飲めない人向日本酒のわからない日本酒ソムリエ、人事の最低スキル―高山で柱に曲がった松を使うか?(5)
[第298回]高山シリーズ第2回(20)
【26】-12 高山の「民家」 12
《10》-5 高山の町家では柱に曲がった松を使っているか? 実際にありえない「民家」造りはカッコいいか? たしかに居酒屋はレベルが低いわ!(5)
<9>-1 「お酒があまり飲めない人間でも飲める甘口の日本酒」を理解できない「日本酒ソムリエ」
「はなの舞」「花の舞」「炎」は「高山風の民家風」という和風・「民芸調」の内装の店だが、チムニー株式会社の店には「洋風居酒屋」として「チムニー」という店があった。店の中ほどに、ヨーロッパの家で、そこで料理を焼くなり煮るなりする煙突というのか煙突付きストーブというのかがある国があるということで、それがどこの国のどの地方なのかというのは、「和風」「民芸調」が高山という想定があるらしいのと違ってはっきりしないのだが、そういう煙突(チムニー)を飾りとして設営していた。 私は、入社前に、同社の店を、それぞれタイプの異なる店を一通り訪ねて飲食する経験を持っておきたいと考えて、「チムニー」については、JR「千葉」駅の西口を出てすぐのところにある店を訪ねた。 「はなの舞」「花の舞」「炎」「チムニー」といった店には、チムニー株式会社が経営する店と、その名称を使ってその形態で運営しているけれども同社が直接経営していない店があって、その店は同社が直接運営していない方の店だったらしい。
その店には、「当店には、日本酒ソムリエがいます。あなたのお好みをお話ください。あなたにぴったりの日本酒をお出しします」といった文言が書かれていた。 なるほど。
居酒屋というのは、少々、変わったところがある。どこが変わっているかというと、酒を出す店でありながら、酒が好きではないという人間も来るというところだ。 文房具店には文房具を買いたい人が来る。書店には本を買いたい人が来る。食堂には食事をしたい人が来る。 ところが、居酒屋には酒は本当は飲みたくないという人も来るのだ。 同僚に誘われて、忘年会・新年会・歓迎会・送別会といったもので不参加にするのもどうかということで、酒は好きではないのだが来るという人がある。
「酒が好き」という人には3タイプある。
1タイプは、ともかく、「飲めるアルコール」なら何でもいい。ともかく、酒であれば、いくらでも飲みたい、というタイプ。 これを「酒好き」とか「のんべえ」とか言ったりするが、しかし、食事の場合、たとえば、「鰻丼が好き」といった時、鰻の味なんかちっともしないような最低の鰻でもいいから大量に食べたいという人間を「鰻好き」と言うかというと、普通は言わない。 寿司が好きという時、まったくなっていない寿司でもいいから大量に食べたいという人を「寿司好き」と言うかというと、そういうのは「大食漢」とは言っても「寿司好き」とは言わない。 それに対して、「酒好き」という言葉では、その酒の味なんかどうでもいい、ともかく大量に飲みたいという人を「酒好き」と言ったりする。
2タイプは、そうではなく、日本酒であれ、ワインであれ、カクテルであれ何であれ、酒を味わうのが好きという人である。 1タイプが酒好きだと思われているために、本来はこちらの方が本当の「酒好き」のはずだが、日本では、はじっこの方に押しやられてしまっているところがある。
3タイプは、酒そのものが好きなのではなく、「酒の場だろうが」と言って、女性の体をなで回したりするのが好きというおっさん。 小堀住研(→エスバイエル→ヤマダエスバイエルホーム)の千葉支店長のW邊も「酒の場だろうが。このバカたれがあ」と言って、女性社員の尻を何人もの人間の目の前でなで回したのを居直ったし、人事部長のT田、富士銀行(→みずほ銀行)から出向できていた常務のM田もそれに同調した。彼は自分では「至って酒の好きな男」と1タイプであるかのように口にするが実際には「酒の場」になるとほとんど酒を飲まない。彼は「酒の場だろうが。このバカたれがあ」と言って女性社員の尻をさわったりするのが好きなのであって、酒は2タイプとして好きでないだけでなく1タイプとしても好きな人間ではない。こういう男はけっこういる。
「チムニー」の千葉駅西口の店で、「日本酒ソムリエ」がいるから、お好みを言ってください、というのは、この店は2タイプの客に対応しますよ、という宣言でもあるかと思います。 そして、そこまで言うからには、大量に酒は飲めないけれども、おいしい酒を少量楽しみたいという人にも対応してくれるだろうし、酒についてあまりよく知らない人にも対応してくれるのではないか、と期待した。
私が希望したのは、それほど難しい条件ではない。 「甘口の日本酒が欲しい」、できれば、「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」「純米吟醸酒」「吟醸酒」か「特別純米酒」「純米酒」「特別本醸造酒」「本醸造酒」で。 それだけだ。 ところが、話が通じなかった。 まず、「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」「純米吟醸酒」「吟醸酒」「特別純米酒」「純米酒」「特別本醸造酒」「本醸造酒」というものを店員が理解しなかった。
これは何かというと、船瀬俊介『買ってもいい 食卓編』(1999.11.25.光文社 カッパブックス)には、
≪ 1.純米大吟醸酒・・・原材料、米・米麹のみ。精米歩合50%以下。アルコール添加ナシ。
2.純米吟醸酒・・・・・原材料は右(↑)に同じ。精米歩合60%以下。アルコール添加ナシ。
3.大吟醸酒・・・・・・・米・米麹、醸造用アルコール。精米は50%以下。本醸造に準ずる。
4.吟醸酒・・・・・・・・・精米は60%以下。あとは大吟醸と同じ。
5.特別純米酒・・・・・米・米麹のみ。精米歩合60%以下。
6.純米酒・・・・・・・・・米・米麹のみ。精米歩合70%以下。
7.特別本醸造酒・・・米・米麹・醸造用アルコール。精米歩合60%以下。
8.米・米麹・醸造用アルコール。精米歩合60%以下。
ここでのアルコール添加は、白米重量の10%以下。「特別」が付く清酒への添加アルコールは、米から取ったアルコールのみ。≫ と出ている。これらに該当しない「酒」は、↑の条件を満たさず、他に何かを添加していたりするわけだ。 かつては、「1級酒」「2級酒」という分類があったが、あれは、進物用には「2級」は使えないという面があったが、あくまで、税金の上でのもので、内容についてはあまり意味のない分類だったらしい。
それで、私は酒についてはそれほど詳しくはないし、それほど大量に飲める方でもないし飲みたい方でもない。 それまでに酒を飲んでおいしいと思ったことは2度だけ。 ハワイに行った時に、ワイキキの店で飲んだカクテルがおいしかった。 それから、在来木造の一条工務店にいた時、福島県の双葉郡で建てていただいた時に、上棟式の時にお施主様から出してもらった「会津ほまれ 甘口」がおいしかった。 その2度だけしか、おいしいと思ったことはないのだ。 但し、「会津ほまれ 甘口」は、インターネットで見ると、↑の1~8には該当せず、↑に書かれているもの以外に添加されているものがある。
私は、日本酒でひとがどうこうではなく自分自身がおいしいと思ったことがあるのは、福島県双葉郡で建てていただいたお施主様が出してくれた「会津ほまれ 甘口」だけだったので、それで、「日本酒ソムリエ」がいて、好みを言えば、それに合った日本酒を出すというので、その親切にのって、どうも、酒がおいしいと思えない私が今までに一度だけおいしいと思ったことがある甘口の日本酒・「会津ほまれ 甘口」のようなものを出してほしかったのだ。 しかし、まず、「チムニー」の千葉駅の西口の店には「会津ほまれ 甘口」は置いていなかった。 それはそれでいいと思う。 それなら、ともかく、それほど多くは飲めないし、特に↑の2タイプの意味では酒好きではなく3タイプの酒好きでもない人間が、おいしいと思える日本酒で甘口の酒を出してほしい。できれば、「酒」というからには本物の酒を飲みたいので、↑の1~8で、という希望だったのだ。 しかし、話は通じなかった。
「まだ、甘口の酒が多いとお嘆きのあなたに。 きくまさ~むね♪」とかいうテレビコマーシャルがあったと思うが(⇒《YouTube-菊正宗 》http://www.youtube.com/watch?v=MQjSFSyzgT0 )、インターネットなどで見ても、どうも、日本酒というのは、本来は辛口のものらしく、スーパーなどで、日本酒が置いてあるところで見ても、↑の1~8のものでは、「甘口」というのはあまりない。 だから、「チムニー」の千葉駅の西口の店の人も対応しにくかったのかもしれない。 しかし、酒の店の店員はプロとまでいかないとしても、それを仕事としてやっている人間で、こちらは「しろうと」という立場で客として行ったのだから、「しろうと」は変なこと、とんちんかんなことを言うことは十分にありうることであり、接客業をやっているならば、とんちんかんなことを言う「しろうと」も対応するのが接客業をやっている人間だろうから、対応してもらおうと思ったのだが、どうも、対応できなかったようだ。 結局、なんかよくわからない日本酒を出してもらって、適当に食べて帰ってきた。
「どういう酒がいいか」という問い。 かつて、小堀住研にいたとき、お施主様の地鎮祭に参加する際に、松戸の住宅展示場の近くの酒店で日本酒を買って持っていこうとした際、どういうものがいいのかわからなかったので、酒店の奥さんに「どういうものがいいのでしょう」ときいてみたところ、「地鎮祭なら、松竹梅なんかいいかと思いますが」と言われて、それにしたことがあった。 なぜ、いいかというと、やっぱり、地鎮祭というのはおめでたい式であるから、「奉献」と書いて備えるなら、縁起の良い名称のものがいいのではないかということで、「松竹梅」なら縁起がいい名前ではないかと、その店の奥さんは考えたらしい。 それで、その時は「松竹梅」を買って持って行った。
その後、変わった在来木造の一条工務店で、私の方がお施主様から、上棟式に用意する日本酒について、「どういうのがいいのでしょうか」と質問されることがあった。「特に、どういうものでないとだめというのはないでしょう。」「今まで飲まれたもので、これがおいしいと思われたものでいいと思います」と言っても、あまり酒を飲まない人は、おいしいと思った酒というのもない。 「どちらかというと、縁起の良い名前のものがいいかもしれません」と言っても、縁起の悪い名前の酒というのはあまりないのだが、「じゃあ、何が?」となり、そして、かつて、松戸の酒店の奥さんが勧めた「松竹梅なら、そういう式にはいいのじゃないか」という話をしたこともありました。しかし、その後、自分自身で、松竹梅を飲んでみて、実際のところ、あまりおいしいとは思わないのです。もちろん、好みの問題もあると思うので、私がおいしいと思わなかったとしても、他の人はおいしいと思うかもしれないのですが、自分がおいしいと思わないものは、あまり勧めたくはない。
どういう酒を出すのが良いか。 この問題を考えて出してもらったようだという経験が、先に述べた、福島県双葉郡で建てていただいた方が上棟式の時に出してくださった「会津ほまれ 甘口」だった。 その方は、最初、ある程度、酒を飲む方かと思っていたのだが、実はそうでもないらしかった。消防団にかつて入っていたけれども辞めたと話されたことがあって、なぜ辞めたのかというと、「訓練」だといって行くと、実際には訓練を1時間やると酒を3時間くらい飲むらしく、「酒が好きな人はいいだろうけれども、そうでない人間はかなわない」と言われたことがあった。そう感じられたように、それほど酒が飲める方の人ではなかったようだ。 しかし、飲める方でないとはいっても、何かの折に酒は出るので、まったく飲まないこともないが、という方だったようだ。 だから、自分自身はそれほど多くは酒は飲まない人の立場で、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」として、「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」として選ばれたのが、「会津ほまれ 甘口」だったようだ。 後から気づいたのだが、これは、相当考えて出されたようだ。
私は、「チムニー」の千葉駅西口の店の「日本酒ソムリエ」にそれを期待した。 しかし、だめだった。 「会津ほまれ 甘口」がその店に置いてなかったのはしかたがない。 しかし、「日本酒ソムリエ」なら、それにかわる、もしくは、それ以上のもので、客のニーズに合ったものを選ぶことができるのではないか、と期待したが、話が通じなかった。
私が高校生であった頃、学校の帰りに喫茶店とかに入ってはいけません、といった「校則」だかがあったような気がする。実際には、クラブでOBが来たような時に、OBが連れて行ってくれたりしたし、「遠足」「文化祭」の後にクラスで喫茶店にコンパとして行ったりもしたが、ともかく「禁止」ということになっていた。 ましてや、酒の出る店に高校生が入るなどはもってのほかで、そういうのは「不良」と認定されるのではないかと思っていた。 もっとも、「不良」とは何ぞや? というとなかなか難しいし、酒の出る店に行ったとしても、別に人を殺したわけでもないのだから、そこまで「不良」扱いしなくてもという気も、自分がある程度以上の年齢になるとしたりもするが、高校生としては、酒の出る店に行くというのは相当「不良」という感じだった・・・・・のだが、「はなの舞」「花の舞」「炎」といった居酒屋には、高校生の女の子がお運びさんのアルバイトに応募に来たりするのだ。 酒の出る店といっても、お運びさんであって、男の相手をするホステスではないのだが、でも、そうはいっても、客として行けば「不良」になるのに、アルバイトとして行くと「勤労学生」! エライ!と評価されるのか? というと、な~んか変なの!という感じがしないでもない。 「はなの舞」「花の舞」「炎」といった店にアルバイトに来る高校生の女の子(「女の子」という表現は、同年代の人間がすると不適切表現かもしれないが、残念ながら、その親くらいの年齢になってしまったので、「女の子」という表現に違和感はなくなってしまった)を見ると、あんまり、「不良」という感じではないのだ。 で、けっこう喜んでその仕事をやっているみたいなのだが、やっぱり、高校生だから、そういう店員さんに、「・・・・といった酒が飲みたいのだが」とかいったことを言っても、運んでいるだけで、たぶん、「わかんない」と思うのだ。それを、「チムニー」の千葉駅の西口の店の「日本酒ソムリエ」(というような表現だったような気がする)は、自分はある程度、酒を飲んできた人間なので、こういう酒がいいと言ってもらえば、これなどはどうかと勧めることができます、という話だったのかもしれない。↑の1タイプと2タイプをたして割ったようなタイプの人間ですよ、相談にのれますよ、という話だったのかもしれない。 しかし、「居酒屋」には、食堂に食事をしたくない人はあまり来ないのと違って、「酒は苦手」という人も来る。 あまり酒は好きではなく、又、それほど飲んだ経験・知識もないが、そういう人間でも、少量、おいしく飲める酒があったら教えてほしい、という希望。 私はそういう話をしたのだが、↑の1タイプと2タイプをたして割ったようなタイプか? と思える店長だかの「日本酒ソムリエ」としては、ある程度以上、酒を飲む人間の相談にはのれても、、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」というのは、自分がある程度飲む人間だからわからなかったのではないかと思う。 しかし、「日本酒ソムリエ」(という、なんか、そんな感じの表現だったと思うのだが)と名のるなら、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」を選べてこそではないかと思うし、居酒屋という店は、あまり飲めない人にも楽しんでもらえてこそのものではないかと思う。 「チムニー」という洋風居酒屋も、「高山の民家風」の「はなの舞」「花の舞」「炎」とともに、あばれる居酒屋、女性を連れ込んで襲う居酒屋という内装ではない。そういう居酒屋ではないというコンセプトの店なのだから、酒をザル飲みする人だけが楽しむ店ではなく、ザル飲みする人も、あまり飲めない人もともに楽しめる店として運営する必要があり、それならば、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」をも選べなければならないのではないだろうか。店として、選べた方が好ましいのではないだろうか。
[第203回]《飛騨天満宮(高山市)中‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html の【5】(6)でも述べたが、「はなの舞」「花の舞」「炎」「チムニー」というのは、農薬漬けのプレカット野菜を使うことに抵抗を感じない店であり、「はなの舞」船橋店の店長が、社内報に「皆さん、ノレソレて知ってますか。うなぎの稚魚なんですよ」などと書いていた店(ノレソレはウナギの稚魚ではなくアナゴの稚魚です)なので、その程度の店ですから、.純米大吟醸酒・純米吟醸酒・大吟醸酒・吟醸酒・特別純米酒・純米酒・特別本醸造酒といったものを知らなかったとしても、「まあ、そんなものか」てところかもしれません。
≪9≫-2 「チムニー」の千葉駅の西口近くの店に私が訪問した時、かきいれどきの時間帯のはずだったがその割にすいていた。 JR千葉駅は県庁所在地を代表する駅だが、西口は繁華街とは逆の側で、改札を利用する人も少なく、人通りも多くない、むしろ、少々寂しい場所である。 その場所に店を持った以上、そこに人を呼び込む方法を考えないといけないのだが、その点、十分ではなかったのではないか。私ならそのあたりを考えるが。
≪9≫-3 「チムニー」という名前の通り、店の中央に大き目の飾りの煙突があったが、店の魅力として十分にそれを生かしているとは思えなかった。私ならそのあたりを考えるが。
<10> 店の売り上げを銀行に入金しに行く途中、強盗に襲われたなら、襲われた人間はその金を弁償させられるのか? 怖ろしい居酒屋の経営者の発想。
人事・総務の最低スキルが欠落した「人材開発部」担当者
チムニー株式会社に入社する際に、保証人に保証書を書いてもらってきてくれと言われたのだが、そこには、≪故意または過失により会社に損失を与えた場合には、弁償します。≫と書かれていたのだ。非常識な文面である。 請負契約で、こうこうこういうことをやりますという契約をした場合は、その行為をやらないといけないし、できずに迷惑をかけた場合には過失であっても弁償する必要がでてくるでしょう。 しかし、請負契約ではなく、雇用契約・労働契約においては、故意はともかく、過失でどんな損失を与えたとしても、使用者は従業員にも、その保証人にも弁償させるようなことはできません。この件について、私は労働基準監督署にも相談しましたが、たとえ、署名捺印して渡しても、その部分については無効だ、という人と、なんとも言えないという人の2通りありましたが、私は「雇用契約・労働契約というものの性質上、当然に無効」と考えるべきだと考えます。しかし、それにしても、こういう文面の保証書を作成しているというのは、チムニー株式会社の経営者の良識が疑われます。 社長の I 泉さんは関西大学とはいえ法学部の出身だということですが、大学でいったい何を勉強してきたんだ? ということになります。
私は、「この文面では保証人になってくださいとは頼めません。『または過失』という部分を削除するか、さもなくば、「故意または重過失により」と変更するかしてください」と、人材開発部のT常に言いました。すると、T常は、すでに勤務を始めている私に、「そういうことを言われるなら、採用は取り消します」と言ったのです。 そして、何と言ったと思いますか?
「居酒屋というのは、その日の終わりに、店の売り上げを銀行に入金しに行くときに、襲われて殴られ気を失っている間に金を奪われるといったこともあるのです。そういう時に、その奪われた従業員にその金を弁償してもらわないといけませんから、だから、こういう文面があるのです。この文面が納得いかないというなら、やめてもらうしかありません。」
と。 人材開発部のT常はそういうことを言ったのです。 怖ろしい会社ですね。
チムニー株式会社では、名札の下に、本人がモットーとして、仕事をする上で心がけたいと思う文句を書くように言われて、全員が名札の下に書き込んでいました。 T常は私が入社してしばらくして、その文面を変更し、そして、何と書いたと思いますか?
「法令順守」。 そう書いたのです。 はあ~ああ??? おまえがそういうことを言うかあ~あ??? びっくりしちゃったな~あ♪ びっくりしちゃったな~あ♪
⇒《YouTube―Let's draw Dorami! 》http://www.youtube.com/watch?v=j5BqDYtWEgw
「びっくりしちゃったな♪ びっくりしちゃったな♪ す~ずをつけたら、ドラミ~ちゃん♪」
労働契約を結べば、従業員・勤労者・労働者は使用者のために働く必要がありますが、使用者は 賃金を支払う義務があり、そして、従業員・勤労者・労働者が安全に働く環境を整える義務があります。店の売り上げを銀行に入金に行く際には、その途中に襲われ殴られることがないように配慮する義務があります。その配慮をせずに襲われ殴られたということなら、それは、使用者・会社は安全衛生保護義務違反として債務不履行責任を問われることになります。 奪われた金は、強盗犯人に弁償してもらうべきものであって、当然のことながら襲われた従業員やその保証人に弁償させることはできません。 よく、そういうことを言うなとあきれました。 チムニー株式会社は、よく、そういうことを口にするような非常識な人間に「人材開発部」といった部署の仕事をさせているな、とあきれました。
たとえば、日通警備とか移動警備の会社に金銭の移動を依頼した場合、移動途中で強盗にあったという場合に、弁償してくれというのはわかります。 その場合でも、あくまで、その会社にであって、担当従業員にではありません。 それを、居酒屋の店員に「弁償しろ」とはまともな人間の発想ではありません。
法律の条文については、時として変更される場合があります。しかし、根本的な「法学的の考え方」というものはそう簡単に変わるものではありません。 末広 厳太郎『法学入門』(日本評論社)では、法学はパンのための学問だとよく言われるが、何が役に立つのか。 法学部を卒業した者に尋ねてみると、裁判官・検察官・弁護士とか大学の法学部の教員になったような者は大学の法学部で学んだものが直接に仕事に役立つが、そうでない仕事についた場合はどうなのかというと、就職して働いて何年か経ち、大学の法学部で学んだことなんかほとんど忘れた頃になって役立ってくる、という。 大学の法学部で学んだことなんかほとんど忘れた頃になって役立ってくるというのはどういうことか。 それは、大学の法学部で学んでいるのは、法律の解釈であり、その時の条文に基づいた法律の解釈であるが、その時に学んだ法律は改正されて変わることもある。 そして、それらを忘れた頃に役立つとはどういうことかというと、役立つのは個々の法令の細かい規定についての知識ではなく、「法学的の考え方」だ、というのです。そして、それは大学を卒業してすぐではなく、しばらく勤務して大学で学んだことなんか相当忘れたという頃に役立ってくるというのです。 (職安とか雇用能力開発機構とかの「就職コンサルタント」とかで、「大学は卒業して5年経ったら何の価値もなくなる」とか言いたがる人がいますが、この理由により、特に、社会科学系の学部で学んだものについては、むしろ、5年くらい経ってから役立ってくると私は思います。 職安や雇用能力開発機構の「就職コンサルタント」とかなんとかいう連中というのは何もわかっていない。)
チムニー株式会社の人材開発部というのは、一般の会社では、人事部総務部に該当します。 人事・総務関係の職種につく者というのは、大学の学部でいえば何学部が該当するか、何学部の出身者がふさわしいかというと、大学の科目名から考えて「労務管理論」「労働経済学」といったものから考えれば商学部・経営学部でしょうし、従業員の能力を伸ばすという点から考えれば「教育心理学」などで文学部・教育学部の教育心理学科といったあたり、そして、「労働法」などから考えれば法学部法律学科ということになるでしょう。 しかし、いずれの学部学科であっても、大学で学んだものそのままではなく、末広厳太郎教授が言われるように、大学を卒業して就職し、何年か勤務して大学で学んだものなんか相当忘れたという頃になって生きてくる。 それは、学んだ細かい各々ではなく、「法学的の考え方」とかそれぞれの学問による考え方だと思います。
労働法についても、細かい知識、細かい条文についてはすべて完全に記憶している人というのはそれほどないと思います。 しかし、一番大事なのは「法学的の考え方」であり、それが身についておれば、居酒屋の店員が売上を銀行に入金に行って途中で強盗に襲われて殴られて気を失った、という時に、襲われて気を失うくらいに殴られたという従業員に、その金を弁償しろなどと言いだすということはありえないことです。 それを言い出すということは、人事・総務関係の職種の従業員としては、著しくスキルに欠ける。 それとともに、人事・総務関係の従業員として適性に欠ける、と判断せざるをえません。
この「保証書」に関しては、労基署と相談して何らかの対応をとることを検討していたところ、社長の I 泉さんが、「故意または過失により」を「故意または重過失により」と変更するのを承諾しました。 「重過失」とはこの場合、「間違いなく故意であったと証明はできないが一般的に考えて過失でやるとは極めて考えにくい行為」と解釈するべきであると私は考えます。 しかし、それにしても、「過失」を削除すればいいところを、あえて、「重過失」として残したというのは、過失でも弁償させたいという気持ちが未練として残っていたということでしょう。 社長の I 泉さんは関西大学の法学部の出身だということでしたが、法学部の卒業だというわりに「法学的の考え方」が身についているとは言い難い人のようだと判断せざるをえない、という感じです。
賃貸の不動産会社・エイブルみたいなあんないいかげんな会社でも、銀行にお金を預けに行くときには3万円以上の場合は1人ではなく2人で行くようにと指示を出していました。忙しい時には、実際には3万円を超えていても1人で持っていくこともありましたが、それでもそういう指示を出していましたし、もし、強盗に襲われて殴られて気を失ってその間にカネを奪われた時にはその金を殴られた者に弁償してもらう、などという怖ろしいことは言いませんでした。 いいかげんな不動産屋ですら言わないことを人材開発部の人間、本来、そのあたりをきっちりとしていないといけないはずの部署の人間が言い出すというあたり、たしかに、T常さんが言うように「居酒屋というのはレベルの低い業界」だということになります。
<11> ワインをわざと揺らす「スイングワインラック」は「おもしろい」か? 曲がった松を「適材適所」で梁に使わず柱に使うのは「おもしろい」か?
[第203回]《飛騨天満宮(高山市)中‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。 》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html の【5】《4》-1 で述べた 「スイングワインラック」というものを社長の I 泉さんが、キッチンスペシャリストの私に買ってきてくれと言ったつもりで、メカケが伝え間違えたことと、当然のことながら、ワインというものは振動を加えるべきものではなく、「スイングワインラック」などというものはワインラックではないのであり、キッチンスペシャリストとしてそのようなものを買ってきてくれと言われるとは夢にも思っていなかったことから、私が、「スイングワインラック」といういかさまではなく、高級店に置いておかしくないきっちりとしたブランドもののワインラックを選んできた、という件において、社長の I 泉さんは私に対し2つの点で侮辱を加えた。
第1に、キッチンスペシャリストとしての矜持を持って仕事についている者に向かって、「スイングワインラック」というワインを冒涜するいかさま商品を買ってこいと言ったこと。
第2に、メカケが伝え間違えたにもかかわらず、私のせいにしようとしていたということは、和泉さんも重々わかっていたはずであるが、それにもかかわらず、メカケに頭が上がらないために、 I 泉さんもメカケと一緒になって私のせいにしようとした、ということ。
I 泉さんは子供じゃないのだから、当然のことながら、この2点について、申し訳なかったと私に謝罪しなければいけない。 社長というのは、一般従業員よりも多少はえらそうにしても通じるが、逆に自分が悪かったとわかれば、申し訳なかったという意思表示を、言い方は細かいことまで問わないとしても、きっちりとしなければならない。 それができないようなら、社会人として一人前とは言えないし、大人とも言えない。社長としてのスキルが不足している、と言わざるをえない。 経営者としての条件を満たしているとは言えないことになる。 そして、経営者としての条件を満たしていない人が社長になっているということは、やっぱり、「居酒屋というのはレベルの低い業界」であるというより、チムニー株式会社がレベルの低い会社だということになるし、「今のところなんとか勝ち組になってる」といっても、それは、「勝ちに不思議の勝ちあり。(負けに不思議の負けなし。)」で同業他社のレベルが低いから結果として仮に「勝ち組」の方にまわっているにすぎず、いつ、「負け組」の方に回ったとしてもおかしくない、ということになる。
振動を嫌うワインをわざわざ揺らす「スイングワインラック」などというまがいものを高級店のテーブルにおいてやろうという発想、 実際の民家において考えられない曲がった松丸太を縦にして柱のように置き、「曲がっているのがいいんですよお」とアホなことを言う発想。 この2つは似ている。 いずれも馬鹿げている。
振動を嫌うワインをわざわざ揺らす「スイングワインラック」に入れてやろうという発想、 農薬を大量にかけるプレカット野菜の使用に飲食店として何ら抵抗を感じない感性、この2つも似ている。 アナゴの漁獲高減少につながっているアナゴの稚魚ノレソレの捕獲をなんとも感じず、「ノレソレてウナギの稚魚なんですよ」とか言っている感性も。アスベスト(石綿)入りセメントが店の客席で上から落下してくるのを防ごうとも思わない感性も。
東急ハンズ(http://www.tokyu-hands.co.jp/)は、製図用具なども置いているが、製図用具・画材を置いている店でも、たとえば、レモン画翠(http://www.lemon.co.jp/ )・トゥルーズ(http://www.tools-shop.jp/shop/ochanomizu/ )・厳翠堂(http://www.gansuidou.co.jp/html/omise/chizu.html )などの店員さんは、製図用具・画材についてよく知っており、質問すると答えてくれるのだが、東急ハンズの店員は、基本的には「ホームセンターのバイト・パート」であってほとんど知らない。但し、顧客の希望に応えようという気持ちがないわけではないようだ。新宿店でだったように思うが、、「『スイングワインラック』という商品を東急ハンズでは販売していたと思いますが、ワインというものは揺らさないようにしなければならないもののはずですが、それをわざわざ揺らす『スイングワインラック』というのは、どういう趣旨の商品なのでしょう」と質問してみたところ、店員は「さあ~あ」と言って首を傾げ、答えることができなかった。 しばらくして、「もしかすると、ワインの瓶にはデザインの良いものがあるので、ワインをすべて飲んだあとの空きビンをさして飾りとして使うということかもしれませんね」と言ったのだ。 それならわからないこともないが、それは、あくまで、その店員が個人として、一生懸命頭をひねって考えたものだ。そして、あくまで「もしかすると」なのだ。ワインのことをよく知らない人なら、中味が入った状態で突きさして揺れる状態で置くだろう。
揺らさないようにしなければならないワインをわざわざ揺らす「スイングワインラック」などというものを飲食店が店のテーブルに置いたのでは、「わたしどもの店では、ワインについて理解できておりません。 うちの店はアホです。」と宣言しているようなものだ。 そういう「スイングワインラック」を店のテーブルの上に置くのが「おもしろい」か?
実際には考えにくい 曲がった松丸太を柱のように縦にして「和風」「民芸調」「高山風」の店の内装に使う、それも、もともとは梁として使われていたのがはっきりわかる仕口(しぐち)加工の後がついているものを使うというのは、それを見た人間は、ある程度以上、木構造についてわかっている人間なら、この店舗の内装を設計した人間は、木造の構造についてわかっていない人だと考えると思う。実際に今も「古民家」に住んでいる人間が見れば、「なんだっぺ。これえ~え」とバカにすると思う。 そういう考えにくい「柱もどき」を店の内装にとりつけるのが「そ~れがいい」か?
バカでねえの!?! 普通はそう評価すると思う。 バカでねえの!?!と普通は評価されると思う。
(2014.9.17.)
次回、高山シリーズ第2回の最終回(21)https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_23.html は、飛騨総社 など、ぜひご覧くださいませ。
☆ 高山シリーズ第2回は、
(1)国府町村山天神参拝(1)上枝駅から宮川沿い https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_2.html
(2)国府町村山天神参拝(2) https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_3.html
(3)国府町村山天神参拝(3)浸透桝で雨水処理、赤松は赤い https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_4.html
(4)あじめ峡、あじか、廣瀬神社、国府小学校https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_5.html
(5)国府大仏、阿多由太神社https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html
(6)飛騨国府駅周辺。「耳付片流れ屋根」https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_7.html
(7)松本家住宅上・ヒラノグラーノhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_8.html
(8)松本家住宅下・宮地家住宅上https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_9.html
(9)宮地家住宅下・平田記念館https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_10.html
(10)飛騨民族考古館1 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_11.html
(11)飛騨民族考古館2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_12.html
(12)飛騨民族考古館3 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_13.html
(13)飛騨民族考古館4 版画喫茶ばれん、質屋の入口から逃げていく裁判官 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_14.html
(14)飛騨高山まちの博物館(矢嶋家土蔵、永田家土蔵)https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_15.html
(15)東西反転プランでは玄関だけ移動するのか、全体が入れ替わるのかhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_16.html
〔(16)~(20)の前提として、権威主義的パーソナリティーの「デザイナー」が「建築家」の名前だけで敬意を表した慶應義塾大学日吉(新)図書館について https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_17.html 〕
(16)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 1 JR日光駅はフランクロイド=ライトの設計でなければ価値はないか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_18.html
(17)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_19.html
(18)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 3 掃除しにくい細かい桟、マーケティング的発想のない店 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_20.html
(19)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 4 料理を出せないついたて、店のコンセプトが理解できない建設部長、日露戦争100周年と平気で口にする女性 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_21.html
(20)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 5 「酒が飲めない人にも飲める酒」を勧められない「日本酒ソムリエ」、 人事総務の最低スキル。 今回。
(21)飛騨総社 他 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_23.html
☆ 高山シリーズ第1回 は、
上 [第202回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真・怨念を晴らす旅(12)上、松本家住宅、飛騨の家具館他》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_7.html
中 [第203回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)中。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html
下 [第204回]《飛騨天満宮(高山市)下‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。高山市の白山神社。高山市役所。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html
です。 ぜひ、ご覧くださいませ。
【26】-12 高山の「民家」 12
《10》-5 高山の町家では柱に曲がった松を使っているか? 実際にありえない「民家」造りはカッコいいか? たしかに居酒屋はレベルが低いわ!(5)
<9>-1 「お酒があまり飲めない人間でも飲める甘口の日本酒」を理解できない「日本酒ソムリエ」
「はなの舞」「花の舞」「炎」は「高山風の民家風」という和風・「民芸調」の内装の店だが、チムニー株式会社の店には「洋風居酒屋」として「チムニー」という店があった。店の中ほどに、ヨーロッパの家で、そこで料理を焼くなり煮るなりする煙突というのか煙突付きストーブというのかがある国があるということで、それがどこの国のどの地方なのかというのは、「和風」「民芸調」が高山という想定があるらしいのと違ってはっきりしないのだが、そういう煙突(チムニー)を飾りとして設営していた。 私は、入社前に、同社の店を、それぞれタイプの異なる店を一通り訪ねて飲食する経験を持っておきたいと考えて、「チムニー」については、JR「千葉」駅の西口を出てすぐのところにある店を訪ねた。 「はなの舞」「花の舞」「炎」「チムニー」といった店には、チムニー株式会社が経営する店と、その名称を使ってその形態で運営しているけれども同社が直接経営していない店があって、その店は同社が直接運営していない方の店だったらしい。
その店には、「当店には、日本酒ソムリエがいます。あなたのお好みをお話ください。あなたにぴったりの日本酒をお出しします」といった文言が書かれていた。 なるほど。
居酒屋というのは、少々、変わったところがある。どこが変わっているかというと、酒を出す店でありながら、酒が好きではないという人間も来るというところだ。 文房具店には文房具を買いたい人が来る。書店には本を買いたい人が来る。食堂には食事をしたい人が来る。 ところが、居酒屋には酒は本当は飲みたくないという人も来るのだ。 同僚に誘われて、忘年会・新年会・歓迎会・送別会といったもので不参加にするのもどうかということで、酒は好きではないのだが来るという人がある。
「酒が好き」という人には3タイプある。
1タイプは、ともかく、「飲めるアルコール」なら何でもいい。ともかく、酒であれば、いくらでも飲みたい、というタイプ。 これを「酒好き」とか「のんべえ」とか言ったりするが、しかし、食事の場合、たとえば、「鰻丼が好き」といった時、鰻の味なんかちっともしないような最低の鰻でもいいから大量に食べたいという人間を「鰻好き」と言うかというと、普通は言わない。 寿司が好きという時、まったくなっていない寿司でもいいから大量に食べたいという人を「寿司好き」と言うかというと、そういうのは「大食漢」とは言っても「寿司好き」とは言わない。 それに対して、「酒好き」という言葉では、その酒の味なんかどうでもいい、ともかく大量に飲みたいという人を「酒好き」と言ったりする。
2タイプは、そうではなく、日本酒であれ、ワインであれ、カクテルであれ何であれ、酒を味わうのが好きという人である。 1タイプが酒好きだと思われているために、本来はこちらの方が本当の「酒好き」のはずだが、日本では、はじっこの方に押しやられてしまっているところがある。
3タイプは、酒そのものが好きなのではなく、「酒の場だろうが」と言って、女性の体をなで回したりするのが好きというおっさん。 小堀住研(→エスバイエル→ヤマダエスバイエルホーム)の千葉支店長のW邊も「酒の場だろうが。このバカたれがあ」と言って、女性社員の尻を何人もの人間の目の前でなで回したのを居直ったし、人事部長のT田、富士銀行(→みずほ銀行)から出向できていた常務のM田もそれに同調した。彼は自分では「至って酒の好きな男」と1タイプであるかのように口にするが実際には「酒の場」になるとほとんど酒を飲まない。彼は「酒の場だろうが。このバカたれがあ」と言って女性社員の尻をさわったりするのが好きなのであって、酒は2タイプとして好きでないだけでなく1タイプとしても好きな人間ではない。こういう男はけっこういる。
「チムニー」の千葉駅西口の店で、「日本酒ソムリエ」がいるから、お好みを言ってください、というのは、この店は2タイプの客に対応しますよ、という宣言でもあるかと思います。 そして、そこまで言うからには、大量に酒は飲めないけれども、おいしい酒を少量楽しみたいという人にも対応してくれるだろうし、酒についてあまりよく知らない人にも対応してくれるのではないか、と期待した。
私が希望したのは、それほど難しい条件ではない。 「甘口の日本酒が欲しい」、できれば、「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」「純米吟醸酒」「吟醸酒」か「特別純米酒」「純米酒」「特別本醸造酒」「本醸造酒」で。 それだけだ。 ところが、話が通じなかった。 まず、「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」「純米吟醸酒」「吟醸酒」「特別純米酒」「純米酒」「特別本醸造酒」「本醸造酒」というものを店員が理解しなかった。
これは何かというと、船瀬俊介『買ってもいい 食卓編』(1999.11.25.光文社 カッパブックス)には、
≪ 1.純米大吟醸酒・・・原材料、米・米麹のみ。精米歩合50%以下。アルコール添加ナシ。
2.純米吟醸酒・・・・・原材料は右(↑)に同じ。精米歩合60%以下。アルコール添加ナシ。
3.大吟醸酒・・・・・・・米・米麹、醸造用アルコール。精米は50%以下。本醸造に準ずる。
4.吟醸酒・・・・・・・・・精米は60%以下。あとは大吟醸と同じ。
5.特別純米酒・・・・・米・米麹のみ。精米歩合60%以下。
6.純米酒・・・・・・・・・米・米麹のみ。精米歩合70%以下。
7.特別本醸造酒・・・米・米麹・醸造用アルコール。精米歩合60%以下。
8.米・米麹・醸造用アルコール。精米歩合60%以下。
ここでのアルコール添加は、白米重量の10%以下。「特別」が付く清酒への添加アルコールは、米から取ったアルコールのみ。≫ と出ている。これらに該当しない「酒」は、↑の条件を満たさず、他に何かを添加していたりするわけだ。 かつては、「1級酒」「2級酒」という分類があったが、あれは、進物用には「2級」は使えないという面があったが、あくまで、税金の上でのもので、内容についてはあまり意味のない分類だったらしい。
それで、私は酒についてはそれほど詳しくはないし、それほど大量に飲める方でもないし飲みたい方でもない。 それまでに酒を飲んでおいしいと思ったことは2度だけ。 ハワイに行った時に、ワイキキの店で飲んだカクテルがおいしかった。 それから、在来木造の一条工務店にいた時、福島県の双葉郡で建てていただいた時に、上棟式の時にお施主様から出してもらった「会津ほまれ 甘口」がおいしかった。 その2度だけしか、おいしいと思ったことはないのだ。 但し、「会津ほまれ 甘口」は、インターネットで見ると、↑の1~8には該当せず、↑に書かれているもの以外に添加されているものがある。
私は、日本酒でひとがどうこうではなく自分自身がおいしいと思ったことがあるのは、福島県双葉郡で建てていただいたお施主様が出してくれた「会津ほまれ 甘口」だけだったので、それで、「日本酒ソムリエ」がいて、好みを言えば、それに合った日本酒を出すというので、その親切にのって、どうも、酒がおいしいと思えない私が今までに一度だけおいしいと思ったことがある甘口の日本酒・「会津ほまれ 甘口」のようなものを出してほしかったのだ。 しかし、まず、「チムニー」の千葉駅の西口の店には「会津ほまれ 甘口」は置いていなかった。 それはそれでいいと思う。 それなら、ともかく、それほど多くは飲めないし、特に↑の2タイプの意味では酒好きではなく3タイプの酒好きでもない人間が、おいしいと思える日本酒で甘口の酒を出してほしい。できれば、「酒」というからには本物の酒を飲みたいので、↑の1~8で、という希望だったのだ。 しかし、話は通じなかった。
「まだ、甘口の酒が多いとお嘆きのあなたに。 きくまさ~むね♪」とかいうテレビコマーシャルがあったと思うが(⇒《YouTube-菊正宗 》http://www.youtube.com/watch?v=MQjSFSyzgT0 )、インターネットなどで見ても、どうも、日本酒というのは、本来は辛口のものらしく、スーパーなどで、日本酒が置いてあるところで見ても、↑の1~8のものでは、「甘口」というのはあまりない。 だから、「チムニー」の千葉駅の西口の店の人も対応しにくかったのかもしれない。 しかし、酒の店の店員はプロとまでいかないとしても、それを仕事としてやっている人間で、こちらは「しろうと」という立場で客として行ったのだから、「しろうと」は変なこと、とんちんかんなことを言うことは十分にありうることであり、接客業をやっているならば、とんちんかんなことを言う「しろうと」も対応するのが接客業をやっている人間だろうから、対応してもらおうと思ったのだが、どうも、対応できなかったようだ。 結局、なんかよくわからない日本酒を出してもらって、適当に食べて帰ってきた。
「どういう酒がいいか」という問い。 かつて、小堀住研にいたとき、お施主様の地鎮祭に参加する際に、松戸の住宅展示場の近くの酒店で日本酒を買って持っていこうとした際、どういうものがいいのかわからなかったので、酒店の奥さんに「どういうものがいいのでしょう」ときいてみたところ、「地鎮祭なら、松竹梅なんかいいかと思いますが」と言われて、それにしたことがあった。 なぜ、いいかというと、やっぱり、地鎮祭というのはおめでたい式であるから、「奉献」と書いて備えるなら、縁起の良い名称のものがいいのではないかということで、「松竹梅」なら縁起がいい名前ではないかと、その店の奥さんは考えたらしい。 それで、その時は「松竹梅」を買って持って行った。
その後、変わった在来木造の一条工務店で、私の方がお施主様から、上棟式に用意する日本酒について、「どういうのがいいのでしょうか」と質問されることがあった。「特に、どういうものでないとだめというのはないでしょう。」「今まで飲まれたもので、これがおいしいと思われたものでいいと思います」と言っても、あまり酒を飲まない人は、おいしいと思った酒というのもない。 「どちらかというと、縁起の良い名前のものがいいかもしれません」と言っても、縁起の悪い名前の酒というのはあまりないのだが、「じゃあ、何が?」となり、そして、かつて、松戸の酒店の奥さんが勧めた「松竹梅なら、そういう式にはいいのじゃないか」という話をしたこともありました。しかし、その後、自分自身で、松竹梅を飲んでみて、実際のところ、あまりおいしいとは思わないのです。もちろん、好みの問題もあると思うので、私がおいしいと思わなかったとしても、他の人はおいしいと思うかもしれないのですが、自分がおいしいと思わないものは、あまり勧めたくはない。
どういう酒を出すのが良いか。 この問題を考えて出してもらったようだという経験が、先に述べた、福島県双葉郡で建てていただいた方が上棟式の時に出してくださった「会津ほまれ 甘口」だった。 その方は、最初、ある程度、酒を飲む方かと思っていたのだが、実はそうでもないらしかった。消防団にかつて入っていたけれども辞めたと話されたことがあって、なぜ辞めたのかというと、「訓練」だといって行くと、実際には訓練を1時間やると酒を3時間くらい飲むらしく、「酒が好きな人はいいだろうけれども、そうでない人間はかなわない」と言われたことがあった。そう感じられたように、それほど酒が飲める方の人ではなかったようだ。 しかし、飲める方でないとはいっても、何かの折に酒は出るので、まったく飲まないこともないが、という方だったようだ。 だから、自分自身はそれほど多くは酒は飲まない人の立場で、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」として、「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」として選ばれたのが、「会津ほまれ 甘口」だったようだ。 後から気づいたのだが、これは、相当考えて出されたようだ。
私は、「チムニー」の千葉駅西口の店の「日本酒ソムリエ」にそれを期待した。 しかし、だめだった。 「会津ほまれ 甘口」がその店に置いてなかったのはしかたがない。 しかし、「日本酒ソムリエ」なら、それにかわる、もしくは、それ以上のもので、客のニーズに合ったものを選ぶことができるのではないか、と期待したが、話が通じなかった。
私が高校生であった頃、学校の帰りに喫茶店とかに入ってはいけません、といった「校則」だかがあったような気がする。実際には、クラブでOBが来たような時に、OBが連れて行ってくれたりしたし、「遠足」「文化祭」の後にクラスで喫茶店にコンパとして行ったりもしたが、ともかく「禁止」ということになっていた。 ましてや、酒の出る店に高校生が入るなどはもってのほかで、そういうのは「不良」と認定されるのではないかと思っていた。 もっとも、「不良」とは何ぞや? というとなかなか難しいし、酒の出る店に行ったとしても、別に人を殺したわけでもないのだから、そこまで「不良」扱いしなくてもという気も、自分がある程度以上の年齢になるとしたりもするが、高校生としては、酒の出る店に行くというのは相当「不良」という感じだった・・・・・のだが、「はなの舞」「花の舞」「炎」といった居酒屋には、高校生の女の子がお運びさんのアルバイトに応募に来たりするのだ。 酒の出る店といっても、お運びさんであって、男の相手をするホステスではないのだが、でも、そうはいっても、客として行けば「不良」になるのに、アルバイトとして行くと「勤労学生」! エライ!と評価されるのか? というと、な~んか変なの!という感じがしないでもない。 「はなの舞」「花の舞」「炎」といった店にアルバイトに来る高校生の女の子(「女の子」という表現は、同年代の人間がすると不適切表現かもしれないが、残念ながら、その親くらいの年齢になってしまったので、「女の子」という表現に違和感はなくなってしまった)を見ると、あんまり、「不良」という感じではないのだ。 で、けっこう喜んでその仕事をやっているみたいなのだが、やっぱり、高校生だから、そういう店員さんに、「・・・・といった酒が飲みたいのだが」とかいったことを言っても、運んでいるだけで、たぶん、「わかんない」と思うのだ。それを、「チムニー」の千葉駅の西口の店の「日本酒ソムリエ」(というような表現だったような気がする)は、自分はある程度、酒を飲んできた人間なので、こういう酒がいいと言ってもらえば、これなどはどうかと勧めることができます、という話だったのかもしれない。↑の1タイプと2タイプをたして割ったようなタイプの人間ですよ、相談にのれますよ、という話だったのかもしれない。 しかし、「居酒屋」には、食堂に食事をしたくない人はあまり来ないのと違って、「酒は苦手」という人も来る。 あまり酒は好きではなく、又、それほど飲んだ経験・知識もないが、そういう人間でも、少量、おいしく飲める酒があったら教えてほしい、という希望。 私はそういう話をしたのだが、↑の1タイプと2タイプをたして割ったようなタイプか? と思える店長だかの「日本酒ソムリエ」としては、ある程度以上、酒を飲む人間の相談にはのれても、、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」というのは、自分がある程度飲む人間だからわからなかったのではないかと思う。 しかし、「日本酒ソムリエ」(という、なんか、そんな感じの表現だったと思うのだが)と名のるなら、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」を選べてこそではないかと思うし、居酒屋という店は、あまり飲めない人にも楽しんでもらえてこそのものではないかと思う。 「チムニー」という洋風居酒屋も、「高山の民家風」の「はなの舞」「花の舞」「炎」とともに、あばれる居酒屋、女性を連れ込んで襲う居酒屋という内装ではない。そういう居酒屋ではないというコンセプトの店なのだから、酒をザル飲みする人だけが楽しむ店ではなく、ザル飲みする人も、あまり飲めない人もともに楽しめる店として運営する必要があり、それならば、「あまり酒が飲めない人でも飲みやすい酒」「飲めないのを我慢して無理をして飲む人間がそれほど我慢しなくてもいい酒」をも選べなければならないのではないだろうか。店として、選べた方が好ましいのではないだろうか。
[第203回]《飛騨天満宮(高山市)中‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html の【5】(6)でも述べたが、「はなの舞」「花の舞」「炎」「チムニー」というのは、農薬漬けのプレカット野菜を使うことに抵抗を感じない店であり、「はなの舞」船橋店の店長が、社内報に「皆さん、ノレソレて知ってますか。うなぎの稚魚なんですよ」などと書いていた店(ノレソレはウナギの稚魚ではなくアナゴの稚魚です)なので、その程度の店ですから、.純米大吟醸酒・純米吟醸酒・大吟醸酒・吟醸酒・特別純米酒・純米酒・特別本醸造酒といったものを知らなかったとしても、「まあ、そんなものか」てところかもしれません。
≪9≫-2 「チムニー」の千葉駅の西口近くの店に私が訪問した時、かきいれどきの時間帯のはずだったがその割にすいていた。 JR千葉駅は県庁所在地を代表する駅だが、西口は繁華街とは逆の側で、改札を利用する人も少なく、人通りも多くない、むしろ、少々寂しい場所である。 その場所に店を持った以上、そこに人を呼び込む方法を考えないといけないのだが、その点、十分ではなかったのではないか。私ならそのあたりを考えるが。
≪9≫-3 「チムニー」という名前の通り、店の中央に大き目の飾りの煙突があったが、店の魅力として十分にそれを生かしているとは思えなかった。私ならそのあたりを考えるが。
<10> 店の売り上げを銀行に入金しに行く途中、強盗に襲われたなら、襲われた人間はその金を弁償させられるのか? 怖ろしい居酒屋の経営者の発想。
人事・総務の最低スキルが欠落した「人材開発部」担当者
チムニー株式会社に入社する際に、保証人に保証書を書いてもらってきてくれと言われたのだが、そこには、≪故意または過失により会社に損失を与えた場合には、弁償します。≫と書かれていたのだ。非常識な文面である。 請負契約で、こうこうこういうことをやりますという契約をした場合は、その行為をやらないといけないし、できずに迷惑をかけた場合には過失であっても弁償する必要がでてくるでしょう。 しかし、請負契約ではなく、雇用契約・労働契約においては、故意はともかく、過失でどんな損失を与えたとしても、使用者は従業員にも、その保証人にも弁償させるようなことはできません。この件について、私は労働基準監督署にも相談しましたが、たとえ、署名捺印して渡しても、その部分については無効だ、という人と、なんとも言えないという人の2通りありましたが、私は「雇用契約・労働契約というものの性質上、当然に無効」と考えるべきだと考えます。しかし、それにしても、こういう文面の保証書を作成しているというのは、チムニー株式会社の経営者の良識が疑われます。 社長の I 泉さんは関西大学とはいえ法学部の出身だということですが、大学でいったい何を勉強してきたんだ? ということになります。
私は、「この文面では保証人になってくださいとは頼めません。『または過失』という部分を削除するか、さもなくば、「故意または重過失により」と変更するかしてください」と、人材開発部のT常に言いました。すると、T常は、すでに勤務を始めている私に、「そういうことを言われるなら、採用は取り消します」と言ったのです。 そして、何と言ったと思いますか?
「居酒屋というのは、その日の終わりに、店の売り上げを銀行に入金しに行くときに、襲われて殴られ気を失っている間に金を奪われるといったこともあるのです。そういう時に、その奪われた従業員にその金を弁償してもらわないといけませんから、だから、こういう文面があるのです。この文面が納得いかないというなら、やめてもらうしかありません。」
と。 人材開発部のT常はそういうことを言ったのです。 怖ろしい会社ですね。
チムニー株式会社では、名札の下に、本人がモットーとして、仕事をする上で心がけたいと思う文句を書くように言われて、全員が名札の下に書き込んでいました。 T常は私が入社してしばらくして、その文面を変更し、そして、何と書いたと思いますか?
「法令順守」。 そう書いたのです。 はあ~ああ??? おまえがそういうことを言うかあ~あ??? びっくりしちゃったな~あ♪ びっくりしちゃったな~あ♪
⇒《YouTube―Let's draw Dorami! 》http://www.youtube.com/watch?v=j5BqDYtWEgw
「びっくりしちゃったな♪ びっくりしちゃったな♪ す~ずをつけたら、ドラミ~ちゃん♪」
労働契約を結べば、従業員・勤労者・労働者は使用者のために働く必要がありますが、使用者は 賃金を支払う義務があり、そして、従業員・勤労者・労働者が安全に働く環境を整える義務があります。店の売り上げを銀行に入金に行く際には、その途中に襲われ殴られることがないように配慮する義務があります。その配慮をせずに襲われ殴られたということなら、それは、使用者・会社は安全衛生保護義務違反として債務不履行責任を問われることになります。 奪われた金は、強盗犯人に弁償してもらうべきものであって、当然のことながら襲われた従業員やその保証人に弁償させることはできません。 よく、そういうことを言うなとあきれました。 チムニー株式会社は、よく、そういうことを口にするような非常識な人間に「人材開発部」といった部署の仕事をさせているな、とあきれました。
たとえば、日通警備とか移動警備の会社に金銭の移動を依頼した場合、移動途中で強盗にあったという場合に、弁償してくれというのはわかります。 その場合でも、あくまで、その会社にであって、担当従業員にではありません。 それを、居酒屋の店員に「弁償しろ」とはまともな人間の発想ではありません。
法律の条文については、時として変更される場合があります。しかし、根本的な「法学的の考え方」というものはそう簡単に変わるものではありません。 末広 厳太郎『法学入門』(日本評論社)では、法学はパンのための学問だとよく言われるが、何が役に立つのか。 法学部を卒業した者に尋ねてみると、裁判官・検察官・弁護士とか大学の法学部の教員になったような者は大学の法学部で学んだものが直接に仕事に役立つが、そうでない仕事についた場合はどうなのかというと、就職して働いて何年か経ち、大学の法学部で学んだことなんかほとんど忘れた頃になって役立ってくる、という。 大学の法学部で学んだことなんかほとんど忘れた頃になって役立ってくるというのはどういうことか。 それは、大学の法学部で学んでいるのは、法律の解釈であり、その時の条文に基づいた法律の解釈であるが、その時に学んだ法律は改正されて変わることもある。 そして、それらを忘れた頃に役立つとはどういうことかというと、役立つのは個々の法令の細かい規定についての知識ではなく、「法学的の考え方」だ、というのです。そして、それは大学を卒業してすぐではなく、しばらく勤務して大学で学んだことなんか相当忘れたという頃に役立ってくるというのです。 (職安とか雇用能力開発機構とかの「就職コンサルタント」とかで、「大学は卒業して5年経ったら何の価値もなくなる」とか言いたがる人がいますが、この理由により、特に、社会科学系の学部で学んだものについては、むしろ、5年くらい経ってから役立ってくると私は思います。 職安や雇用能力開発機構の「就職コンサルタント」とかなんとかいう連中というのは何もわかっていない。)
チムニー株式会社の人材開発部というのは、一般の会社では、人事部総務部に該当します。 人事・総務関係の職種につく者というのは、大学の学部でいえば何学部が該当するか、何学部の出身者がふさわしいかというと、大学の科目名から考えて「労務管理論」「労働経済学」といったものから考えれば商学部・経営学部でしょうし、従業員の能力を伸ばすという点から考えれば「教育心理学」などで文学部・教育学部の教育心理学科といったあたり、そして、「労働法」などから考えれば法学部法律学科ということになるでしょう。 しかし、いずれの学部学科であっても、大学で学んだものそのままではなく、末広厳太郎教授が言われるように、大学を卒業して就職し、何年か勤務して大学で学んだものなんか相当忘れたという頃になって生きてくる。 それは、学んだ細かい各々ではなく、「法学的の考え方」とかそれぞれの学問による考え方だと思います。
労働法についても、細かい知識、細かい条文についてはすべて完全に記憶している人というのはそれほどないと思います。 しかし、一番大事なのは「法学的の考え方」であり、それが身についておれば、居酒屋の店員が売上を銀行に入金に行って途中で強盗に襲われて殴られて気を失った、という時に、襲われて気を失うくらいに殴られたという従業員に、その金を弁償しろなどと言いだすということはありえないことです。 それを言い出すということは、人事・総務関係の職種の従業員としては、著しくスキルに欠ける。 それとともに、人事・総務関係の従業員として適性に欠ける、と判断せざるをえません。
この「保証書」に関しては、労基署と相談して何らかの対応をとることを検討していたところ、社長の I 泉さんが、「故意または過失により」を「故意または重過失により」と変更するのを承諾しました。 「重過失」とはこの場合、「間違いなく故意であったと証明はできないが一般的に考えて過失でやるとは極めて考えにくい行為」と解釈するべきであると私は考えます。 しかし、それにしても、「過失」を削除すればいいところを、あえて、「重過失」として残したというのは、過失でも弁償させたいという気持ちが未練として残っていたということでしょう。 社長の I 泉さんは関西大学の法学部の出身だということでしたが、法学部の卒業だというわりに「法学的の考え方」が身についているとは言い難い人のようだと判断せざるをえない、という感じです。
賃貸の不動産会社・エイブルみたいなあんないいかげんな会社でも、銀行にお金を預けに行くときには3万円以上の場合は1人ではなく2人で行くようにと指示を出していました。忙しい時には、実際には3万円を超えていても1人で持っていくこともありましたが、それでもそういう指示を出していましたし、もし、強盗に襲われて殴られて気を失ってその間にカネを奪われた時にはその金を殴られた者に弁償してもらう、などという怖ろしいことは言いませんでした。 いいかげんな不動産屋ですら言わないことを人材開発部の人間、本来、そのあたりをきっちりとしていないといけないはずの部署の人間が言い出すというあたり、たしかに、T常さんが言うように「居酒屋というのはレベルの低い業界」だということになります。
<11> ワインをわざと揺らす「スイングワインラック」は「おもしろい」か? 曲がった松を「適材適所」で梁に使わず柱に使うのは「おもしろい」か?
[第203回]《飛騨天満宮(高山市)中‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。 》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html の【5】《4》-1 で述べた 「スイングワインラック」というものを社長の I 泉さんが、キッチンスペシャリストの私に買ってきてくれと言ったつもりで、メカケが伝え間違えたことと、当然のことながら、ワインというものは振動を加えるべきものではなく、「スイングワインラック」などというものはワインラックではないのであり、キッチンスペシャリストとしてそのようなものを買ってきてくれと言われるとは夢にも思っていなかったことから、私が、「スイングワインラック」といういかさまではなく、高級店に置いておかしくないきっちりとしたブランドもののワインラックを選んできた、という件において、社長の I 泉さんは私に対し2つの点で侮辱を加えた。
第1に、キッチンスペシャリストとしての矜持を持って仕事についている者に向かって、「スイングワインラック」というワインを冒涜するいかさま商品を買ってこいと言ったこと。
第2に、メカケが伝え間違えたにもかかわらず、私のせいにしようとしていたということは、和泉さんも重々わかっていたはずであるが、それにもかかわらず、メカケに頭が上がらないために、 I 泉さんもメカケと一緒になって私のせいにしようとした、ということ。
I 泉さんは子供じゃないのだから、当然のことながら、この2点について、申し訳なかったと私に謝罪しなければいけない。 社長というのは、一般従業員よりも多少はえらそうにしても通じるが、逆に自分が悪かったとわかれば、申し訳なかったという意思表示を、言い方は細かいことまで問わないとしても、きっちりとしなければならない。 それができないようなら、社会人として一人前とは言えないし、大人とも言えない。社長としてのスキルが不足している、と言わざるをえない。 経営者としての条件を満たしているとは言えないことになる。 そして、経営者としての条件を満たしていない人が社長になっているということは、やっぱり、「居酒屋というのはレベルの低い業界」であるというより、チムニー株式会社がレベルの低い会社だということになるし、「今のところなんとか勝ち組になってる」といっても、それは、「勝ちに不思議の勝ちあり。(負けに不思議の負けなし。)」で同業他社のレベルが低いから結果として仮に「勝ち組」の方にまわっているにすぎず、いつ、「負け組」の方に回ったとしてもおかしくない、ということになる。
振動を嫌うワインをわざわざ揺らす「スイングワインラック」などというまがいものを高級店のテーブルにおいてやろうという発想、 実際の民家において考えられない曲がった松丸太を縦にして柱のように置き、「曲がっているのがいいんですよお」とアホなことを言う発想。 この2つは似ている。 いずれも馬鹿げている。
振動を嫌うワインをわざわざ揺らす「スイングワインラック」に入れてやろうという発想、 農薬を大量にかけるプレカット野菜の使用に飲食店として何ら抵抗を感じない感性、この2つも似ている。 アナゴの漁獲高減少につながっているアナゴの稚魚ノレソレの捕獲をなんとも感じず、「ノレソレてウナギの稚魚なんですよ」とか言っている感性も。アスベスト(石綿)入りセメントが店の客席で上から落下してくるのを防ごうとも思わない感性も。
東急ハンズ(http://www.tokyu-hands.co.jp/)は、製図用具なども置いているが、製図用具・画材を置いている店でも、たとえば、レモン画翠(http://www.lemon.co.jp/ )・トゥルーズ(http://www.tools-shop.jp/shop/ochanomizu/ )・厳翠堂(http://www.gansuidou.co.jp/html/omise/chizu.html )などの店員さんは、製図用具・画材についてよく知っており、質問すると答えてくれるのだが、東急ハンズの店員は、基本的には「ホームセンターのバイト・パート」であってほとんど知らない。但し、顧客の希望に応えようという気持ちがないわけではないようだ。新宿店でだったように思うが、、「『スイングワインラック』という商品を東急ハンズでは販売していたと思いますが、ワインというものは揺らさないようにしなければならないもののはずですが、それをわざわざ揺らす『スイングワインラック』というのは、どういう趣旨の商品なのでしょう」と質問してみたところ、店員は「さあ~あ」と言って首を傾げ、答えることができなかった。 しばらくして、「もしかすると、ワインの瓶にはデザインの良いものがあるので、ワインをすべて飲んだあとの空きビンをさして飾りとして使うということかもしれませんね」と言ったのだ。 それならわからないこともないが、それは、あくまで、その店員が個人として、一生懸命頭をひねって考えたものだ。そして、あくまで「もしかすると」なのだ。ワインのことをよく知らない人なら、中味が入った状態で突きさして揺れる状態で置くだろう。
揺らさないようにしなければならないワインをわざわざ揺らす「スイングワインラック」などというものを飲食店が店のテーブルに置いたのでは、「わたしどもの店では、ワインについて理解できておりません。 うちの店はアホです。」と宣言しているようなものだ。 そういう「スイングワインラック」を店のテーブルの上に置くのが「おもしろい」か?
実際には考えにくい 曲がった松丸太を柱のように縦にして「和風」「民芸調」「高山風」の店の内装に使う、それも、もともとは梁として使われていたのがはっきりわかる仕口(しぐち)加工の後がついているものを使うというのは、それを見た人間は、ある程度以上、木構造についてわかっている人間なら、この店舗の内装を設計した人間は、木造の構造についてわかっていない人だと考えると思う。実際に今も「古民家」に住んでいる人間が見れば、「なんだっぺ。これえ~え」とバカにすると思う。 そういう考えにくい「柱もどき」を店の内装にとりつけるのが「そ~れがいい」か?
バカでねえの!?! 普通はそう評価すると思う。 バカでねえの!?!と普通は評価されると思う。
(2014.9.17.)
次回、高山シリーズ第2回の最終回(21)https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_23.html は、飛騨総社 など、ぜひご覧くださいませ。
☆ 高山シリーズ第2回は、
(1)国府町村山天神参拝(1)上枝駅から宮川沿い https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_2.html
(2)国府町村山天神参拝(2) https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_3.html
(3)国府町村山天神参拝(3)浸透桝で雨水処理、赤松は赤い https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_4.html
(4)あじめ峡、あじか、廣瀬神社、国府小学校https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_5.html
(5)国府大仏、阿多由太神社https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html
(6)飛騨国府駅周辺。「耳付片流れ屋根」https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_7.html
(7)松本家住宅上・ヒラノグラーノhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_8.html
(8)松本家住宅下・宮地家住宅上https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_9.html
(9)宮地家住宅下・平田記念館https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_10.html
(10)飛騨民族考古館1 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_11.html
(11)飛騨民族考古館2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_12.html
(12)飛騨民族考古館3 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_13.html
(13)飛騨民族考古館4 版画喫茶ばれん、質屋の入口から逃げていく裁判官 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_14.html
(14)飛騨高山まちの博物館(矢嶋家土蔵、永田家土蔵)https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_15.html
(15)東西反転プランでは玄関だけ移動するのか、全体が入れ替わるのかhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_16.html
〔(16)~(20)の前提として、権威主義的パーソナリティーの「デザイナー」が「建築家」の名前だけで敬意を表した慶應義塾大学日吉(新)図書館について https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_17.html 〕
(16)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 1 JR日光駅はフランクロイド=ライトの設計でなければ価値はないか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_18.html
(17)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_19.html
(18)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 3 掃除しにくい細かい桟、マーケティング的発想のない店 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_20.html
(19)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 4 料理を出せないついたて、店のコンセプトが理解できない建設部長、日露戦争100周年と平気で口にする女性 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_21.html
(20)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 5 「酒が飲めない人にも飲める酒」を勧められない「日本酒ソムリエ」、 人事総務の最低スキル。 今回。
(21)飛騨総社 他 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_23.html
☆ 高山シリーズ第1回 は、
上 [第202回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真・怨念を晴らす旅(12)上、松本家住宅、飛騨の家具館他》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_7.html
中 [第203回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)中。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html
下 [第204回]《飛騨天満宮(高山市)下‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。高山市の白山神社。高山市役所。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html
です。 ぜひ、ご覧くださいませ。
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