飛騨総社・春慶会館・ 宮川の増水、―高山シリーズ第2回の最終回(21)
[第299回]高山シリーズ第2回の最終回(21)
【26】 宮川の増水 と 水浸しの高山市内
高山シリーズ第2回、いよいよ、最終回。 8月17日(日)、宮地家に行ったのはいいけれども、日下部民藝館・吉島家住宅の前の道などはU字溝から水があふれ出して道路は水浸し。 宮川は怒涛のいきおいで流れ、決壊とか水が堤防を越えるということはなかったけれども、もんのすごい流れで、なんか、怖いぞ、て感じ↓だった。
↑ 大新町 不動橋 付近
やはり、川の両側はその地域では低い地域だろうから近づかない方がいいのかもしれない。
やはり、「建築探偵団は安全第一」
ということで、そして、この日、午後4時に高山駅の脇の濃尾バスセンターを出る新宿行バスというのは、はたして動くんかい? そもそも、高山市内でこのものすごい状況なのに、高山と松本との間の山間をねるように走る道路て通れるんかい? と思って、とりあえず、濃尾バスセンターまで行って確認すると、「動いてます」という話だった。動いているのはいいが、その上に どぉせぇきぃりゅう~ が流れ落ちてくるとか、道が陥没して川に落ち込むとか、ないだろうなあ・・・・・
それで、「さんまち」あたりに行くには宮川を渡らないといけない。 結果としては宮川は決壊とかしなかったし、水が堤防を越えることもなかったが、しかし、もしかして超えたりしないか、橋が流されたりしないかあ? と不安を感じるような川の流れだった。↓(鳥居↓は櫻宮八幡宮の鳥居)

↑ おい~い、まさか、橋、流されへんやろなあ・・・・・。 まさか、川の水が橋の上にまで来て、橋、渡ってる最中に川の中まで引っ張り込まれたりせんやろなあ・・・・↑
だから、ここは、計画を変更して、前から行きたかった飛騨高山美術館(http://www.htm-museum.co.jp/ )へ行こう、美術館の中なら雨が降っても関係ないし、飛騨高山美術館は少々高い場所にあるから浸水の心配はまずなさそうだし・・・と思って、濃尾バスセンターから「さるぼぼバス」の乗り場で並んでいると、「さるぼぼバス」は運行休止だそうな。 なんで? ときくと、経路にバスが通れない箇所ができたという。
せっかく、ここまで来たのに・・とは思うが、駅のまわりだって道は水浸し、靴は濡れるし、靴を脱いで上がる家には、そのたびに靴下を履き替えて上がるのもめんどうだし、水びたしの道を歩いてきた者が上がるのは気がひける。 比較的「駅近」で川を渡らなくていい所に行こう、と考えた。 だって、川の脇に住んでいる方には申し訳ないけれども、↑を見ると、そこに住んでるわけでもない者がわざわざ近づいていくものではなさそうて感じがしませんか? この写真見ると。 飛騨国分寺には1回目の高山訪問時に訪ねたので、飛騨総社(http://www.genbu.net/data/hida/soujya_title.htm )に行くことにしました。
【27】 飛騨総社
↑写真はクリックすると大きくなります。大きくして見てください。鳥居の右後ろの石碑に「飛騨総社」と書かれています。

↑ 「一の宮」というのはその国で一番の神社を言うが、「総社」とは何ぞや? 「一の宮」とは違うのか? というと、意味は別で、いくつかの神社を集めたから「総社」らしい。 ≪飛騨地方にある18の神社の神を集めて祀った総社で、言い伝えでは平安前期の承平元年(931)建立。 総社にお参りすれば、18の神社すべてを参拝したのと同じご利益があるといわれる。・・・≫(『楽楽 飛騨高山 白川郷・上高地』2014.5.1 JTBパブリッシング)
飛騨総社でいただいた由緒書によると、飛騨地方にある18の神社とは、
白山比咲神、 県緒神、 加茂若宮神、 度瀬神、 四天王神、 大歳神、 栗原神、 高田神、 大津神、 槻本神、 水無神、 荏名神、 荒城神、 阿多由多神、 大八椅神、 白山神、 走淵神、 遊幡神、 道後神、 本母国津神、 気多若宮神。
数えると、18じゃなくて20。 なんで? というと、このうち、白山比咲神、白山神は昭和34年(1959)に高山市桐生町の白山神社から合祀したらしく、設立当初は18の神さまだったらしい。 [第204回]《飛騨天満宮(高山市)下‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。高山市の白山神社。高山市役所。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html の【7】 でも、高山市の白山神社を紹介したが、その白山神社の住所は高山市八軒町3丁目 で、飛騨総社に昭和34年(1959年)に合祀された白山神社は高山市でも桐生町の白山神社なので、八軒町3丁目の白山神社とは別のようだ。
[第282回]《国府大仏(木曽垣内の大仏)、阿多自太神社、木製ベンチ、・・ 高山シリーズ第2回(5)》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html で訪問した、JR「飛騨国府」駅の東の方にある阿多由太神社 の神さまもここに祀られているようだ。
↑ 手水舎 では、ひとつのでっかい岩の手水。
↑拝殿。
↑ 村山天神でも、阿多由太神社でも見かけた、 4部構成の社殿というのは、どうも、この地域の神社に一般的な構成らしい。 だから、それから考えると、村山天神は、天神社だから、京都の北野天満宮と同じ「石の間造り」でその変形として3部構成ではなく4部構成になったというのではなく、この付近の神社の一般的な構成として4部構成になったと考えた方がいいのかもしれない。
飛騨総社の巫女さんはとってもチャーミングだったので、また、行きたい~(^○^)~・・・けれども、次回、訪問した時、彼女はそこにいてくれるだろうか・・・・
↑ 家の下を水が流れる。 水路の上に建つ家。 子どもの頃、「小学○年生」という小学館から発行されていた雑誌に、船を住居にする家族の話が漫画で出ていて、なんだかいいなあ~あ・・と思ったことがあった。 水路の上に建つ家、というのも普段は夢がある・・・かもしれないが、大雨で増水した時には少々不安。 名所旧跡でも何でもない一般の方の家なので全景写真の掲載はしません。 飛騨総社の近くですが、詳細な場所の提示もしません。
【28】 飛騨高山春慶会館

↑ ≪江戸時代から明治、大正を経て昭和に至るまでの春慶塗の作品数百点を時代順に展示するほか、各工程の技法を写真や実物で紹介する。 ・・・≫(『楽楽 飛騨高山 白川郷・上高地』JTBパブリッシング)ということだが、休みは≪不定休≫ということで、この大雨と増水では、その「不定休」に該当してしまった。 ゆえに、入館できず。
【29】 高山本町美術館 本町通りの西側

↑ 「山下きよし 原画展」が開催されていた模様。 遠山 啓が『競争原理を超えて』(1976.1.31.太郎次郎社)で、
≪ 人間にはいろいろの型(タイプ)がある。おおまかにいって科学にたけている型も、芸術に長じている型もある。また、ひとつの学問、たとえば、数学のなかでも、ポアンカレのいうように幾何的なタイプと解析的なタイプがあり、それらは質的に違っている。 このように質的に多様な人間の知能を一直線上にならべて序列化することがいかに乱暴なことであるかは明らかであろう。 たとえば、シェークスピアとニュートンの知能は比較できるだろうか。 ところが、この二人に知能テストを受けさせて、知能指数を算出すれば、それができることになるのだから、なんともふしぎなことである。 ≫と語っている。 実際のところ、「知能指数」などというものは、「どちらかといえば、いい方がいいのかもしれない」くらいに思うのなら悪くもないかもしれないが、あまり絶対視すると、むしろ、害があると思う。 そして、どこでであったか、今、見つけることができないのですが、遠山啓は、山下きよし を例にあげて、山下きよし は、おそらく、知能テストを受ければ知能指数は高くない人だったであろう。 だからといって、山下きよし の絵に価値がないということになるか? 知能指数が高かろうが低かろうが、価値のあることをする人はするし、いくら、知能指数が良くてもろくなことをしない人もある。 いったい、知能指数て何なんだ。 そんなものを気にする必要はまったくないはずだ、といったことを述べていたと思う。 私はこの点で、山下きよし という人に関心があったので、入館・見学したかったが、バスの出発時刻が迫っていたので、残念ながら、今回、断念した。
※《高山まちなかショッピング 美術館・ギャラリー》http://takayamashops.com/movabletype/public/shops/list07/list0702/
《ウィキペディア―山下きよし》http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%8B%E6%B8%85
※ 高山本町美術館 は、2014年12月に場所を移転し、名称を「古い町並美術館」と変更して山下清原画展を開催しています。⇒[第258回]《山桜神社 と 古い町並み美術館、高山昭和館、鍛冶橋の手長足長(高山市)-高山シリーズ第3回(7)》 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_8.html で述べさせていただきました。 高山本町美術館があったビルは「ごま専門店 ごまの蔵」となっています。
【30】 増水した宮川
↑ 高山市内の宮川。 2014.8.17.午後。 静かに流れる時の宮川だと、川沿いは風情があっていいのですが、これだけ増水すると、少々、不気味です。 帰り、高山から東京・新宿までのバスの窓から見ていると、宮川の河川敷に止めた乗用車のところまで水がきていて、堤防の上にパトカーが来ているのが見えましたが、あれは大丈夫だったのでしょうか。
なお、高山から松本までの道は特に問題はありませんでした。 ダム湖の横をダムの上の道を通る箇所があって、あの場所は大丈夫だろうかと思ったのですが、ダム湖というのは、増水した時には放水すれば水量は調節できるし、建設時にダム湖に水がたまった時の強度を考えて作られているので、、自然の湖よりも、むしろ、安全な面もあったかもしれません。 但し、けっこうカーブの多い道なので、プロのバスの運転手は問題なく運転するようでしたが、自家用車での場合はなかなか運転が大変な道かと思いました。
【おまけ】 さるぼぼ ↓
↑ 「さるぼぼ」とは、≪その正体は飛騨地方伝統のお守り人形≫ ≪ ・・飛騨弁で「猿の赤ん坊」という意味。 その昔、子供たちが冬の間に部屋の中で遊ぶおもちゃとして、母親やおばあさんたちが手作りでこしらえたのが始まりと言われている。 これが猿の赤ちゃんに似ていることが、名前の由来だ。・・・≫(『楽楽 飛騨高山 白川郷・上高地』JTBパブリッシング)だそうで、「くまもん」とか「彦にゃん」とかのような最近、人工的に作られた「ゆるキャラ」とは少々違う。 「ふなっしー」とも違う。 インターネットを通じての購入もできるようだが、やっぱり、こういうものは、購入するなら現地に行って買ってこそありがたみがあるようにも思う。
(2014.9.17.)
>☆ 高山シリーズ第2回は、
(1)国府町村山天神参拝(1)上枝駅から宮川沿い https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_2.html
(2)国府町村山天神参拝(2) 社殿の床下換気 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_3.html
(3)国府町村山天神参拝(3)浸透桝で雨水処理。赤松は赤い。何度もかかってきた電話を無視して帰る男。 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_4.html
(4)あじめ峡、あじか、廣瀬神社、国府小学校https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_5.html
(5)国府大仏、阿多由太神社https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html
(6)飛騨国府駅周辺。 「耳付片流れ屋根」 自然環境・立地を考慮した屋根造りの例と何も考えない屋根を作るハウスメーカー https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_7.html
(7)松本家住宅上・ヒラノグラーノhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_8.html
(8)松本家住宅下・宮地家住宅上 床柱と落とし掛けの関係1、仏壇・神棚への配慮。がさつな男は「営業できる」か? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_9.html
(9)宮地家住宅下・平田記念館 U字溝に部分的に頑丈な蓋をすると大雨の時に・・・https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_10.html
(10)飛騨民族考古館1 布ら里。 歴史的建造物への落書きはやめよう https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_11.html
(11)飛騨民族考古館2 防音のための「吊天井」施工 と 訪問者を懲らしめる「吊天井」施工 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_12.html
(12)飛騨民族考古館3 床柱と落とし掛けの関係2。 「・・・はできますか」ときかれて「できます」と答え、契約してもらえば「適当に建ててしまえ」という営業は「営業力ある」と称賛すべきものでしょうか?
「建築家が作る家」と「お互い、一生懸命、努力した考えた」家は、どちらがいいと思いますか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_13.html
(13)飛騨民族考古館4 版画喫茶ばれん、質屋の入口から逃げていく裁判官 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_14.html
(14)飛騨高山まちの博物館(矢嶋家土蔵、永田家土蔵)、木造3階建て では筋交いはどう入れたものだろうか?https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_15.html
(15)東西反転プランでは玄関だけ移動するのか、全体が入れ替わるのか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_16.html
〔(16)~(20)の前提として、権威主義的パーソナリティーの「デザイナー」が「建築家」の名前だけで敬意を表した慶應義塾大学日吉(新)図書館について https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_17.html 〕
(16)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 1 JR日光駅はフランクロイド=ライトの設計でなければ価値はないか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_18.html
(17)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_19.html
(18)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 3 掃除しにくい細かい桟、マーケティング的発想のない店 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_20.html
(19)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 4 料理を出せないついたて、店のコンセプトが理解できない建設部長、日露戦争100周年と平気で口にする女性 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_21.html
(20)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 5 「酒が飲めない人にも飲める酒」を勧められない「日本酒ソムリエ」、 人事総務の最低スキル(もしくは、「レベルが低い」人材開発部) https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_22.html
(21)飛騨総社 他 今回。
☆ 高山シリーズ第1回 は、
上 [第202回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真・怨念を晴らす旅(12)上、松本家住宅、飛騨の家具館他》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_7.html
中 [第203回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)中。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html
下 [第204回]《飛騨天満宮(高山市)下‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。高山市の白山神社。高山市役所。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html
です。 ぜひ、ご覧くださいませ。
【26】 宮川の増水 と 水浸しの高山市内
高山シリーズ第2回、いよいよ、最終回。 8月17日(日)、宮地家に行ったのはいいけれども、日下部民藝館・吉島家住宅の前の道などはU字溝から水があふれ出して道路は水浸し。 宮川は怒涛のいきおいで流れ、決壊とか水が堤防を越えるということはなかったけれども、もんのすごい流れで、なんか、怖いぞ、て感じ↓だった。
↑ 大新町 不動橋 付近
やはり、川の両側はその地域では低い地域だろうから近づかない方がいいのかもしれない。
やはり、「建築探偵団は安全第一」
ということで、そして、この日、午後4時に高山駅の脇の濃尾バスセンターを出る新宿行バスというのは、はたして動くんかい? そもそも、高山市内でこのものすごい状況なのに、高山と松本との間の山間をねるように走る道路て通れるんかい? と思って、とりあえず、濃尾バスセンターまで行って確認すると、「動いてます」という話だった。動いているのはいいが、その上に どぉせぇきぃりゅう~ が流れ落ちてくるとか、道が陥没して川に落ち込むとか、ないだろうなあ・・・・・

それで、「さんまち」あたりに行くには宮川を渡らないといけない。 結果としては宮川は決壊とかしなかったし、水が堤防を越えることもなかったが、しかし、もしかして超えたりしないか、橋が流されたりしないかあ? と不安を感じるような川の流れだった。↓(鳥居↓は櫻宮八幡宮の鳥居)
↑ おい~い、まさか、橋、流されへんやろなあ・・・・・。 まさか、川の水が橋の上にまで来て、橋、渡ってる最中に川の中まで引っ張り込まれたりせんやろなあ・・・・↑
だから、ここは、計画を変更して、前から行きたかった飛騨高山美術館(http://www.htm-museum.co.jp/ )へ行こう、美術館の中なら雨が降っても関係ないし、飛騨高山美術館は少々高い場所にあるから浸水の心配はまずなさそうだし・・・と思って、濃尾バスセンターから「さるぼぼバス」の乗り場で並んでいると、「さるぼぼバス」は運行休止だそうな。 なんで? ときくと、経路にバスが通れない箇所ができたという。
せっかく、ここまで来たのに・・とは思うが、駅のまわりだって道は水浸し、靴は濡れるし、靴を脱いで上がる家には、そのたびに靴下を履き替えて上がるのもめんどうだし、水びたしの道を歩いてきた者が上がるのは気がひける。 比較的「駅近」で川を渡らなくていい所に行こう、と考えた。 だって、川の脇に住んでいる方には申し訳ないけれども、↑を見ると、そこに住んでるわけでもない者がわざわざ近づいていくものではなさそうて感じがしませんか? この写真見ると。 飛騨国分寺には1回目の高山訪問時に訪ねたので、飛騨総社(http://www.genbu.net/data/hida/soujya_title.htm )に行くことにしました。
【27】 飛騨総社
↑写真はクリックすると大きくなります。大きくして見てください。鳥居の右後ろの石碑に「飛騨総社」と書かれています。
↑ 「一の宮」というのはその国で一番の神社を言うが、「総社」とは何ぞや? 「一の宮」とは違うのか? というと、意味は別で、いくつかの神社を集めたから「総社」らしい。 ≪飛騨地方にある18の神社の神を集めて祀った総社で、言い伝えでは平安前期の承平元年(931)建立。 総社にお参りすれば、18の神社すべてを参拝したのと同じご利益があるといわれる。・・・≫(『楽楽 飛騨高山 白川郷・上高地』2014.5.1 JTBパブリッシング)
飛騨総社でいただいた由緒書によると、飛騨地方にある18の神社とは、
白山比咲神、 県緒神、 加茂若宮神、 度瀬神、 四天王神、 大歳神、 栗原神、 高田神、 大津神、 槻本神、 水無神、 荏名神、 荒城神、 阿多由多神、 大八椅神、 白山神、 走淵神、 遊幡神、 道後神、 本母国津神、 気多若宮神。
数えると、18じゃなくて20。 なんで? というと、このうち、白山比咲神、白山神は昭和34年(1959)に高山市桐生町の白山神社から合祀したらしく、設立当初は18の神さまだったらしい。 [第204回]《飛騨天満宮(高山市)下‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。高山市の白山神社。高山市役所。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html の【7】 でも、高山市の白山神社を紹介したが、その白山神社の住所は高山市八軒町3丁目 で、飛騨総社に昭和34年(1959年)に合祀された白山神社は高山市でも桐生町の白山神社なので、八軒町3丁目の白山神社とは別のようだ。
[第282回]《国府大仏(木曽垣内の大仏)、阿多自太神社、木製ベンチ、・・ 高山シリーズ第2回(5)》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html で訪問した、JR「飛騨国府」駅の東の方にある阿多由太神社 の神さまもここに祀られているようだ。
↑ 手水舎 では、ひとつのでっかい岩の手水。
↑拝殿。
↑ 村山天神でも、阿多由太神社でも見かけた、 4部構成の社殿というのは、どうも、この地域の神社に一般的な構成らしい。 だから、それから考えると、村山天神は、天神社だから、京都の北野天満宮と同じ「石の間造り」でその変形として3部構成ではなく4部構成になったというのではなく、この付近の神社の一般的な構成として4部構成になったと考えた方がいいのかもしれない。
飛騨総社の巫女さんはとってもチャーミングだったので、また、行きたい~(^○^)~・・・けれども、次回、訪問した時、彼女はそこにいてくれるだろうか・・・・
↑ 家の下を水が流れる。 水路の上に建つ家。 子どもの頃、「小学○年生」という小学館から発行されていた雑誌に、船を住居にする家族の話が漫画で出ていて、なんだかいいなあ~あ・・と思ったことがあった。 水路の上に建つ家、というのも普段は夢がある・・・かもしれないが、大雨で増水した時には少々不安。 名所旧跡でも何でもない一般の方の家なので全景写真の掲載はしません。 飛騨総社の近くですが、詳細な場所の提示もしません。
【28】 飛騨高山春慶会館
↑ ≪江戸時代から明治、大正を経て昭和に至るまでの春慶塗の作品数百点を時代順に展示するほか、各工程の技法を写真や実物で紹介する。 ・・・≫(『楽楽 飛騨高山 白川郷・上高地』JTBパブリッシング)ということだが、休みは≪不定休≫ということで、この大雨と増水では、その「不定休」に該当してしまった。 ゆえに、入館できず。
【29】 高山本町美術館 本町通りの西側
↑ 「山下きよし 原画展」が開催されていた模様。 遠山 啓が『競争原理を超えて』(1976.1.31.太郎次郎社)で、
≪ 人間にはいろいろの型(タイプ)がある。おおまかにいって科学にたけている型も、芸術に長じている型もある。また、ひとつの学問、たとえば、数学のなかでも、ポアンカレのいうように幾何的なタイプと解析的なタイプがあり、それらは質的に違っている。 このように質的に多様な人間の知能を一直線上にならべて序列化することがいかに乱暴なことであるかは明らかであろう。 たとえば、シェークスピアとニュートンの知能は比較できるだろうか。 ところが、この二人に知能テストを受けさせて、知能指数を算出すれば、それができることになるのだから、なんともふしぎなことである。 ≫と語っている。 実際のところ、「知能指数」などというものは、「どちらかといえば、いい方がいいのかもしれない」くらいに思うのなら悪くもないかもしれないが、あまり絶対視すると、むしろ、害があると思う。 そして、どこでであったか、今、見つけることができないのですが、遠山啓は、山下きよし を例にあげて、山下きよし は、おそらく、知能テストを受ければ知能指数は高くない人だったであろう。 だからといって、山下きよし の絵に価値がないということになるか? 知能指数が高かろうが低かろうが、価値のあることをする人はするし、いくら、知能指数が良くてもろくなことをしない人もある。 いったい、知能指数て何なんだ。 そんなものを気にする必要はまったくないはずだ、といったことを述べていたと思う。 私はこの点で、山下きよし という人に関心があったので、入館・見学したかったが、バスの出発時刻が迫っていたので、残念ながら、今回、断念した。
※《高山まちなかショッピング 美術館・ギャラリー》http://takayamashops.com/movabletype/public/shops/list07/list0702/
《ウィキペディア―山下きよし》http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%8B%E6%B8%85
※ 高山本町美術館 は、2014年12月に場所を移転し、名称を「古い町並美術館」と変更して山下清原画展を開催しています。⇒[第258回]《山桜神社 と 古い町並み美術館、高山昭和館、鍛冶橋の手長足長(高山市)-高山シリーズ第3回(7)》 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_8.html で述べさせていただきました。 高山本町美術館があったビルは「ごま専門店 ごまの蔵」となっています。
【30】 増水した宮川
↑ 高山市内の宮川。 2014.8.17.午後。 静かに流れる時の宮川だと、川沿いは風情があっていいのですが、これだけ増水すると、少々、不気味です。 帰り、高山から東京・新宿までのバスの窓から見ていると、宮川の河川敷に止めた乗用車のところまで水がきていて、堤防の上にパトカーが来ているのが見えましたが、あれは大丈夫だったのでしょうか。
なお、高山から松本までの道は特に問題はありませんでした。 ダム湖の横をダムの上の道を通る箇所があって、あの場所は大丈夫だろうかと思ったのですが、ダム湖というのは、増水した時には放水すれば水量は調節できるし、建設時にダム湖に水がたまった時の強度を考えて作られているので、、自然の湖よりも、むしろ、安全な面もあったかもしれません。 但し、けっこうカーブの多い道なので、プロのバスの運転手は問題なく運転するようでしたが、自家用車での場合はなかなか運転が大変な道かと思いました。
【おまけ】 さるぼぼ ↓
↑ 「さるぼぼ」とは、≪その正体は飛騨地方伝統のお守り人形≫ ≪ ・・飛騨弁で「猿の赤ん坊」という意味。 その昔、子供たちが冬の間に部屋の中で遊ぶおもちゃとして、母親やおばあさんたちが手作りでこしらえたのが始まりと言われている。 これが猿の赤ちゃんに似ていることが、名前の由来だ。・・・≫(『楽楽 飛騨高山 白川郷・上高地』JTBパブリッシング)だそうで、「くまもん」とか「彦にゃん」とかのような最近、人工的に作られた「ゆるキャラ」とは少々違う。 「ふなっしー」とも違う。 インターネットを通じての購入もできるようだが、やっぱり、こういうものは、購入するなら現地に行って買ってこそありがたみがあるようにも思う。
(2014.9.17.)
>☆ 高山シリーズ第2回は、
(1)国府町村山天神参拝(1)上枝駅から宮川沿い https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_2.html
(2)国府町村山天神参拝(2) 社殿の床下換気 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_3.html
(3)国府町村山天神参拝(3)浸透桝で雨水処理。赤松は赤い。何度もかかってきた電話を無視して帰る男。 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_4.html
(4)あじめ峡、あじか、廣瀬神社、国府小学校https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_5.html
(5)国府大仏、阿多由太神社https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html
(6)飛騨国府駅周辺。 「耳付片流れ屋根」 自然環境・立地を考慮した屋根造りの例と何も考えない屋根を作るハウスメーカー https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_7.html
(7)松本家住宅上・ヒラノグラーノhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_8.html
(8)松本家住宅下・宮地家住宅上 床柱と落とし掛けの関係1、仏壇・神棚への配慮。がさつな男は「営業できる」か? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_9.html
(9)宮地家住宅下・平田記念館 U字溝に部分的に頑丈な蓋をすると大雨の時に・・・https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_10.html
(10)飛騨民族考古館1 布ら里。 歴史的建造物への落書きはやめよう https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_11.html
(11)飛騨民族考古館2 防音のための「吊天井」施工 と 訪問者を懲らしめる「吊天井」施工 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_12.html
(12)飛騨民族考古館3 床柱と落とし掛けの関係2。 「・・・はできますか」ときかれて「できます」と答え、契約してもらえば「適当に建ててしまえ」という営業は「営業力ある」と称賛すべきものでしょうか?
「建築家が作る家」と「お互い、一生懸命、努力した考えた」家は、どちらがいいと思いますか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_13.html
(13)飛騨民族考古館4 版画喫茶ばれん、質屋の入口から逃げていく裁判官 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_14.html
(14)飛騨高山まちの博物館(矢嶋家土蔵、永田家土蔵)、木造3階建て では筋交いはどう入れたものだろうか?https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_15.html
(15)東西反転プランでは玄関だけ移動するのか、全体が入れ替わるのか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_16.html
〔(16)~(20)の前提として、権威主義的パーソナリティーの「デザイナー」が「建築家」の名前だけで敬意を表した慶應義塾大学日吉(新)図書館について https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_17.html 〕
(16)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 1 JR日光駅はフランクロイド=ライトの設計でなければ価値はないか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_18.html
(17)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_19.html
(18)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 3 掃除しにくい細かい桟、マーケティング的発想のない店 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_20.html
(19)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 4 料理を出せないついたて、店のコンセプトが理解できない建設部長、日露戦争100周年と平気で口にする女性 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_21.html
(20)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 5 「酒が飲めない人にも飲める酒」を勧められない「日本酒ソムリエ」、 人事総務の最低スキル(もしくは、「レベルが低い」人材開発部) https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_22.html
(21)飛騨総社 他 今回。
☆ 高山シリーズ第1回 は、
上 [第202回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真・怨念を晴らす旅(12)上、松本家住宅、飛騨の家具館他》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_7.html
中 [第203回]《飛騨天満宮(高山市)‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)中。「天神」考察。居酒屋はいいかげん。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html
下 [第204回]《飛騨天満宮(高山市)下‐冤罪を晴らす神・菅原道真(12)。高山市の白山神社。高山市役所。》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html
です。 ぜひ、ご覧くださいませ。
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