飛騨国分寺と三重塔、「和風ドーマー」、ホテルの二重サッシ、飛騨牛中華そば―高山シリーズ第3回(9)

[第360回]高山シリーズ第3回(9)
【19】飛騨国分寺
   飛騨国分寺はJR高山駅・高山 濃飛(のうひ)バスセンターからすぐ近くです。 今回4度目の高山訪問ですが、1回目の時に飛騨国分寺に行き、本堂の中まで入らせて拝観させていただいたのですが、今回、近くのホテルに泊まったこともあり、再度、参拝させていただきました。
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↑ 飛騨国分寺 鐘楼門 高山市指定文化財
建築年代は16世紀、安土桃山時代で、屋根は柿葺きであったが、昭和30年(1955年)に銅板葺きにしたと、高山市教育委員会による説明書きが出ています。
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↑ 本堂。 室町時代に再建されたそうです。重要文化財。
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↑ 三重塔。 1821年(文政4)の再建だそうです。
(↑ 去年あたりは、「右に90度回転」させた縦の写真でも問題なくアップロードできたのですが、どうも、最近、うまくいきません。 申し訳ないけれども、「右に90度回転」させたものを思い描いて考えてください。)
   日本のお寺の「塔」は、五重塔が最も多く、三重塔がそれに次ぎ、七重塔も建てられたことはあるようですが、多くはないらしい。 ここでこの塔を見て思ったのですが、境内に入ってみると、三重塔は身近に感じられていいと思うのですが、寺の外で、少し離れた所からだと、五重塔だとよく見えるのですが、三重塔は離れると今一つ存在感がない。 でも、境内に入って近くで見た場合は、五重塔だと、人間の眼というのは真正面より下と上では上は見にくいようにできているので、首を曲げて見上げないといけないので、見るぞ・・と覚悟して見上げるような感じになるのに対し、むしろ、三重塔の方が自然に見ることができる、というところがあると思いました。そして、七重塔とか、五重塔より高いものはあまりないのは、少々、離れて見る場合でも、五重塔くらいの高さの方が、人間の背の高さ、目の高さから考えると良いのではないでしょうか。 だから、建築技術上のこともあったかもしれませんが、ある程度離れた所からでも見えることを考えた場合は五重塔、身近に感じるものとして三重塔となったのではないのでしょうか。
   飛騨国分寺は≪聖武天皇の勅願で建てられた国分寺の一つで、746年(天平18)に創建≫(『アイじゃぱん 高山・奥飛騨・白川郷・五箇山』2004.JTB)で、飛騨国分寺のHPによると、現在は、高野山真言宗の寺だそうです。




※飛騨国分寺HP http://hidakokubunji.jp/ 
 《ウィキペディア―飛騨国分寺》https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E9%A8%A8%E5%9B%BD%E5%88%86%E5%AF%BA

【20】“ 和風ドーマー ”
   総合住宅展示場に行って見まわすと、洋風の建物で、「ドーマー」とか「リカーノン」と言って、屋根の上に自然光を間接的にその下の部屋に入れる設備がついている建物があります。 中には、その外観デザインがいいと言って、光を入れるという機能はなしで、単なる飾りでつけたいと言われる見込客もあり、又、単なる飾りでつける住宅建築会社もあります。 しかし、「単なる飾り」ならやめた方がいいと思います。 なぜなら、屋根というのは建物の一番上にあるどうでもいい飾りではなく、雨や雪から家を守る、住人を守るためのもので、屋根の上に特に必要でもないものをつければ、そこから雨漏れを起こす可能性が考えられ、又、地震で揺れた時に屋根の上の構築物が壊れるという可能性もあるからです。 特に、屋根は雨の時、上から下へと雨水が流れるように作るわけですが、その途中に「変なもの」をつけると、そこに雨がたまって雨漏れの原因になることが考えられます。だから、機能上、必要がなければ、屋根の上には「余計なもの」はつけない方が良いのです。 
   但し、そうはいっても、機能上、必要である場合は、十分に雨漏れの対策をとった上でつけるは良いと思います。 たとえば、2階建ての2階、3階建ての3階といった最上階で全体の面積がけっこう広く廊下が中央部にあると、廊下に光が入りにくくなって暗い廊下になりがちです。 だからと言って天井に窓をあける天窓では、相当明るくなるとしても、まぶしすぎることになる場合もあり、夏場は暑くてたまらないということもあります。 そこで、「ドーマー」とか「リカーノン」というものをつけて自然光を間接的に採り入れるという方法が出てくるのです。 ミラノのモンテナポレオーネ通りから入った通りで、かつて、侯爵だか伯爵だかの館を博物館にしている建物で、最上階の廊下に「ドーマー」「リカーノン」で採光をとっていたのを見たことがあります。なるほどなあ、と思いました。日本のハウスメーカーの展示場やカタログで、屋根に「ドーマー」「リカーノン」が載っている建物を見て、いいなあと思った方がつけて、特に屋根から光を入れなくても側窓で十分に採光を採れる部屋に上からも採光を採るようにする人がいますが、私はそれはいいとは思いません。
   それから、「ドーマー」「リカーノン」をどちらの面につけるかという問題があります。ハウスメーカーのカタログなどでは、南面に「ドーマー」「リカーノン」をつけた建物の写真が出ていることが多いのですが、機能を考えると、もし、南に面した部屋と北に面した部屋があるならば、南に面した部屋には側窓からで十分に採光が採れる場合が多く、北に面した部屋にこそ、側窓からだけでは自然の採光が不足するので上からの採光も欲しいというケースが多いと思うのです。 甲府市のJR甲府駅のすぐ北側の山梨県立図書館は、「ドーマー」「リカーノン」ではありませんが、機能上、似たものとして、のこぎり型の屋根を採用し、そして、のこぎり型の屋根の窓はどちらに開いていたかというと北に開いていたのです。 図書館として自然光を取り入れ、かつ、読書の妨げになったり、書物が日に焼けてしまうことになるような強い光は入れないようにということで、北からの光を積極的に入れようと工夫がされていたのです。ハウスメーカーの展示場などを見ると、どうも、そのあたりがわかってないのか、南に「ドーマー」「リカーノン」がついている建物が多いと思ったのですが、最近、船橋市の私の家の近くで2階建てのアパートが新築されているのを見ていたところ、北道路で北側に面して2階の屋根の上に「ドーマー」「リカーノン」がとりつけられているのを見ました。案外、北道路の住宅に「ドーマー」「リカーノン」は向いているかもしれません。
   そして、「ドーマー」「リカーノン」は洋風のもの、機能上、採り入れたいと思っても、和風の建物には無理と思い込んでいる人がけっこうおられます。 しかし、そうではないと思うのです。 
だって、ほら↓
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(↑ どうも、「右に90度」回転させた縦の写真がうまくアップロードできません。「右に90度回転」させたものを思い描いて考えてください。)
↑ この写真を撮らせてもらったお宅は、「さんまち」と言われる伝統的建造物群保存地区の中、平田記念館とか飛騨民族考古館とかの近くだったと思いますが、特にお店とかはされていない一般のお宅だったと思います。だから、屋根の上の明り取りだけ、写真は掲載させていただきます。 これ、西洋の建物の「ドーマー」「リカーノン」に該当するもの、同様の機能のものを、日本の民家がつけてきたのです。 この明り取りの屋根の勾配は本体の屋根の勾配に合わせてあり、そして明り取りは全方向から採光しているようです。 高山のこのあたりの家は、間口が奥行に比べて狭く、隣の家と接していて一番奥の土蔵との間に中庭があっても、中庭に面していない部屋は暗くなりがちで、そこでこういった明り取りを屋根の上につけて採光をとってきたわけですが、これから住宅を建てる方の場合でも、「和風の家だと、リカーノンなんて、つけられないものなあ」と決めつけなくても良いのではないかと思うのです。


【21】飛騨牛中華そば
  「中華そば 鍛冶橋」↓
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↑ 飛騨牛中華そば 1200円+セットチャーハン300円=1500円
なかなかおいしい。 また、麺類はご飯ものと比べて満腹感がない場合が多いが、この飛騨牛中華そば はそうでもない。
   もっとも。 「中華そば」というのは、かつては「支那そば」と呼んでいたものが、最近は、一般に「ラーメン」と呼ぶようになったが、「昔ながらの」というタイプのラーメンを出している店では、「中華そば」と言っているわけです。 戦後、中国は「支那(しな)」と呼ばないでもらいたいと主張したことから、語源から言うならば、「支那(しな)」というのは、中国に、「秦」・「晋」・「清」という「シン」と発音する王朝がかつてあって、英語のchina(チャイナ)・イタリア語のcina(チーナ)と同じく、「支那(しな)」はこれらの王朝から来た名称ではないかと言われており、語源から考えるならば、蔑称でも何でもないはずですが、中国がその名称で呼んでもらいたくないと言っているのならば、その呼び方はしない方がよいということで、日本では「支那(しな)」という表現は使わず、「中国」と呼ぶようになり、「昔ながらの」というタイプのラーメンを出している店でも「支那(しな)そば」という言い方はやめて「中華そば」と言うようになったらしいのです。 で、要するに、「中華そば」というのは「ラーメン」なのです。 
   普段の食事としては、基本的には1食最高1000円まで、ということにしているのです。週に1回くらい、1500円程度のごちそうを食べてもよいとは考えているのですが、基本は1000円まで。 もうひとつ、ラーメンというのは、「庶民の料理」「庶民の食べ物」のはずなのです。 かつては、寿司屋というのは、「オヤジは威張ってるわ」「高いわ」「何を勘違いしているのか『頑固』を自慢してるわ」でろくなもんじゃねえ! という印象があって、だから、私なども「回ってる寿司屋」は好きでしたが「回ってない寿司屋」は嫌いでした。 20歳の時に、大阪の宗右衛門町の「高級料亭」に父親に連れていかれて、「ええか、わかっとるか。この店はなあ。このわしみたいなえらいえらいえらいえらい人間しか、本来は立ち入ってはならん店なんやぞ。 わかっとるか。 おまえなんかは、『どうか、お願いですから、一口食べさせてくださ~い』と言ってひれ伏してお願いしても、『帰ってくれ』と言われて追い出される店なんやぞ。 わかっとるか。ほんまにほんまにわかっとるのんか。 ええか。この店は、おまえなんかは、もしも、ひとりで来て、入ろうとしたなら、つまみだされる店なんやぞ。 わかっとるか」と何度も何度も言われ、そんな気分の悪い店なんか、二度と入りたくないわ! と思ったことがありました。「この店はなあ、もしも、あんたなんかが『まずい』とでも言おうものなら、怒られるぞ。『あんたの舌が間違ってます』言うて、つまみだされるぞお。この店はそういう店やぞお」と言われたのですが、その店の板前は「客がまずいと思っても板前がうまいと思ったらそれが正しい」という認識のようですが、私としては「売り手がよいと思うものではなく、買い手がよいと思うものを販売する、というのがマーケティング的発想である」と思うので、商学部出身者としてそういうマーケティング的発想に反する考え方の店は肯定したいと思えません。『日本料理店』『懐石料理店』『高級料亭』『割烹』とかいうものも、「客がおいしいと思うものではなく、板前がおいしいと思うものを出す」というマーケティング的発想に反する店であると思い、仕事でしょーことなしに入らないといけない事情でもあるならともかく、自分でカネだして入りたいとはまったく思いませんでした。だいたい、なんで、高いカネ出して客がおいしいと思えないものを出す板前の機嫌とらなきゃならんのでしょう。 「回ってない寿司屋」というのは、それと同様の印象があり、無産市民としてそんな店なんか頼まれても誰が入るもんか、と思ってきました。ウオトカというのはロシアの大衆酒らしく、ナポレオンが攻めてきた時に、ロシア人は「ナポレオンがどんなに強くたって、俺たちにはウオトカがあるぜ」と言っていたとかいう話があり(だから、ロシア人にはある程度以上の年齢の人には肥満体が多いとかいう話もあるが)、「ドゥビヌーシカ(こん棒)」という歌が日本では「仕事の歌」と訳され、「日本語訳」の「仕事の歌」は本来のロシア語の「ドゥビヌーシカ」と歌詞も違うらしいのですが、「日本語訳」の方のもので、「イギリス人は利巧だから水や火などを使う。ロシア人は歌を歌う。それは仕事の歌」というフレーズがありましたが、そのイメージ。 「エライ人」は宗右衛門町の高級料亭でも入ればいい、私らは「ドビヌーシカ」を歌いながら庶民の店でメシを食う・・と、そういう意識でした。
※「仕事の歌」(日本語訳の方)⇒《YouTube―仕事のうた》 https://www.youtube.com/watch?v=6GRUhyhiKjY
※「ドゥビヌーシカ」(ロシア語のもとのもの)⇒《YouTube―SHALYAPIN(シャリアピン) Earliest Record of Doubinushka ДУБИНУШКА(ドゥビヌーシカ) 1908  》https://www.youtube.com/watch?v=plkjap_Vgrk&index=4&list=PL6BD5C1249C6F676B
   ラーメン屋というのは「回ってない寿司屋」や「日本料理屋」と逆で、「庶民の店」というイメージがあったわけです。 ところが、最近になって、『ラーメン発見伝』が悪いのかどうかわかりませんが、東京圏ではラーメン屋が寿司屋みたいになってきた。 特に「行列店」とかいって、行列をつくって待たせる店がいいみたいな風潮、あるいは、ラーメン屋のオヤジというのは自称「建築家」、自称「設計士(さま)」みたいにヒゲはやしてるものという風潮が出てきて、寿司屋みたいにラーメン屋のオヤジが威張るようになってきたのです。 しょせんはラーメン屋のくせしやがって、何を寿司屋みたいになってんだて感じがして、仕事中に麺類を食べるとネクタイを汚してしまう可能性がご飯ものに比べて多いしすることもあって、それで、ラーメンは敬遠するようにもなったのです。
  でも、今回は、「高山らーめん」を食べたいと思って、この店に入りました。 東京あたりの、脂身だらけのブタ使っててそれが気持ち悪くて食えたもんじゃないのになんだか「名店」気取りで気分の悪い店と違って、ここは別に威張っていません。
  但し、旅行先での食事は、普段よりも多少は食費が高めにかかってもしかたがないとは思っているのですがが、そうはいっても、「ラーメンはサイドメニューも合わせて1000円まで」と私は考えており、消費税が上がったことも考慮して「1100円まで」としたとしても、サイドメニューを合わせた金額であっても1100円を超えるラーメンは、ラーメンとしては邪道! と認識してきたのです。 まあ、難しいことを言っても何ですが、その基準から考えるならば、飛騨牛中華そば+セットチャーハンで1500円というのは、「ラーメンとしては邪道」かもしれません。 この店が悪いわけでもありません。なぜなら、私が食べたのが飛騨牛中華そば1200円+セットチャーハン300円=1500円 であって、1000円未満のラーメンもメニューにあるのですから。 1000円を超すラーメンを食べたくないなら、1000円未満のものを注文すれば良かったのです・・・が、「飛騨牛」というものを、高山に来たからには食べなきゃと思って、「飛騨牛中華そば」を注文したのです。 ・・・で、・・・おいしかったよ。 でも、「1000円超えラーメン」だから「庶民のラーメン」ではなく、「ごちそうラーメン」だね♪

【22】二重サッシ と 家相に配慮したホテルの間取り―「ビジネスホテル 花」
   「ホテル 花」の二重サッシ ↓
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↑ これも、申し訳ないけれども、「右に90度回転」させたものを想定して考えてください。
   「ホテル 花」は、飛騨国分寺のすぐ北側にあるビジネスホテルです。 過去3回の高山訪問で、飛騨国分寺の北のあたりはけっこう気に入っていたので、インターネットの「じゃらん」で検索して、比較的安いビジネスホテルの中で、駅前の「高山カントリーホテル」は2回目の時に宿泊したので、今回は「ビジネスホテル 花」で宿泊してみました。
   感心した点が2点あります。 1つは↑の二重サッシです。 私は、大阪で育ち、ここしばらく東京から千葉にかけて住んできた者で、積雪地とか寒冷地とかで住んだ経験としては、山梨県の上野原市で1年4カ月住んで、冬場、換気のつもりでうかつに風呂の窓を開けて寝ると、朝になったら凍って閉まらないとか、東京や大阪では、朝、雪が降っても夕方になると溶けているような時に、山梨県では凍っていて、かつ、いったん凍ったら春まで溶けないとか、経験しましたが、「寒冷地」「積雪地」もそれぞれの地域で種類と程度に違いがあると思います。
   「ペアガラス」が最近では、東京近郊でハウスメーカーが建てる家でも普通になってきましたが、東京近郊の家でペアガラスを入れるというのと、寒冷地・積雪地で入れるのとは訳が違うと思います。 [第331回]《ペアガラス・二重サッシ・防音障子・強化ガラス・断熱雨戸等の長所短所、及、人のせいにするアホ営業(上) 》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201505article_2.html でも述べましたが、2000年に、ロシア連邦のイルクーツクからバイカル湖畔のリストビャンカ村に行った時、イルクーツクのアンガラホテルでは二重サッシで、リストビャンカのバイカルホテルではぺアガラスになっていました。ペアガラスといっても、日本のハウスメーカーが東京あたりの家で使用するようなものではなく、もっと、2枚のガラスの間隔が広い断熱効果がありそうなものです。
   イルクーツクのアンガラホテルの客室の窓は二重サッシになっていたのですが、アンガラホテルはけっこう大規模な建物でしたから壁の厚みもけっこうあり、その両端付近にサッシを2つ入れて、二重サッシにしていたのです。 私が行ったのは8月で、日本よりちょっと涼しいて感じでしたが、冬になると平均気温がマイナス15度になるという場所ですが、相当効果があるだろうなという感じの二重サッシでした。
   「ホテル 花」でも二重サッシになっていたのですが、2つのサッシの間隔はアンガラホテルのような広さはありません。 すぐ接して2つのサッシが並んでいましたが、これでも、ペアガラスよりも断熱の効果はあるでしょう。 また、2つのサッシを入れると、問題点として開け閉めをよくする場所の場合、開閉がめんどうということがあるのですが、この客室は窓を開けても向かいの民宿が見えるくらいで、開閉を頻繁にする所ではないということもあるでしょうけれども、部屋の内側を型板ガラスにして、外側を網入り透明ガラスにするという区別をして2つのサッシに機能を分けていたあたりには工夫を感じました。
   もうひとつ、感心したのは、どちら側に部屋をとるかという問題です。 「ホテル 花」は東西に長い敷地で東道路です。 飛騨国分寺のあたりは好きな場所ではあるのですが、1つ、問題があって、「ホテル 花」の場合、お寺の南側とか東側ではなく、北側なのです。 行って見ると、お寺のすぐ北に見えましたが、実際は、お寺との間に1つ、敷地があって、そこが今は更地になっているので、お寺のすぐ北隣のような感じがしますが、実際は間に1つ敷地がはさまっているようです。
   「ホテル 花」は6階建てですが、もしも、南側に部屋を設けたならば、今のようにお寺との間の敷地が更地になっていた場合、三重塔やお寺の境内が見えて良い・・・ような感じもしますが、寺や神社というものは、見上げるのは良いが、見下ろすものではない・・と言われますよね。キリスト教の教会の場合は、バチカンのサン=ピエトロ寺院にしてもミラノ大聖堂にしても、ロンドンのセント=ポール寺院にしても屋上にあがることができて、礼拝堂の上である屋上に乗ってはいけないといった考え方はないようですが、お寺や神社は上から見下ろすものではない、と言いますよね。お墓も。 又、飛騨国分寺は南から入るようになっていて、北側はお寺の背面なのです。 お寺の境内を見るとしても、南や東から見るのは良いとしても、北から見るのは、何か悪いことをするわけではないとしても、家相上はあまり吉相と評価されないのではないでしょうか。 だから、「ホテル 花」では、敷地の南寄りに東西に長く建てて、北側に駐車スペースをとり、客室は南寄りに東西に長く建てた建物の北よりの側に設けて、各部屋では北側の駐車スペースの方に窓をとるように設計されており、お寺の側は廊下になって、窓はあるけれども型板ガラスで普段は見えないようにされていたのです。 誰が設計された建物かわかりませんが、この建物はそういったあたりの家相を考えて作られた建物なのだなという印象を受けました。 私が泊めてもらった部屋は、L字の短い辺の側で東の道路の方に窓がある部屋でしたが、東西に長い方の辺の部屋でも部屋の窓はお寺の方を向いていないように設計されていました。 設計とは、こういった家相というのか、思いやりをもってやるもので、その点、「ホテル 花」の設計者は評価できます。 そういったことを、な~んも考えずに設計して得意がっているようなフリーダムアーキテクツデザイン(株)http://www.freedom.co.jp/ のちっぽけなのぼせあがった「設計士(さま)」に爪の垢でも飲ませてやりたいものだと思いました。

   高山での宿泊は3度目ですが、1回目は駅前の高山カントリーホテルで、2回目は「ひだまりの湯」で泊まりました。 高山カントリーホテルは、「ホテル 花」と宿泊料は同じくらいですが、駅前で1階にファミリーマートがあって便利といえば便利ですが、泊まってみると、都会のビジネスホテルとあんまり変わらないので、高山まで来たからには、もう少し「高山的な宿泊施設」か「地元の人の使う施設」に泊まってみたいと思い、一方で、「日本的」な「旅館」となると、仲居さんに心づけを渡すものだろうか、いくら渡すものだろうか、どのタイミングで渡すべきなのだろうかとか考えると大変そうだし、こちらはお大尽じゃないし、で、くつろぐにはビジネスホテルがくつろぎやすいと思って、今回は、「高山カントリーホテル」よりは高山の「内陸部」に位置する地元的なビジネスホテルの「ホテル 花」に泊まりました。朝食もけっこうおいしかったし、悪くないと思います。 2回目の時は、「ひだまりの湯」というスーパー銭湯に泊まったのですが、今まで暮らしてきた所の近所でもスーパー銭湯で翌朝まで宿泊できる所はあって泊まった経験もあるのですが、そういった所は、ロッカーは宿泊する場合でも使えるのです。だから、寝ている間も自分の荷物はロッカーに入れて鍵をかけておけるのですが、「ひだまりの湯」の場合は、ロッカーは夜間は使えないことになるので、就寝中が不安で、それで、現地で別料金を払って個室を頼みました。 さらに、「スーパー銭湯」というところに行って、大浴場に入ってしまうと、「マッサージたのむかなあ~あ」とか思ってしまい、頼むと、宿泊料はビジネスホテルより安い価格であっても、個室代とマッサージ代まで合わせると、ちっとも安くないことになってしまい、なんで、ここに泊まったんだろ・・て思うようになったのです。 だから、今回は、「ひだまりの湯」ではなく、ビジネスホテルでの宿泊を考え、「ホテル 花」にしたのです。 もしも、お寺の側に部屋があって、お寺の側に窓があったら、次は泊まりませんが、お寺の側は廊下で部屋は逆側で、お寺の側の廊下の窓は型板ガラスで普段はお寺を見降ろさないように設計されていましたので、むしろ、そういったことを考慮した設計の建物だということで評価したいと思います。

【23】英語を話す高山のコンビニ店員
    高山駅前のファミリートにいた時、白人のおっさんがレジに並んでいた時、もうひとつのレジのにいちゃんが、“ Please come here .”(プリーズ カム ヒア)と即座に口にしたのには驚いた。 東京でも、そう言えるコンビニのにいちゃん、あんまりいないと思う。 2年ほど前、小田原から元箱根へ行くバスに乗ったとき、やはり、白人のおっさんが、途中の箱根登山鉄道の駅で乗り換えたいらしく、運転手に英語で尋ねたが、運転手さんには英語は無理じゃないかと思って見ていたら、箱根のバスの運転手は、なんら困ることなく英語で答えていたので、すごいな、と感心したことがあった。 ちなみに、最近、東京都内では、中国人のコンビニ店員がずいぶん多いが、昨年、港区三田でだが、インド人のカレー屋のおっさんがローソンに来て中国人の店員に話しかけるので、インド人と中国人は何語で話すのだろうかと思っていたら、日本語で話して通じていたみたいだったので、よかった、やっぱり、ここは日本だったと思ったことがあった・・が、昨年も、高山では駅前の喫茶店のおねえさんが、白人のおっさんに英語で話していたので、この街の人間はすげえな! と感心した・・・。 もしかすると、ファミマのにいちゃんの話せる英語は「プリーズ カム ヒア」だけかもしれんけど・・ね ( ^)o(^ )  又、白人の来訪者はすべてが英語圏の人間というわけでもなく、高山陣屋だったかにいた白人の男女が話している言葉は英語じゃないなと思って聞いていたらイタリア語だった。 イタリア人とかフランス人・ドイツ人で日本に来るような人は日本語は話せなくても英語は話せるという人がけっこう多いし、日本人はイタリア語・フランス語・ドイツ語は話せなくても英語なら話せるという人間がいるということも知っているようなので、英語で通じるのかもしれないが、白人だけでなく、中国人・韓国人の旅行者も多く、東京あたりより、むしろ、よっぽど外国人が多くいる町じゃないかと思った。「ホテル 花」でも白人の旅行者というのは、もっと「高級ホテル」に泊まるのかと思っていたら、「リーズナブルなビジネスホテル」の「ホテル 花」に何人も泊まっていた。 なんか、この街はすごいな、と思って感心した。

【24】濃飛バス と 紅葉が始まった 平湯バスターミナル
  新宿と高山の間を結ぶ高速バスは、釈迦堂パーキングエリア・諏訪湖パーキングエリアと平湯温泉バスターミナルの3カ所で休憩をとります。「濃飛バス」は「のうび(濃尾)」ではなく、美濃と飛騨で「のうひ(濃飛)」です。「ひ」に濁点はつきません。
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(↑ これも、「右に90度回転」させたものを想定してください。)
↑ 4度目なので、けっこう慣れてきました。 平湯温泉バスターミナルから見たものですが、10月初旬、紅葉が始まってきています。




 「平湯」はすぐ東は長野県という場所ですが、「平成の大合併」で今は高山市に所属しています。 同じ高山市内だから、JR「高山」駅に隣接する濃飛バス 高山バスターミナル から平湯まではすぐかというと、そうではありません。 なにしろ、「平成の大合併」でできた大高山市 というのか、巨大高山市は、東京都23区より広い いわき市よりもまだ広い。大阪府より広い、香川県より広いのだから、同じ高山市内だからすぐだろ・・なんて思うと甘い。
    (2015.10.7.)

☆☆☆高山シリーズ第3回
1.藤井美術民芸館  https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_1.html
2.高山陣屋[1]床の間、釘隠し・・ https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_2.html
3.高山陣屋[2]白洲、土縁庇・・ https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_3.html
4.高山市政記念館 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_4.html
〔番外 宮川にかかる欄干に加圧注入木材使用の橋と 防腐防蟻剤について。 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_5.html 〕
5.桜山八幡宮 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_6.html
6.桜山八幡宮 摂社 天満神社 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_7.html
7.山桜神社、古い町並美術館、手長足長 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_8.html
8.宮川交番、高山警察署、高山市役所 他 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_9.html
9.飛騨国分寺、「和風ドーマー」、二重サッシ他 〔今回〕
10.新宿‐高山のバスの予約をインターネットで「後部」を希望すると。「労災」のおかげで歩行困難にされた話  https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201510article_11.html

☆☆ 高山シリーズ第2回は、
(1)国府町村山天神参拝1上枝駅から宮川沿い。https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_2.html
(2)同2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_3.html
(3)同3浸透桝で雨水処理 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_4.html
(4)あじめ峡、あじか、廣瀬神社、国府小学校https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_5.html
(5)国府大仏、阿多由太神社https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_6.html
(6)飛騨国府駅周辺。「耳付片流れ屋根」https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_7.html
(7)松本家住宅・ヒラノグラーノhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_8.html
(8)松本家住宅・宮地家住宅https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_9.html
(9)宮地家住宅・平田記念館https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_10.html
(10)飛騨民族考古館1 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_11.html
(11)同2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_12.html
(12)同3 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_13.html
(13)同4 喫茶ばれん、質屋の入口から逃げる裁判官 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_14.html
(14)飛騨高山まちの博物館https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_15.html 
(15)東西反転プランでは玄関だけ移動するのかhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_16.html
〔(16)~(20)の前提、権威主義的パーソナリティーの「デザイナー」が「建築家」の名前で敬意を表した慶應日吉(新)図書館について https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_17.html 〕
(16)高山の町家で曲がった松をわざわざ柱に使用するか? 1 JR日光駅はライトの設計でなければ価値はないか? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_18.html
(17)同2 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_19.html
(18)同3 マーケティング的発想のない店 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_20.html
(19)同4 店のコンセプトが理解できない建設部長 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_21.html
(20)同5 「酒が飲めない人にも飲める酒」を勧められない「日本酒ソムリエ」 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_22.html
(21)飛騨総社 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201409article_23.html

☆ 高山シリーズ第1回 は、
上 [第202回]飛騨天満宮、松本家住宅他https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_7.html
中 [第203回]「天神」考察。居酒屋はいいかげんhttps://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_8.html
下 [第204回]高山市の白山神社。高山市役所https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201309article_9.html

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