ、土地を買った上で、セミナーに出ていろいろと学び、その上で、建物は建物だけで建てるべきですよ、と説得して購入をやめさせた、という話だった。 それで、大東建設とは切れた、と長○川 は言い、長○川は「俺が大逆転させた」と言っていた。
しかし、 (1) 後に、実際に本人、N様にきくと、家というものは建売を買うものではありませんよ・・・・と長○川から言われたので大東建設の建売分譲を買うのをやめたのではなく、買おうと検討していた物件の道路づけがあまりよくなかった、そこに至る道が狭かったのでやめた、ということで長○川の話とは違った。
(2) 新華ハウジングが、構造についてある程度以上、きっちりとした工事をおこなっている会社であるならば、家というものは建売を買うものではありませんよ、土地を買って建物は建物で契約して建てるものですよ、と言うのも説得力があるかもしれないが、新華ハウジングは大東建託の下請けをやってきた会社であり、工事内容はそれを上回るとは言えない内容だった。 建売屋にも2種類ある。<1>土地が欲しい・予算がそれほどないという人は建物には目をつぶって、とりあえず住めるという程度の建物でもいいとして購入する場合があり、建物は無茶苦茶安いが品質もその程度という会社と、<2>土地と建物を購入しようという人でも建物もそう悪くないものを手に入れたいという人を対象とした会社があり、大東建設は後者の方で、請負で建てている中より上の会社と比べてどうかはさておき、建売で建てている会社としては建物もそう悪くはないという会社だった。<1>のタイプの無茶苦茶なものを建てている会社なら、あんな所が建てたものを買ったのではえらい目にあいますよ、と指摘すれば、そうかもしれない・・と見込客は思うかもしれないが、大東建設はある程度の水準を保ったものを建てている<2>のタイプの会社なので、それはできないと思う。 そういう会社の物件を検討していた人に対して、たとえば、一条工務店のように「在来木造でムクで耐久性のある建物で・・」というある客層には絶対的に強い会社とか三井ホームのようにツーバイフォーでは認知度が他社より高く特に女性に対して特別のイメージを与えている会社とかそういった特に建物にある絶対的な優位性を持っている会社ならともかく、建物に絶対的優位性がない会社の新華ハウジングが「考えを変えさせた」ということがありうるか? というと、なかったのだ。
(3) 大東建設を「切った」と長○川 は言ったのだが、そんなもの、簡単に切れるか? ローンを含めて土地と建物を購入する予算がある、間違いなく向こうしばらくのうちに購入するという人がそこにいて、ひとつ勧めた物件を断られたからといって、建売屋の営業が簡単にその見込客を放棄するか? するわけない・・と普通は考えるし、見込客としては、はっきりと決めるまでは情報をくれる相手でその会社の物件を買おうかどうしようかというところまで検討した相手を「切る」かというと、普通は「切らない」「切れない」と思うのだ。 長○川が「切った」と断定する論拠は何かあるのか? なかったのだ。 社長の長○川の親とか子とかいうなら話は別だが、O竹は新華ハウジングでちょー優遇してもらっていたとはいえ、従業員で、かつ、N様はそのO竹の親でも子でもなく、 いとこ なのだ。
そのN様を長谷川は10件前後もの土地を見せに連れ回したらしい。(まず、それが物件案内のしかたとしておかしい。しろうとの案内である。) そして、営業のS井に引き継がせ、S井は特に何もしないで、それを私が引き継いだ。 長○川は「ほとんど決まりかけている」と言ったのだが、そんなことがありうるか? 土地をこれから購入する見込客で、どの土地を買うかも決まっていないのに「ほとんど決まりかけている」などと、そんなことがありうるか?
(1) まず、一般論として、「建築の住宅」としても、である。 1996年のことだったと思う。 在来木造のI 工務店では、営業所の壁に、「だんびら」と言って、赤で枠をかこった長方形の紙に、「○○ ◇◇様邸 ・・年・・月・・日契約 担当:○野×造」と書いて貼りだしていた。 その時、福島県いわき市の営業所にいたが、私が、契約書を作成し、契約していただくために、お客様宅に行くというのを聞いて、同じ営業所の人で中途入社で入り、私より年上だが在籍年数はまだ短い某さんが、「もう、決まりでしょうから、書いておきますよ。」と言って、その「だんびら」にそれを書きだそうとしたので、「やめてください。縁起が悪いからやめてください。 最後の最後まで何があるかわからないですから、やめてください。はんこついてもらう前に、それ、作るのはやめてください」と言ったことがあった。 その時は契約していただくことができたが、実際、それより何年か前、1993年のこと、千葉県松戸市の営業所にいた時、同様のケースで、やはり、同じ営業所の人が「作っておきますよ」と言うので、それほど気にせずに作ってもらってお客様のところに行ったところ、結局、その後、最終的には契約はしてもらえたけれども、その時は「ちょっと待ってくれ」ということで契約が延期になったということがあったのだ。実際問題として、契約しますから来てくださいと言われても、最後の最後まで何があるかわからないのだ。 松戸営業所にいた時に延期になったのは「だんびら」を先に書いてしまったからというわけでもないだろうけれども、私が自分から書いてくださいと言ったのではないとしても、契約書に署名捺印していただくより前にそういうものを作成するというのは、営業の姿勢として「甘さ」があると言わざるをえない。 本当に、この人は契約してもらえると思っても、最後まで見落としているものがないかどうかと考えて考えてしなければならないものである。 野球のたとえはおっさんくさい・・と若い頃思ったのだが、あえてするなら、2009年、野村克也が楽天ゴールデンイーグルスの監督の4年目、楽天は終盤猛烈にスパートして2位になり、CS第一ステージでも3位のソフトバンクを連破、CS第二ステージの第1試合、8回まで大差でリードしていた。この第1試合は楽天の勝ちだ、と思った。 ところが、8回、先発の永井に変わった救援陣が打ち込まれて僅差になり、危ないと思った9回表、その年、首位打者のタイトルを取った3番鉄平が2ランだったかホームランを打って点差を広げて、いくらなんでもこれで負けはないだろうと思ったところ、なんと、9回裏に福盛が逆転サヨナラ満塁ホームランを打たれて負けた。 いったい、何、やってんの、あんたら、て感じ。 わざわざ野球の話をしなくても、住宅の営業で、私自身が「契約したい」と言われて行って「待ってくれ」と言われて延期になったことがあったのだ。 他の人でも、I 条工務店にいたMさんが話してくれた話。「契約したい」と言われて契約書を持ってお客様の家に行ったところ、その日は町長選挙だったかの投票日だった。そのお客様が立候補者の一方をボロクソに言われるので、つい、「そんなに悪い人でもないように思うんですけど・・」と言ってしまったそうだ。 そのひとことでつぶれた。契約したいと言われて行ったその場でつぶれた。 知らなかったけれども、そのお客様は候補者の一方の熱心な支持者だった。「そんなに悪い人でもないように思うんですけど・・」と言ったのはそれほどたいした意味はなく口にだしたのだが、聞いた方は「許せん!」という気持になったらしい。それで、 「選挙の投票日に契約の日は設定しない方がいい」「『選挙、行かれましたか?』とお客様にきかれた時は、行っていても『行ってません』と答えないとだめだ」と認識するようになったそうで、私や他の人間にもそれを話してくれていた。
(2) K住研では、支店によって、月に2回、あるいは、週に1回、支店で営業会議をやり、折衝中の見込客について各営業が報告をしていた。 その月の締日までに契約いただけそうな人、来月以降になりそうだが契約戴けそうな人、その他有望な人について報告していた。どの人を報告するかは、会議の前に営業課で営業課長と営業で話し合って決めていた。 営業会議の席で、もしも、「ほとんど決まりかけている」と営業が口にしたとすれば・・・。 どういうリアクションがあるかというと、「『ほとんど決まりかけている』のに決まらないのは何だ? 何が原因で決まらないんだ?」となる。(そういうリアクションがくるとわかっているから、「かなり有望だと思います」くらいならともかく、「ほとんど決まりかけている」と言う営業はあまりいない。) 「暦を見ると、今週の○日が大安なので、大安の○日に契約したいということで、◇時に訪問させていただくアポイントが取れています」とか、あるいは、「お父さんが昨年亡くなったばかりで、一周忌を過ぎてから契約したいと言われてまして、それで、○日を過ぎると一周忌を過ぎるのでその後くらいに契約するようにしたいと言われているのです」というのなら良いのです。 そうでなしに、「ほとんど決まりかけている」と言い、「『ほとんど決まりかけている』のに決まらないのはなぜだ?」と言われて、「さあ、なぜでしょうねえ~え」では、「おまえ、何年、営業やってるんだ」となる。
I 工務店ではそのような形式の「営業会議」はなかったが、福島県いわき市 にいた時、浜通り地区の営業会議では、所長のKさんは、ある程度の経験の営業に、「(見込客の)◇◇さんはどうなった? 」ときき、「今、・・・をやってるんですけど」と答えると、それに対して意見、もしくは辛辣な批判を皆の前でおこなったりしていた。 一見、その人間をいじめているようにも見えるが、Kさんはその人間をいじめているつもりはなく、その担当者を例にして営業の進め方を他の営業に説明していたようだ。 もし、そこで、営業担当者が「ほとんど決まりかけている」と言ったならば、「『ほとんど決まりかけている』のに、なんで、決まらねえんだ? 『ほとんど決まりかけている』なら決めればいいじゃないか。なぜ、決まらないんだ?」と言われることになる。 だから、普通に考えて、決めることができていないものについて「ほとんど決まりかけている」というようなものはないのだ。ありえないのだ。「決まらない理由」を把握できていないだけであろう。
(3) 住宅でも、「建築の住宅の営業」ならば、土地有りの見込客の場合で、会社に対する評価・商品に対する評価が高い、営業担当者に対する評価も悪くない、予算は十分にある、特に競合はない、後は、プラン(図面)と見積りを作成して、それで納得していただければ、「ほとんど決まりかけている」とまで言えないとしても、「まず、大丈夫だと思うのだけれども」というケースはあるだろう。 しかし、 「不動産の住宅の営業」においては、どの土地を購入しようと決めて、「買いつけ申込書」を書いてもらった、ローンの審査も通りそうだ、という場合に、「ほとんど決まりかけている」という表現はともかく「おそらく、大丈夫だと思う」というケースはあると思うが、購入しようという土地も決まっていない、案内した土地で気にいったというものはなかった、というその時点で「ほとんど決まりかけている」ということがありうるか? というと、普通はない と思うのだ。 長○川は、「土地さえ決まれば」というのだが、「不動産の住宅の営業」にとっては、「土地さえ決まれば」というその土地を決めるというのが簡単ではないのだ。 「土地さえ決まれば」という、その土地がなかなか決まらなくて苦労するのだ。
(4) そして、社長の長○川がS井に引き継がせて、さらに私が引き継いだ時点で、すでに1カ月以上経っていた。1カ月以上、何もしないで「ほっぽらかし」にした見込客が、たとえ、前に「決まりかけ」ていたとしても、1カ月経った後も「ほとんど決まりかけている」ということがありうるか? 「建築の住宅の営業」でも「不動産の住宅の営業」でも基本的には1週間に1回くらいは会うか電話で話すか何かしていないと、たとえ、最初は「ほとんど決まりかけて」いたとしても、その状態ではなくなっている可能性が考えられる。
(5) そして、O竹に、電話番号を教えてもらって電話する、住所を教えてもらって訪問させてもらう、ということをやってもいいですか、というと、「それは困ります」と言うのだ。 訪問してもらっては困る、電話もしてもらっては困る、手紙を出すのも困る・・て、それで、いったい、どうしろっての? 「ほとんど決まりかけている」人が、自宅に訪問されては困る、電話されては困る、手紙を出されては困る・・て、そんなこと言いますか? そんな「ほとんど決まりかけている」見込客なんてありえますか?
O竹に電話してもらうように言っても、「私はメールの方がいいですから」といって携帯電話にEメールを送って電話しない。親戚だいとこだといっても電話もできない いとこ なのだ。 「Eメールを送って、どうでした?」ときくと、「それが、返事ないんですよお」と。 なぜ、ないかというと、いとこ であってもO竹のことを「親戚」「いとこ」としてより「業者の人間」と看做していた、かつ、営業の仕事をしてきたような人なら、断るなら断るで、待ってくれなら待ってくれで電話をした上で自分の口でそう言う人間が多いのであるが、このN様は営業などの仕事をしてきた人ではないようで、自分が要らないと思えば返事もしないという人だった。だから、O竹にも、O竹がEメールを送っても返事もしない、という対応だったようだ。そういう人が「ほとんど決まりかけている」てことありうると思いますか?
(6) 7月、新華ハウジングでは、千葉市内で、土日の2日間、「住宅セミナー」として、防犯・保険などのセミナーを開催し、それに来ていただきたいとO竹は伝えたらしいが、「実家で用事(法事だったか)がある」ということで2日とも来られなかった。 長○川は「運、悪いねえ。 セミナーの時に実家で用事(法事だったか)と重なったなんて」と言っていたが、そうか? 普通、男性が女性に「デート」に誘ったとして、「用事で断られた」という時、「運、悪いねえ」と言うか? これは、本当に「用事で」断られたのか、それとも、事を荒立てずに断りたいから「用事で」という言いまわしがでてきたのか、どちらだろうか・・・・・・と考えないか? 住宅の営業が見込客に、何かのイベントへの参加を誘って「用事で」断られた場合、一般に、完全に用事がなかったわけではないとしても「優先順位が低かった」というケースが多い。 相当大事なものと考えてもらえていたならば、親の葬式でもない限り、他の「用事」の方を断ってもらえたということが考えられる。
他にも理由はあるのだが、長○川 が「ほとんど決まりかけている」というのは、「長○川が勝手にそう思っていただけ」でしかない、と思う。
そのN様が、東金市の「モデルハウス」の「構造見学会」には、外房の実家に行く途中で見に行くと言われたというのだ。 それで、私としては、まず、(1)社長の長○川 が、カス物件オンパレードみたいにいくつもの物件を見せすぎているので、それを整理し、見に行ってどう思ったのか、どういうものは嫌だと思うか、どういう条件のものが欲しいと思うのかといったあたりの「ヒアリング」をきっちりとやろうとした、(2)構造説明をきっちりとやることで、家というものはきっちりと建てないといけないものだと思い、その為には、他の人とではなくこの人(私)と一緒に家造りをやった方がいい、と思ってもらえるようにしたい、と考えた。
ところが、その日、午前、私が自分のクルマに何であったか物を取りに行っていた時に、クルマで来られたのだが、とうてい信じられない事態が発生した。 「構造見学会」に来場されたばかりのN様に、担当でもない かじ○ が、いきなり、その建築中でツーバイフォー工法の骨組み段階の「モデルハウス」の間取り図を手渡していたのだ。
私は住宅屋で約20年、仕事をしてきたが、こんなことする人間、始めて見た。
(1) 「構造現場見学会」で、来場客に、そのお客様から求められもしないのに、いきなり、その建物の図面を渡すバカがあるか!?!
(2) かじ○ がその見込客の担当営業であるならまだしも、そうではないのである。 営業担当者は、それぞれ、その見込客に対して、どのように対応しようか、どのように進めようかという構想を持っている。 ひとの見込客に対して、その構想をぶっ壊すようなことをしてよいと考えるアホがどこにいるか!?! ・・ここにいたのだが・・。
構造見学会というものは、「間違いのない家造り」のために、家というものは、こういう点を気をつけて作らないといけないのですよ。 この建物にはこのような特徴があり、それはこういう優れた結果が出てくるのですよ・・といったことを説明する会である。 構造見学会で間取り図面を渡してしまったのでは、見込客の関心が間取りの方に行ってしまって構造から関心をそらせてしまうことになる。 だから、見込客の方から間取り図が欲しいと言われても、基本的には渡すべきではないのである。 「建築の住宅の営業」の経験者がそんなことがわからないというのはおかしい。
かじ○ は構造現場見学会というのをやったことがない人だと思う。 だから、わからないのでしょう。 逆に、建売販売会は経験があるのではないか。 建売屋が完成現場見学会としてそこを売ろうとする見学会なら、見込客に間取りを教えるであろうし、又、上で述べた2種類の建売屋のうち、<1>のタイプの土地に無茶苦茶な作りの建物がついているというタイプの建売屋の場合は、構造に関心を持たれると、やましい部分にふれられることになるので、できるだけ構造から関心をそらせたいと考えるため、間取り図を渡すのである。 かじ○ がやったことはそれである。
最近は、ツーバイフォー工法の建物の会社でも構造現場見学会をやるようだが、私が大学を卒業した今より25年ほど前は、「構造現場見学会は在来木造の会社がよくやること」だった。 ツーバイフォー工法の会社や小堀住研のような木質パネル構法の会社、鉄骨造の会社が構造説明をしないかというとそうではなく、構造説明をおこなっていたのであるが、営業の方から建築現場に見込客を積極的に誘って説明するということはあまりやらず、住宅展示場内やお客様宅で説明していた。 なぜかというと、ツーバイフォー工法というのは、飛行機の機体にたとえられることもあるのですが、飛行機の機体にしても、部分部分で見ると強いわけではなく、全体として強度を発揮するというもので、ツーバイフォー工法もそれに同じく全体として強度を発揮する建物で、又、合板とツーバイフォー材とが合わさって建物を支えるというものであり、ツーバイフォー工法の現場で、使っている木材の太さとかを見ると、在来木造の柱や梁よりもずっと細い木が使われているわけで、その点、建築構造現場での「見た目」は在来木造に劣るところがある。
又、在来木造では、会社によっても違うけれども、桧とか杉とかヒバとか使われていたり、あるいは、集成材は狂いが少ないとかばらつきが少ないとかいった「売り」が有るのに対して、ツーバイフォー工法で使われている木は、ヘムファー(べいつが)・ ダグラスファー(べいまつ)・ スプルースといった“外材”で、桧・杉・ヒバ・松といった名称に比べると、「名前負け」してしまうところがある。 木質パネル構法もこの点ではツーバイフォー工法に近い。 それに対して、在来木造では、桧・杉・ヒバといった “木材のレジェンド” ともいうような木を使っていたり、そうではないが逆に集成材を「売り」にする会社とかあり、最近では土台や梁にLVL(ラミネイテッドべニアランバー)を使う会社とか、けっこう、現場での「見どころ」「見せどころ」がある。
さらに、建築現場にお客様を連れていくと、千葉県でも千葉市より東・南の出身の方では、親戚のおっさんから、「建て前はどうするんだあ」とかいう話が出てこないとも言えない。 ツーバイフォー工法では、「餅まき」やろうと思ってもやりにくい。 まさ~か、都会で餅まきやる人間なんていないだろう・・と思っていると、親戚のおっさんから、「餅まきやらねえのけえ~え」なんて言われてしまって・・・・といった事態が構造現場ではでてくる可能性もないとはいえない。在来木造の会社としては、そういう話がでれば、「やっぱり、そういう時のことを考えれば、木造で建てるべきですよ」と言えるのに対して、ツーバイフォー工法だとその展開になると困ってしまうのだ。
鉄骨造の場合、見込客には、鉄骨造というとビル建築のような重量鉄骨を思い描いている人がいて、軽量鉄骨の鉄骨系プレハブ住宅の建築現場で実物を見ると、ええ~え、こんな弱そうな細い鉄骨で造るのお~お? と思われてしまう危険がある。 私も、昔、不思議に思ったのだが、ビル建築の鉄骨造の建築現場の鉄骨の骨組みとかジェットコースターとか見ると、鉄骨の錆び止めはエンジ色なのだが、軽量鉄骨の鉄骨系プレハブ住宅の建築現場で見ると、錆び止めの色は黒なのだ。 な~んでだ? と不思議に思っていたのだが、K住研の上役の課長が教えてくれた話では、錆び止めの色というのは塗料を入れているのだから何色にでもできるのだそうで、それを鉄骨系プレハブ住宅で黒にしているというのは、黒の方が強そうに見えるからで、そうでもしなければ、軽量鉄骨の鉄骨系プレハブ住宅の骨組みというのは見た目が弱そうに見えてしまうからだそうだ。 木質系の住宅メーカーの人間がよく言う話で「比強度」という単位があり、これは特定の木造メーカーが言いだしたものではなく、一般の単位であるが、一定質量での強度のことで、一定質量ごとに見れば、木は鉄よりもコンクリートよりもつよ~い・・という話で、それは嘘ではないのだが、しかし、それなら一定体積ごとに見ればどうなんだ? という話にもなるのですが、鉄骨造で在来木造の柱や梁と同じような太さ・形状の柱・梁なんか使うわけないのであり、建築現場で実物を見ると、在来木造の方が太い柱や梁を使っているので、見た目のイメージとして木造の方が印象が良くなるので、それで、鉄骨系メーカーは建築現場にはあまり連れて行きたがらなかった、らしい。
20年余前、在来木造の一条工務店では「構造説明をしている会社は一条工務店だけしかなくて、他の会社はみんな、構造説明はまったくしないで、間取りだとかデザインだとかこれだけ値引きしますとかいった話ばっかりお客様にしている」と研修で従業員に教えていた。(「他の会社はみんな、構造説明はまったくしないで、間取りだとかデザインだとかこれだけ値引きしますとかいった話ばっかりお客様にしている」なんて、もちろん、ウソですよ。) 私は同社より前に木質パネル構法が主の小堀住研に在籍したことがあり、又、他の会社の住宅展示場に行って他の会社の話も聞いたりしていたので、一条が従業員に「社員研修」と称して吹き込む話を聞いて、よくそういう嘘を教えるよなあと思い、そんな間違った認識をしていたのでは、営業をする上で妨げになると思って、「そんなことないですよ」と言ったところ、「エスバイエルがいいならエスバイエルに行けよお。 一条のやり方が気にいらんのかあ」と営業本部長に怒られたのだ。 気にいらないかというと、一条が気にいらないということではないのだが、一条の古くからいる人が新人に教えている嘘八百が気にいらなかった。 なぜ、嘘をつくのだ? なぜ、本当のことを言わないのだ? と。 「すぐばれる嘘をつく」というのは私の認識ではそれは競合会社の営業にとっては反撃のチャンス、いわば、ボクシングでいうカウンターパンチを打ち込むチャンスであるのだが、その「すぐばれる嘘をつく」「特に嘘をつく必要があるとも思えないところで嘘をつく」というのが「一条のやり方」だと言うのか?
(『あしたのジョー』で、矢吹ジョーが相手の左ストレートに右腕を交差させて打ちこむクロスカウンターを得意にしていて、本当のボクシングでもああいう技があるのかと長年思っていたのだが[⇒《YouTube- JOE 2 : 傷だらけの栄光 / おぼたけし 》http://www.youtube.com/watch?v=ooCvaSmys1g ]、《OK Wave‐あしたのジョー」のクロスカウンターに疑問》http://okwave.jp/qa/q4570416.html を見ると、どうも、あれは「漫画だから」らしい。)
たとえば、私が一条に中途入社した1992年に新卒入社して浜松で研修を受けて、浜松の住宅展示場に配属されて展示場の事務所で通算契約棟数2位だというH松さんの隣りの席に座らせてもらって指導を受けて8月から本人の希望をきいてもらって東京営業所に転勤してきたOくんなんかは私と違って「すなお」なものだから、「一条だけが構造説明をお客さんにしていて、他のメーカーはどこもがどれだけ値引きをしますよお~おとかいったことばっかり話して営業やってる」と心の底から信じこんでいて、そして、見込客にも私たちにも大真面目な顔をしてそう話したのだ、彼は。私が親切のつもりで「そんなことないよ」と教えてあげると、彼は怒るのだった。(せっかく親切で教えてあげても、師匠のH松さんから教えられたことにケチをつけられたかのように思ってしまって、許せないと思うらしかった。そんなやつに親切心覚えて教えた私もつくづくお人よしだった。) なぜ、彼がそういうことを言うかというと、一条工務店の古くからいる人たちが話すことを真面目に聞いて、そして、同業他社から転職できた人間みたいに他の会社の経験がなく、又、私などのように同業他社の住宅展示場に行って他社の人の話を聞いたりした経験がないからだった。 だから、嘘八百の話を教え込まれて「すなお」に信じることができたらしい。 営業本部長のA野さんなどは、そういう「すなお」な人間が好きらしかった。 ・・しかし、そういうのは「すなお」というべきなのか? もしかして「アホ」というべきと違うのか? 普通は「アホ」と言うのではないかと思うのだが、言うと怒られるので、同社ではだんだんと口をきかなくなってしまった。
浜松に工場があったため、東京から新幹線で見込客を「工場見学会」に連れて行ったことがあり、工場見学の後、浜松市内の総合住宅展示場にあった同社の展示場に見込客を連れていったところ、浜松の営業が浜松の見込客に「アプローチブック」で鉄骨ユニット造の建築現場の仮設小屋の写真で錆びてきているものを見せて「こういうものを『プレハッブ~』と言うのですよ」と説明していた。 ウソ言うな! こら! と思ったが、それを言うと、営業本部長から「そんなに他の会社がいいと思うなら他の会社に行けよお~お!」と怒られるので、「王さまの耳はロバの耳」みたいなもので、誰にも言わずにいたが、そういうウソを言うのが「一条工務店のやり方」だという同社の古手の人の認識はどんなものかと思う。 「プレハブ」というのは、英語の「プレ ファブリケート(pre fabricate)」の略で、あらかじめ(「プレ」)形作る(「ファブリケート」)ということで、建築現場より前に形作る工場生産の度合いが強い住宅という意味である。鉄骨系のものもあれば木質系のプレハブもありコンクリート系のプレハブもある。 それを鉄骨系のユニットのプレハブで、しかも、長く住む住宅用ではなく建築現場の仮設小屋の鉄骨系ユニットの写真を見せて、「こういうように錆びてきてますけど、こういうものを『プレハブ』と言うんです」て、おまえ、よくそういうことを言うよなあ、それ、アホだから本気でそんなこと信じて言っているのか、それとも、自分ではそれは嘘だとわかった上でそんなことで人が騙されると思って言っている三流詐欺師なのかどっちなんだ? と思ったが、言うとまた営業本部長に怒られるので、こちらとしては、なんで怒られなければならんのかわからんのであって、本来、怒るのはウソを教えている人間とかウソをお客様に話している人間の方にではないのかと思うのであるが、なんか知らんが、ウソを教えている人間・ウソを話している人間についてそれはウソだと本当のことを言うと同社では怒られるのだった。それが「浜松流」なんだろうか、と言うとまた怒られるので言わないようにしたが、何が気にいらないのかわからないのだが、「浜松流」の問題点を指摘されたと思うと遠州人としての“愛国心”が許さなかったということなのだろうか・・・。
それで、20年ほど前、もしかすると最近でもそうなのかもしれないけれども、一条工務店の営業が同社で教えられている「構造説明をお客様にしている会社は一条工務店だけで、他の会社はどれだけ値引きしますよお~お、とかばっかり言って契約とっている」などという話はもちろんウソで、他の木造の会社も、木質プレハブの会社も鉄骨系プレハブの会社も構造説明はしていたのであるが、しかし、「建築現場に見込客を案内しての構造説明」というのは、最近ではツーバイフォー工法や軽量鉄骨造の会社でもおこなっているようだが、昔は、在来木造の会社の方がよくやっていたし、今でも、どちらかというと、在来木造の会社の方が積極的である。
菊池建設(http://www.kikuchi-kensetsu.co.jp/)は在来木造の会社で、もともとは静岡県清水市の木造の工務店だったが、東京に進出して東京圏で評価を得た会社で、和風が好みの人に特に高い評価を得た。私が小堀住研に在籍した時、ある程度以上の高額物件のお客様で洋風では三井ホーム、和風では住友林業と菊池建設が競合になることが多かった。 桧家住宅(http://www.hinokiya.jp/)は桧を構造材に使っているというのが「売り」の在来木造の会社で、在来木造で建てたいという人に評価が高い。 その在来木造の2社にいたと自称する人間が、構造現場見学会の意味もわかっていないというのはおかしい。 構造現場見学会に来場した見込客に求められてもいないのに、いきなり、そこの図面を渡すというのは、在来木造の会社にいた人間のやることではない。
又、営業担当者にはそれぞれ考えがあるのであり、他の営業が担当の見込客には担当営業の考えを無視して担当でない者が勝手に図面などを渡してはならない、というのは「建築の住宅の営業」としては常識の中の常識であり、そんなこともわかっていない人間に「経験者」を自称されても、「まず、信じられんな」ということになる。
彼が菊池建設にいた、桧家住宅にいたというのが詐称だと証明するために興信所に依頼までする気持もなければカネもないが、経歴詐称であるのか詐称ではなく実際にいたけれども詐称と変わらない人間なのかは大きな問題ではない。 どちらにしても「実質的に詐称」なのだから。
(2014.1.28.)
住宅建築業界 職歴詐称を見破る方法
(1)「床柱ってどんな木を使うんですか」https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_8.html
(2)筋交いの入れ方がわからない男 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_13.html
(4)ボクシングのラッシュと住宅業界 3日以内訪問。 ラッシュをかけない男 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_15.html
(5)マルチ商法・新興宗教にはまる男、職場での「営業違反」の勧誘 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201402article_1.html
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