『金田一少年の事件簿』に学ぶワイングラスの持ち方、及、”三井ホームの設計やってた”「雪隠建築家」

[第444回]
   このブログでも、ワイングラス の持ち方について、『美味しんぼ(おいしんぼ)』に学び、又、『ルパン3世』にも学んできました。 さて、今度は、『金田一少年の事件簿』に学ぶことといたしましょう。
   引用させていただくのは、天樹征丸(あまぎ せいまる)原作・さとう ふみや 漫画『金田一少年の事件簿 R(リターンズ) 10』(2016.8.17.講談社 コミックスマガジンKCM5740)所収の「ソムリエ明智健吾の事件簿 最終話」です。 見ていただきましょう。↓
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↑  金田一 一、 かねだ いちかず・・じゃなくて、きんだいち はじめ が、いつも言う少々マンネリ化してきたセリフを、明智健吾がはずかしがらずに口にしています。さすがに、「じっちゃんの名にかけて」とは言いませんが。

   さて、「ワイングラスの持ち方」についてですが、ワインについて詳しい方はご存知でしょう。私なんかよりよっぽどよく知ってられるかもしれません。 私のこのブログを継続的に読んでくださった方は、すでに何度かこの問題をとりあげていますので、ワインに詳しくない方でもおわかりになったのではないかと思いますが、ワインとワイングラスについて、よく知らないという方は、『金田一少年の事件簿 R(リターンズ)』の「ソムリエ明智健吾の事件簿」で理解する前に、まず、↓の絵を見て、さて、この(1)~(5)のうち、どの部分を持つべきか、まず、自分自身で考えていただきましょう。 すでにおわかりの方も、この際、再確認してみましょう。↓
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   さて、『金田一少年の事件簿』「ソムリエ明智健吾の事件簿 最終回」では、どういうシーンが出てくるか、見て見ましょう。↓
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↑ 「殺された金堂(こんどう)氏」は、(4)を持っています。 これは、ワイン通を自称しながら、実際はちっともわかっていない人の持ち方だと、明智健吾は言っているわけです。

↑  私は、この(1)~(5)のうち、一貫して(2)を持ってきたのです。(2)は間違っていません。 その理由ですが、
1. ワインは、振動と高温を嫌う性質があり、(4)や(5)を持ったのでは、手のひらの温度がボウルを通じてワインに伝わり、ワインの品質を低下させるから・・・・と一般に言われてきたようです。
   但し、ワインは振動と高温を嫌うというのは間違いないのですが、ワイングラスに注がれてから飲むまでの短い時間、ボウルを手のひらで掴んだというくらいで急激に品質が低下するか、というと、それほどでもないのではないかという説もあるとかいうのですが、それなら、かつ、(4)や(5)を持った方が持ちやすいのならば、ワイングラスはこの形状をしている必要はないわけで、 「普通のガラスのコップ」でいいわけです。
   たとえ、実際には、ワインをワイングラスに注いでから口に入れるまでの短い時間、ボウルを手のひらでつつんだくらいではワインの品質が急激に低下するということはなかったとしても、たとえ、それでも、ワインを大事にして少しでもおいしく飲みたいという気持ちがあれば、ボウルの下にステムという脚の部分がついたワイングラスでステムの部分を持って飲もうという気持ちになるのではないか、実際に、ボウルを持つことでどれだけワインの品質が低下するかしないかにかかわらず、ほんのわずかの品質低下でも防ぎたいという気持ちがあれば、この形状のグラスでステムを持つもので、(4)や(5)を持つような人間は、ある程度以上価値のあるワインを飲む資格はない、と本当の「ワイン通」なら考えるところかもしれません。

2. 私は、もともと、あんまり、ワインというようなタイプの人間ではなかったのです。 「ブルジョワ」か「プロレタリア」かというと、経済学上の正確な意味合いでではなく、あくまで、感覚的なものですが、まあ、「ブルジョワ」ではないわけです。 だいたい、ね。 大学でも「フランス文学科」なんて行く女ってのは、そりぁ、嫁入り道具と違うんかい? てイメージがあるわけです。 どっかの社長の息子とでも結婚してええ思いしてこましたろ、と。
 「玉の輿のために、 その1」 ⇒ フランス文学科
 「・・・・・・・・・・・・・・、 その2 」⇒ 着付け
 「・・・・・・・・・・・・・・、 その3」 ⇒ お茶(茶道)
て、なんか、そんな感じしませんか?  で、カッコつけて、ワ~イ~ン~ とか飲んでみたりとか。
〔「あしたのために その1、その2、その3」⇒
《Dailymotion-あしたのジョー 第05話》http://www.dailymotion.com/video/x10ubux_%E3%81%82%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC-%E7%AC%AC05%E8%A9%B1_shortfilms
《Dailymotion-あしたのジョー 第06話》http://www.dailymotion.com/video/x10wagh_%E3%81%82%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC-%E7%AC%AC06%E8%A9%B1_shortfilms 〕
  高校から大学に行く頃、同じ年代の女性で↑みたいなことやる人がいたわけです。 20歳前後の男性にとって、女性のことを気にするななんて言っても、そんなわけにはいきません。 で、フランス文学科・着付け・お茶(「お~い、お茶」のお茶ではなく、「けっこうなお点前ですこと、オホホ」の方のお茶)をたしなむ女性になっていく、かつては同じ教室で学んだ女性を見ると、もしかして、自分もそういう女性に合うような男性にならないと、「女の子にもてない」のだろうか? とか、考えたこともまったくないわけではありません・・・・が、でも、そんなこと言われたって、そういうガラじゃないのですから、どうしようもありません。
   慶應大学に在学中、父が、突然、仕送りを送るのをやめたということがあり、食べるものもなく、水は日吉台学生ハイツの部屋の水道から上水道が出るのでそれを飲めるとして、1週間ほど何も食べず、道の自動販売機の下あたりに、50円玉か100円玉でも落ちてないかと思って見て回ったことがあります。その時、日吉で私が知る限り一番高いレストランから、同じ宿舎に住んでいた東大の学生が出てきたのを見かけました。 彼なら、ワ~イ~ン~ とか飲むのじゃないでしょうか。もしかすると、その時も、そのレストランで、ワ~イ~ン~ とか飲んで来たかもしれませんね。 彼が一番高いレストランで食事をしていた時、食べるものもなく、買うお金もなく、空腹を抱えて苦しんでいた者としては、やっぱり、ワインなんてガラじゃないですね。慶應の生協のアンケートに「贅沢は敵だという時代じゃないんだから、安い物を安くではなく、もっと、いい物を置いてほしい」と書いていた人がいましたが、私などは、「贅沢してはならぬぞ、チャンコロ! 」とか毎日のように父から言われてきましたので、「贅沢は敵だという時代じゃないんだから、もっと、いい物を置いてほしい」などとアンケートに書くような人というのは、私とは、「身分が違う」し、「民族も違う」でしょうし、「階級が違う」のではないかと思いました。 その頃、私の頭の中で流れていた音楽は、まず、ロシア民謡の「ドビヌーシカ」・・・。 「ドビヌーシカ」を愛唱歌とし、心に常に歌っていた者に、ワインなんて、似合うわけがないじゃないですか。〔⇒《YouTube―SHALYAPIN Folk Song 1910 & 1924 Дубинушка(ドゥビヌーシカ) ШАЛЯПИН(シャリアピン)》https://www.youtube.com/watch?v=xeLxsBpzYDg&index=3&list=PL6BD5C1249C6F676B 〕
    ナポレオンがロシアに攻め込んだ時、ロシア人は「ナポレオンがいくら強くったって、俺たちにはウオッカがあるぜ」とか言っていたとかいう話があり、又、ロシア革命の時にアメリカ合衆国に亡命したドン=コサック合唱団〔⇒《YouTube―Don Kosaken Chor(ドン=コサック合唱団) - Stenka Rasin(ステンカ=ラージン)》https://www.youtube.com/watch?v=AEnSMa-lTzM 〕の指揮者セルゲイ=ジャーロフが、「ああ、ロシアに帰りたいなあ。アメリカ(合衆国の)金ぴかの御殿みたいなホテルにはあきあきしたよ。ああ、ロシアの居酒屋で一杯やりたいなあ」と語ったという話をどこかで読んだのですが、「ロシアの居酒屋」で飲む酒となると、ウオッカでしょうから、ワインは似合わないとして、ウオッカを飲めば似合いそうな感じもしないではありませんが、なにしろ、ウオッカというのは、「うかつに飲むと、四日酔いする」と言われるくらい強い酒らしく、二日酔いではなく四日酔いなんかしたあかつきには、仕事に差しさわりがでますし、四日酔いしてられるほど余裕もありませんから、そうなると、ワインと「庶民の酒 ウオッカ」と、どっちが「ブルジョワ」かなんだかよくわからなくなってきます・・・・が、あくまで、雰囲気の問題として、あんまり、ワ~イ~ン~ てガラじゃなかったわけです。
    しかし、住宅建築業の会社に勤め、そんなこと言ってられなくなったわけです。 住宅にはキッチンというものがあるわけです。 個人の住宅にも小規模のワインセラーを設置する方もありますし、そこまでいかなくても、ワインの1本くらい飲もうという方はお施主様にあるわけですから、ワインとはどういうもので、どのように保存するべきかまったく知らないというわけにはいきません。 キッチンには食器を収納する食器棚が必要ですが、食器棚をどうするか考えるには、どういう食器を収納するかも考えないといけません。 で、ワイングラスって、なんで、こんな形をしてるのだろう、とか考えるわけです。 収納しにくいし、洗う時だってわりやすいのに。 そして、キッチンスペシャリストhttps://www.interior.or.jp/ks/ の資格を取ろうとすると、学科試験で、ワインとはどういう性質があり・・・、食器にはどういうものがあり・・・といった知識も問われます。 そうなると、自分がワインを飲むか飲まないかにかかわらず、まったく、知らないではすみません。 まったく知らないでは住宅建築業の業界で仕事をしていくのは困るでしょう。それで、学習したのです・・・が、それより前においても、ワインについてまったく知らない時点においても、私は、(2)を持っていたのです。
    なぜなら・・・、そりぁあ、↑の形状のガラスの容器を見て、どこを持つか? 特別、よく考えずに持っても、(2)と違いますか?  そんなもん、普通、(4)とか(5)とかなんて、持つか?  持たんだろう、普通は・・。
特別、難しく考えなくても、一番、持ちやすい所を持てば、結果として、(2)を持つと思うのだ。そうでない人もいるのかもしれないが、私の場合は(2)が持ちやすかったのだ。

3. それから、「頭寒足熱」とも言います。 人間にとっては、足元は温かく頭は涼しいのが健康に良いしここちよいのです。 たとえ、暑い夏だって、足の裏と手のひらは温かい方がここちよいのです(き○たま は暖めない方がいいですけど)。 ですから、冬場、暖かいお茶を湯呑にいれて、それを両手で抱えた上で飲むというのは気持ちいいとしても、だからといって、夏場、冷たい水なり麦茶なり清涼飲料水なりが入ったガラスのコップを一生懸命両手のひらで抱え込むかというと、そうはしませんでしょ。 同じく、ワイングラスにしても、ボウルの部分を手のひらで包むように持ったって、気持ちがいいわけないのです。 その理由からも、ステム(脚)の部分、(2)を持つことになりますでしょ。
   いったい、何がうれしゅうて、わざわざ、(4)とか(5)を持ちますのん・・・・?

   ところが。 持つ人はいるわけです。 『金田一少年の事件簿』「ソムリエ明智健吾の事件簿 最終回」で、「実際にはワインのことを全く理解していなかった」金堂氏は、(4)を持っていたわけです。 持つ人、いるのです。(4)を。

   『金田一少年の事件簿』「明智健吾の事件簿」は、(1)~(5)のうちのどれを正解としたか、答えは↓
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   但し、↑の絵は、(2)を持っていますが、(3)でも間違いではないようです。 『美味しんぼ』で山岡士郎がどういう持ち方をしているか見て見ましたら、(2)を持っている絵と(3)を持っている絵の両方がありました。 パーティーか何かで他の人と歓談しながらワインを飲むというような場合、(2)を持つ時は指ではさんで持つことになりますから、人によっては指が疲れるのではないかと思うのです。 中指・薬指・小指でステムの部分を押さえながら、親指と人差し指で作った輪でボウルの下端(3)を受けるような持ち方をした方が楽だという場合もあるのかもしれません。 [第371回]《間違っていないらしい天皇のワイングラスの持ち方。暴走族みたいな「建築家」、大久保清みたいな「建築家」》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201511article_9.html で毎日新聞の写真で掲載した天皇のワイングラスの持ち方はその持ち方です。
ですから、結論としては、ワイングラスの持つ位置は、(2)もしくは(3) ということになりそうです。

   インターネットで検索しますと、(1)を持っている人の写真が出ています。 ワイングラスは、ワインに手のひらの熱を与えないようにステム(脚)を持つと言われると、ステムでも下の方を持たないといけないと思って(1)を持っているというケースもあるかもしれませんが、そうではなく、きき酒会のような場で、私はこれを飲んでいますと人に示すような場合などは、見えやすいように(1)を持つということがあると、どこで読んだのだったか忘れてしまいましたが、どこかで読みました。 実際には、(1)(2)は、ボウルの中のワインに手のひらの熱を伝えるということはないし、(3)もそれほどないので、(1)(2)(3)は実際に飲む人が持ちやすい方法で持てばよいのかもしれません。 (1)はきき酒会か何かで自分が飲んでいるものをひとに見せるとかいう事情でもなければ、(2)(3)に比べて、持ちやすい持ち方ではないと思いますが。

    (4)を、「実際にはワインのことを全く理解していなかった」金堂氏は持っていたわけです。 そのあたり、金堂氏がワイン通であるかのように言いながら、実際にはワインについてわかっていない人間であるということを知っている犯人が、そこにつけこんで、他の人間なら飲まない部分に毒を入れて殺した、というのが『金田一少年の事件簿 R(リターンズ) 10』所収の「ソムリエ明智健吾の事件簿 最終回」ですが、その話は同書をご覧いただくとして、(4)なんて、特別、ワインに詳しくなくても、普通、そんなところ、持たんだろう・・・と思うと、持つ人いるのです。 ましてや、(5)なんて、物好きに持つ人間なんておらんだろ、普通はあ・・・・と思うと、いたのです。(5)を手のひらで、グワッとわしづかみにするおっさんが。 どこにいたかとういと、千葉市中央区に本社があった新華ハウジング有限会社〔建設業。不動産業部門はビルダーズジャパン株式会社。2013年に倒産。他に、不明業としてジャムズグローバルスクエア(株) 〕の設計の仕事をしていた、「一級建築士」「建築家のつくる家」というコピーを名刺にいれていたN村設計事務所のその自称「建築家」のおっさんが、2010年12月の新華ハウジング(有)の忘年会で、(5)をお持ちになったのです。 なんだか、「建築家」て、おもしろいワイングラスの持ち方するね♪ ・・・バッカじゃなかろかルンバ♪とか言いたくなってくるのですが、ユニークだね♪ 〔⇒《YouTube― 野村監督「バッカじゃなかろかルンバ」(原曲入り) 》https://www.youtube.com/watch?v=ewJ6WwU76Rs 〕 しかし、一級建築士て、なんか、おもしろいワイングラスの持ち方するよね♪ もし、それが一級建築士というものなら、ですが。 まあ、一級建築士にもいろいろあるか・・・。

    誰しも、知っていることもあれば知らないこともある、誰しも、わかるものもあればわからないものもある、というのは、その通りです。 しかし、「一級建築士」「建築家のつくる家」というフレーズを名刺に入れている真っ赤なスポーツカーに乗って、なんか変わった帽子かぶってる自称「建築家」のおっさんは、もともと、ワインなんて柄じゃない私が住宅建築業の世界で勤めて行く以上は知らないではすまないと思って学んだことを学んでいないわけです。 「一級建築士」だの「建築家」だのと名のっておきながら。 まあ、「一級建築士なんて掃いて捨てるほどいる」し、そもそも、建築士という資格はあっても、「建築家」なんて資格があるわけでもなく、言った者勝ちですから、言いたきゃ誰だって言えるのです。 そういう胡散臭い自称「建築家」がゴマンといますから、そんなのと一緒にされたくないので、私は言いませんけどね。 だいたい、「丹下健三のエピゴウネンになりたいなりたいと日夜思ってる男」なんてそんなものになりたいとは思いませんし。 で、世の中、学歴を詐称したり資格を詐称したりする人間なんてゴマンといるわけですが、「建築家」「一級建築士」と称するおっさんは、その「一級建築士」は詐称かというとそうではないと思いますが、「一級建築士ですからそうでない人より何でもよくわかっていますよお」というアピールの方は詐称だったわけです。 詐称でしょ、それ。ワインが何たるか、ちっともわかってなかったんでしょ。 違いますか。
   一級建築士の資格を取得して悪いということはないが、もともと、「足の裏についたご飯つぶ」と言われる資格、大学の建築学科を卒業した者にとって、「とらなきゃ気持ちわるいが、とったからといって、それで食えるものでもない」という資格であり、1990年だったが、小堀住研(株)〔⇒エスバイエル(株)⇒ヤマダエスバイエルホーム(株)http://www.sxl.co.jp/ 〕の東京支店自由が丘営業所(展示場)にいた、東京電話大学だったかそんな感じの名前の私立大学の建築学科卒だというT橋K一郎(男。当時、30代半ば)が、自分のことを「『私どもの課長は、建築士の資格は持ってませんが、大学の建築学科を出てますから』とぼくのことを言えばいい」と私に言ったのだが、その文句って、要するに、「うちの課長のT橋K一郎は小学校から高校までちっとも勉強しなくてろくな大学に行けなかったどうしようもない男ですが、小学校から高校までちっとも勉強しなかった人間のくせしてからに、あつかましくも、私立大学のしかも法学部や経済学部なんかよりずっと高いカネがかかる建築学科なんて行った人間ですが、なにしろ、できの悪いヤツで、アホ大学卒だけあって、もう、30代の半ばですが、一級建築士はおろか、二級建築士も木造建築士も合格できない、どうしようもないアホもアホもアホアホアホなんですよ。30代の半ばにもなって一級建築士も二級建築士も通らないくせして、名前と受験番号さえ書けば合格の私立大学の建築学科出てますとか言ってそんなの自慢にしようとしてるんだから、バカだよねえ~え。」と言ってるのと一緒と違うのか? と思ったのだが、そういう人間に比べれば、「一級建築士」と名刺に入れて「売り」にしてるおっさんの方がマシなのかもしれんが、それにしても、一級建築士の資格を持っていたとしても、それは、一級建築士という資格試験の学科試験に出題される内容について勉強しました、製図試験に出題される問題を合格できるレベルの製図力がありましたということと、建築士の場合は、役所に手続きをするような際に、法律で、こういう行為は建築士でないとやってはいけません、これは二級建築士か一級建築士でないとやってはいけません、これは一級建築士でないとやってはいけませんと規定されたものがあるということで、そういう作業をするには建築士の資格を持っていなければいけませんが、別に、建築関係について何でも知っているわけでもないし、そもそも、「何でも知ってる人間」なんているわけないじゃないですか。 自己紹介として、一級建築士を持ってますと簡単に言うのはいいが、「一級建築士」「建築家のつくる家」とか「売り」にしだすと・・・、ちょっと違うと思うぞ、ということになります。
    かつ、彼の場合、もうひとつ、「売り」があって、「三井ホームの家の設計をしていた」とかいうのがあったのです。輪をかけたようにアホです。三井ホームhttp://www.mitsuihome.co.jp/ というのは、住宅展示場に「建築家とインテリアコーディネーターがつくる家」と横断幕をかけたりしているのですが、現在はインテリア産業協会がおこなっている民間資格で一時は通産省認定の国家資格になっていたインテリアコーディネーターhttps://www.interior.or.jp/ic/ というのは、もともと、三井ホームが始めた三井ホームの社内資格らしく、1960年代終わりに私の親が小堀住研(株)で家を建てた頃はどこの会社でもインテリアコーディネーターなんてものはいなくて、「色合わせ」「仕様うちあわせ」は設計や営業が担当しておこなっていたのですが(その頃、三井ホーム(株)なんて会社は地球上に存在していませんし)、三井ホームがツーバイフォー工法という最初は構造に魅力がなかった構法で建て始めた頃、自社の建物に付加価値をつけるために、社内資格としてインテリアコーディネーターというものを始めてその社内資格を持たせた女性に「色合わせ」「仕様うちあわせ」をさせたのですが、それにつられたのかどうか、他の会社でも「色合わせ」「仕様打ち合わせ」を設計や営業ではない他の女性に担当させるようになったのですが、インテリアコーディネーターは三井ホームの社内資格でしかなかったので他の会社の担当者は持っていなかったのですが、そのうち、社内資格ではなく世間一般の資格になり国家資格にもなったのですが、それでも、三井ホーム以外の会社はそれほど重視していなくてインテリアコーディネーターの資格を持っていない人に担当させていたのですが、三井ホームの場合、その仕事をする人の資格がインテリアコーディネーターでしたから、インテリアコーディネーターの資格を持っている人が担当していたのです。かつ、ツーバイフォー工法というのは、構法に特色がないということから内装に力を入れて、在来構法の会社などより高いクロスを使ったりしていたのです。一般に、高いものを使うのと安いものを使うのでは高いものを使った方がよく見えておかしくありません。 そういうものだったのですが、今は、インテリアコーディネーターの資格が一般に浸透して、大手のハウスメーカーはインテリアコーディネーターの資格を持っている人に担当させることが多くなったので、「・・・とインテリアコーディネーターのつくる家」なんて言っても、今は大手ハウスメーカーはたいていそうなのですが、それでも、今だに、「・・・とインテリアコーディネーターがつくる家」とか言うとるわけですよ。
    で、「建築家と」の方はどういうものかというと、このフレーズだと、三井ホームに頼むと、「少し前まで生きていた人」なら丹下健三とか黒川紀章とか、「今、生きている人」なら磯崎新とか槇文彦とか安藤忠雄とか隅研吾とか、なんか、そういう「建築家」が自分の家の設計を担当するのか? と思いそうになりますが、そうではなく、「そのへんの設計事務所のおっさん」が担当するのです。 もともと、三井ホームというのは、住宅建築業の会社としては後発の会社で、最初に住宅建築業を始めた時点で設計担当はいなかったわけです。 最初、設計担当がいなかった会社としては、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ なんてのは、かつては、「間取りをどうするかなんてことは、どうでもええことなんですよ」とか無茶苦茶言うとったのですが、1980年代から1990年代初めくらいまで、小堀住研(株)では、「技術の小堀、設計の小堀、デザインの小堀」と言い、「小堀の家」「小堀ならではのデザイン」を売りにして、その「小堀ならではのデザイン」の設計をできる設計担当がいますよ、というのを売りにしていたのに対し、三井ホームでは、自社で設計担当者を持たずに、「そのへんの設計事務所のおっさん」に設計の仕事をまわしてさせたわけで、その「そのへんの設計事務所のおっさん」のことを「建築家」と言いおったわけです。ものは言いようですよ、ものは言いよう! 「そのへんの設計事務所のおっさんが設計して、インテリアコーディネーターの資格を持っている人が担当して内装のコーディネートはします」ということを「建築家とインテリアコーディネーターのつくる家」と書いて今だに横断幕をかかげとるわけです、三井ホームは。 それが、「建築家」てやつなんです。
   三井ホームはその「建築家とインテリアコーディネーターのつくる家」というのを今だに「売り」にしているようですが、「そのへんの設計事務所のおっさん」の方では、三井ホームのコピーのパクリというのか、三井ホームのぱちもんコピーというのかで「建築家のつくる家」という文句を名刺に入れとるわけです(私は、家というものは、建築家がつくるものではなく、建築屋とお施主様が協力して作るものだと思いますけれども。そのあたりが「建築家」というのはなんか変わっとるわけです。「建築家」がつくるものだと思うとるのです。あつかましいですね。)それに、毎度ばかばかしい「いっきゅうけんちくしい~い」というヤツを名刺に入れて、さらに追い打ちをかけるように、「三井ホームで設計の仕事をしていた」というフレーズまで言い出すわけです。 暴走族みたいな真っ赤な羽根つきのスポーツカーに乗って、ちょっとかわった帽子かぶって、大久保清みたいに「普通のサラリーマンとは違う格好」して、大久保清が「画家」を名のったごとく、「建築家」を名のりおるわけです。 ・・・そして、ワイングラスを、(5)の位置をグワッとわしづかみにするわけです。 「三井ホームの設計の仕事をしていた」「建築家」は。


    世の中には、「ワインなんてうちは飲まないから」というお施主さんもおられます。 だから、ワインを飲まない人専門の設計担当として活躍すれば・・・とか思う人もいるかもしれませんね。 でも、私は、(5)をグワッとわしづかみにして得意がってるような「建築家」に家を頼みたくないね・・・・。 (5)をグワッとわしづかみするような、そういうキッチンを作られそうで、ね・・・。 そんな感じがしませんか?  そんな感じの家を作られそうな感じがしませんか?

    「殺された金堂氏」「実際にはワインのことを全く理解していなかった」金堂氏は、空調メンテナンスの仕事をする会社の経営者だったようですが、「実際にはワインのことを全く理解していなかった」人に空調メンテナンスの仕事を頼むとどうなるか。
   『金田一少年の事件簿 R(リターンズ) 10』「ソムリエ明智健吾の事件簿 最終回」は、その解答まで書いてくれているのです。↓
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   ワインとワイングラスについて、(5)をグワッとわしづかみにするような自称「建築家」は、他の問題についてもその調子ではないのか、と思われておかしくありません。 ワインを飲まない人だってあるかもしれないけれども、それなら、他の酒はどうなのか、ワインについて(5)をグワッとわしづかみにするような自称「建築家」は他の酒も他の飲み物も他の食べ物についてもその調子と違うのか、ということになる。 ・・となると、「キッチンのない家」の設計専門でやってもらおうか・・といっても、「キッチンのない家」てあるか?
   昔から、大工にたいするけなし言葉として、「叩き大工」(継手・仕口といった加工をする能力がなく、何でも釘で打ちつける大工のこと)・「口大工」(普通は、大工というものは腕で仕事をするはずだが、腕で仕事をせずに、口で仕事する者のこと)、そして、「雪隠大工(せっちんだいく)」(座敷の仕事なんかさせるわけにいかないので、便所専門)という言葉があったが、「雪隠いっきゅうけんちくしい」「雪隠建築家」あるいは「雪隠三井ホーム」でやってもらうしかないか・・・・。
   で、実際、N村が設計した市原市の I 邸は、[第231回]《住宅建築業界 職歴詐称を見破る方法(2)筋交いの向きがわからない者・自分の工事現場を見に行かない者 》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_13.html  で述べたように、筋交いが逆向きに入っていたわけです。 なんで、逆向きに入れるかなあ~あ・・と思うと、N村は、筋交いの場所だけ指定して向きを指定しなかったというのです。 筋交いという耐力壁は方向性があって、効く方向と効かない方向があるのです。そうである以上、筋交いというものは、入れる場所を決める時には同時に方向も決めていないとおかしいはずです。建築は構造と機能とデザインの3つをとも実現してこそ建築であり、そうである以上、筋交いの向きを決めずに場所だけ決めたような図面を作っても設計したことになりません。それを、筋交いの場所だけ決めて向きを指定せずに話を進めて、工事に入ってしまった。 大工は「図面で指示されたように、俺は入れたんだ」と言うが、設計したN村が向きを指示していないのに、大工の手元にいった図面で逆向きを指示していたというのは、いったい、誰が指示したのかというと、「プレカット工場が決めています」と自称「工事責任者」の「ブタクサA」(仮名)は言うのです。「なんで、プレカット工場が筋交いの向きを決めるのですか」と私は何度も言ったが、「ブタクサA」(仮名)はきかなかった。〔⇒[第434回]《プレカット工場を異常に信用する男[1]プレカット工場が大丈夫だと言えば逆向きの筋交いでも大丈夫か?》https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201607article_14.html 〕
   N村は、筋交いの向きを決めることなしに場所だけ決めるような無神経な人間なのだから、そういう人には、筋交いという方向性がある耐力壁を使用する在来構法ではなく、方向性がない合板を耐力壁として使う枠組壁構法(ツーバイフォー工法)か木質パネル構法の設計をやってもらうしかないか・・・と思うと、枠組壁構法(ツーバイフォー工法)の三井ホームの設計を彼はやっていたわけだ。 だから、彼の「三井ホームで設計やってた」というキャッチフレーズは、良いとか悪いとかいう意味で考えるのではなく、「耐力壁として方向性がない合板を耐力壁に使う枠組壁構法(ツーバイフォー工法)ならいいかもしれないけれども、方向性がある筋交いという耐力壁を使う在来構法の設計をさせるのは危ないですよ」という意味だと理解するべきだったのだ。
   大工のけなし言葉として、他に「ツーバイフォー大工」「型枠大工」というのもあるが、これは、本来はけなし言葉ではなく、ツーバイフォー工法の建物を扱う大工、鉄筋コンクリート造の建物の型枠(コンクリートを流し込むための枠)を作る大工という意味で、仕事の種類を意味する言葉なのだが、在来構法の大工には、ツーバイフォー工法の大工や型枠の大工は在来構法で家を建てる大工より下だという意識の人がいて、本来は仕事の種類のことを意味する「ツーバイフォー大工」もしくは「ツーバイ大工」、「型枠大工」をけなし言葉のニュアンスで言う人もあったらしい。 この表現をまねるならば、N村は「ツーバイいっきゅうけんちくしい」「ツーバイ建築家」ということになる。 「ツーバイ三井ホーム」は、もともと、三井ホーム(株)はツーバイフォーだからそれでいいかもしれない。(三井不動産(株)が販売の建売住宅で、施工:三井ホーム(株)で在来構法の家が中にあるようだが。)

   今、調べてみたら、このブログでも、ワイングラスの持ち方について、すでに、
[第2回]ワイングラスはどこを持つべきものか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201101article_2.html
[第185回]『美味しんぼ』に学ぶ ワイングラス・ゴブレットの持ち方vs「建築家」式持ち方。及、20代の貧乏な生活  https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201306article_2.html 
[第371回]間違っていないらしい天皇のワイングラスの持ち方。暴走族みたいな「建築家」、大久保清みたいな「建築家」 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201511article_9.html
と3回述べていた。 まあ、しかし、特別、ワインに詳しくなくったって(5)をつかむ人なんて、あんまりないと思うけどねえ~え・・・・・。

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