浜松の都合に合わせて構造基準を変える会社、2階追焚有浴室と耐力壁配置+光明寺【8/11】光明寺前の海
[第595回] 鎌倉シリーズ(3)‐8
光明寺の場所の住居表示は、鎌倉市材木座・・・。 1992年、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ に在籍した時、東京都の江戸川区(だったと思いますが)に住まれていて、この材木座に親が住まれている場所に二世帯住宅を建てようという方に折衝させてもらったものの、住友林業(株)http://sfc.jp/ie/ との競合に負けて住友林業(株)で契約されるに至ったということがありました。 たしか、この前の道から海側に入ったあたりだったと思い、どんな家が建ったのだろうと外観だけでも見せてもらえないかと思って歩いてみましたが、どこだったか、もうわからなくなってしまいました。
その際ですが、「浜松の工務店」が全国企業との競合でどれだけ不利かということを痛感させられました。まず、(株)一条工務店の「商品」は、「セゾン275S1」という一般タイプと「百年275S1」という和風タイプの2種類。1階天井高275cmと柱はすべて4寸角、というのが「売り」でしたが、しかし、(株)一条工務店の古くからいる遠州人が、「こう言えば売れる」という主張というのは、ことごとく、「浜松流」。 浜松ではそれを喜ぶ人が多いかもしれないが、東京圏においては通じないものばかりでした。 東京圏でも和風で建てる人はありますが、「百年275S1」というのは、あくまでも、「地方」の兼業農家か農家をしていない人でも農家とつながりがあるような人向けの建物で、東京圏で会社勤めの人間や会社を経営している人が建てるには向かない建物。「セゾン275S1」として、展示場に建てられている建物は、浜松では「ちょうどいい」外観デザインなのかもしれないが、東京圏においては「いなかくさい」という印象を受けるデザイン。「洋風」だと遠州人は言うけれども、あくまでも、「いなかの洋風」であって、東京圏の住人から見ると、洋風になっていない。 杉山英男『デザイナーのための木構造』(彰国社)によれば、その頃まで、日本の木造住宅では、通し柱は4寸角(12cm角)、管柱は3寸5分角(10.5cm角)が平均であったものを、(株)一条工務店の「セゾン275S1」「百年275S1」は、すべて、4寸角(12cm角)にしているというのが「売り」で、たしかに、真壁和室で柱が見えた場合、3寸5分(10.5cm)の柱が見えるのと4寸角(12cm)の柱が見えるのでは、4寸角の柱が見えた方が見た目はいいのですが、片方で、柱をオール4寸角にすると、その分だけ、壁が厚くなり、「地方」に行くと、「上等の家は壁が厚いものだ」とか言って喜ぶ人もいるのですが、東京圏で土地の値段が高い場所においては、「4寸角の柱にすると、壁が厚くなって家が狭くなりますなあ」と言われたりしたものでした。 折衝中の見込客からどんなことを言われたかと訊かれることがあり、正直に話すと、遠州人は怒るのです。「そういうことを言うからいかんのだあ」と。しかし、「そういうことを言うからいかんのだあ」と怒るかもしれないけれども、「4寸角の柱なんて使ったら、壁が厚くなって家が狭くなりますなあ」と言ったのはその見込客であって私が言ったのではない、私は「言われた」のですから、「そういうことを言うからいかんのだあ」などと言うのなら、「そういうことを言う」見込客に言ってもらいたいものでしたが、遠州人というのは「浜松の中のカエル」であり、自分は浜松およびその近辺という井戸から決して外に出ず、あくまでも、自分は浜松という井戸の中にいて井戸の外で苦労している人間に言いたい放題言うのが趣味の連中でしたので、「そういうことを言うからいかんのだあ」とか勝手なことを言う連中は、出来る限り、相手にしないようにしないといけないと思うようになりました。
材木座で二世帯住宅を建てたいという見込客の場合、(株)一条工務店の「商品」で対応しにくいのは、(株)一条工務店の「セゾン275S1」では、一般の住宅の天井高は240cmのものが多く、マンションでは220cmのものもあるという時代に、1階天井高が275cmというのが「売り」ではあったのですが、1階は275cmで2階は250cmというのは、二世帯住宅として、1階に親夫婦、2階に若夫婦が住んで、基本的には別に生活するが、時には行き来もするというくらいの生活をしようという人で、特に若夫婦の方が主として建築資金を出すという場合には、「それでは、私たちのスペースの方が天井高が低くて損だ」という話になってしまうのです。というよりも、この材木座で建てた方の嫁さんはそう言ったのです。そういうことを思いますよね。ところが、遠州人にこういうことを言うと、遠州人は怒るのです。「二世帯で住むのに、若夫婦は2階だけで生活して、キッチンも風呂もトイレも2つずつ作るなんて、そんなおかしな家があるかあ! キッチンは1階に1つ作って、一緒に食事を作って一緒に食べるもんだあ! それを、キッチンも風呂もトイレも1階と2階にそれぞれ、作って、別の生活しようなどというそういうバカ嫁は、言ってきかせてやらんといか~ん!」とか言いよるのです、遠州人は。 なんか、疲れます。旭化成の「へーベルハウス」が、新しいタイプの「二世帯住宅」を「売り」にしてアピールした際、それは、それまでの親世帯と子世帯の同居ではなく、同じ敷地に2棟建てる広さの土地はないが、1階と2階の2軒分のものを建ててみてはどうかとか、その際、完全に別にするのか、時々は行き来できるようにするのか、又、同居も息子世帯との同居に限らず、娘夫婦との同居ということもありうるとして、様々なケースを想定して「提案」して、それがけっこう受けましたが、それに対して、(株)一条工務店の遠州人というのはそうではなく、「親と一緒に住むのに、キッチンは別にしたいなどと言うようなそういうバカ嫁は言ってきかせてやらんといか~ん!」とか言いよるのです。・・・疲れる・・・。 もちろん、キッチンも一緒にして住みたいという方はそれはそれでいいと思います。しかし、そうではなく、基本的には別の生活をするが、同じ敷地で住んで、いざ親の体調が悪くなったというような場合には対応できるようにしたい、又、基本的には別の生活をするとはいっても、絶交するわけではないのだから、時としては行き来して交流することがあっても悪くはないのではないか・・といったそういう「二世帯住宅」を建てるひともあっていいはずですし、どういう生活をするかということは、それは建てて住む施主が自ら決めることであって、建築屋の遠州人のおっさんが「一緒に住むのに、キッチンは別にしたいなどと言うようなバカ嫁は言ってきかせてやらんといか~ん」とか言うのは、その言っている内容が適切か否かにかかわらず、おのれの立場を逸脱しています・・・・が、こう言うと、遠州人は怒るのです。なんか、遠州人(この場合、「遠州人」というのは「(株)一条工務店の遠州人」のことですが)というのは、なんとも、つきあいにくい人種です。疲れます。
もうひとつ、二世帯住宅を建てたいという人に対して、(株)一条工務店が不利だったのは、(株)一条工務店では、「2階には追い炊き機能有りの浴室を設けることはできない」という制約です。これは相当きつい。昔から「水回りは1階。水回りを2階から上に上げない方がいい」といったことは言われました。 水道の配管・排水の配管が、上階に上げると、そこで水漏れを起こしたり、地震などで揺れた際に支障がでたりするおそれがあるので、できるだけ、水回りは1階にするようにした方がいいというのです。これは間違いではなく、1階のみに水回りを配置していい間取りができるのならそうした方がいいのですが、2世帯住宅として、1階と2階にそれぞれに一通りの機能を設けて住もうということになると、そうもいきません。 水漏れを起こしたり、配管が結露したりといったことは、1階に設けた場合でも絶対に起こらないというものではありません。 そこに住む上での機能上の必要性を考慮した上で、どうしても必要なものであれば、出来る限りの対策をとった上で設置するしかありません。
昔は、農家などではトイレは屋外にありました。お化けの話なんか聞くと、「夜、怖くてトイレに行けない」という話は、トイレが屋外にあった時代の話です。 今でも、トイレは家の中央部ではなく端の方に持っていって、キッチンなどと隣接しない方がいいという話はあります。これは、病原菌などが食事をする場所などに移行しないようにしたいという考えです。 浴室の上、特に浴槽の上には部屋を配置しないようにした方がいいという話もありますが、これは、浴槽から水蒸気が上に上がるので、浴室の上の天井部分は傷みやすいから補修しやすいようにという理由でしょう。
(株)一条工務店では、1992年の時点では、キッチンとトイレは2階に設けても良いが、浴室はできるだけ2階には設けない方がいい、2階に設置したいなら浴室ではなくシャワールームにした方がいい、どうしてもということで2階に浴室を設ける場合でも、(1)必ず、ユニットバスにする、造成バスはだめで、(2)2階の浴室には給湯専用のボイラーとし、追い炊き機能はないものに限る、と言っていたのです。 シャワールームはいいが浴槽のある浴室は避けた方がいいというのはどういう理由かというと、浴槽はそこに水を貯めるわけで、相当の重さになります。 基本的には重い物は2階以上ではなく1階に置くようにした方がいいのですが、「重いもの」というと何が該当するかというと、グランドピアノ、本棚、そして、浴槽です。 特に、グランドピアノや本がいっぱい載った本棚は、重さはあっても、水など液体のものはそこにはありません。それに対して、浴槽は重いとともに、そこに水が入ります。 だから、構造の点だけを考えるならば、浴槽のある浴室は2階以上ではなく1階の方がいいということになるのです。 追い炊き機能のあるものはだめというのはどういうことかというと、浴槽に水・湯を注ぎ貯めて排水するだけならまだいいのですが、追い炊き機能によって、浴槽に貯めたお湯を循環させる過程で水漏れを起こす可能性が考えられるので、そして、建物は地震や台風の際、上の階ほど大きく揺れますから、それで、追い炊き機能のある浴室を設けたいなら1階に、2階に浴室を設ける際は追い炊き機能のないものに、と言っていたのです。 2階以上に浴室を設ける場合はユニットバスでというのは、これは、ユニットバスの方が造成バスよりも水漏れを起こしにくいからということと、浴室外に湿気を出しにくいという理由です。
これらは、まったくすべてにおいて見当はずれなことを言っているわけではありません。しかし、都市圏で、1階と2階にそれぞれ一通りの機能のある家を作り、二世帯で住もうという人にとっては、2階に浴室は作らない方がいいとか、2階に浴室を作るにしても追い炊き機能はないものでとか、言われると、特に、他のハウスメーカーは「二世帯住宅」と売り出して、1階と2階にそれぞれに一通りの機能がある家を建てませんかとアピールしているのに、(株)一条工務店だけが、「2階には浴室は作らない方がいい。どうしても、作らないといけないという場合は、追い炊き機能がないものにしないといけない。追い炊き機能のある浴室を2階に作ってもらわないとといけないというのなら、よそで建ててください」なんてことを言うと、浜松では「そうですか。それでは、2階に浴室はやめましょう」となる場合がほとんどだったようですが、東京圏で同じことを言うと、「じゃあ、一条さんで建てなくてもいいね。ほかに頼めばいいよ」ということになるのでした。 そして、遠州人は言うのです。「東京の営業がいかん」と。浜松という井戸の中でしか仕事をしたことがない井戸の中のカエルが、そう言うのでした。そして、初代社長の大澄賢二郎の義理の弟の天野隆夫が兼任の「東京営業所長」を名のっていましたが、20代に浜松で特別扱いの営業をちょろっとやっただけの男であり、「まるで浜松営業所長みたいな東京営業所長」であり、常に浜松に味方する東京営業所長でした。そして、このケース、材木座で二世帯住宅を建てようとした方からも、そう言われたのでした。
又、「『坪いくら』ということで契約して、契約後に間取りの打合せを進める」というその頃の(株)一条工務店の進め方は、「地方」で土地の広さがある程度以上ある人の場合はそれでもよかったかもしれませんが、東京圏でそれほど土地が広くない人にとっては、十分に住める間取りで建てられるのなら建て替えましょうということで、十分に住める間取りにできないならその計画自体を再検討するしかないという人にとっては、「『坪いくら』で契約して、契約後に間取りを決めましょう」という「システム」は(まず、これは、建設業法違反ですけれども、ね)、(株)一条工務店よりもネームバリューが上の会社が契約前に図面の打合せをした上で契約しているのに、わざわざ、そういう変則的なことをする知名度のない浜松の工務店に頼むことないわな・・ということになることが多いのでした。
「2階のは追い炊き機能のある浴室は設けてはいけない」というのは、水漏れを起こさないようにという構造上の理由だけを考えるならば、まったく見当はずれなものではないのですが、しかし、構造だけ言っていたのでは家は建たないのですよ。 建築は、構造と機能とデザインと経済性という4つがともに成り立ってこそ建築であり、1階と2階にそれぞれ一通りの機能があるという二世帯住宅を建てたいという人に、「2階には浴室は設けない方がいい。どうしても2階に浴室を設けないといけないという場合でも追い炊き機能のあるものは2階には設けてはいけない」という度合まで構造を重視したのでは、2階にも1階と同程度に一通りの機能がある家を建てて住みたいという人にとっては、2階にも追い炊き機能がある浴室を設置して建ててくれる建築会社に頼むか、それとも、建て替えるのをやめるかどちらか、ということになり、結果としては、他の会社に頼むという結果になるのです。
私は、遠州人(この場合、あくまでも、「(株)一条工務店の遠州人」のことで、(株)一条工務店と関係のない遠州人がどうかという問題ではありません)は大変ずるい!、超弩級にきたない! と思っています。それを「遠州人根性」と呼ぶべきか否かはわかりませんが、現実に(株)一条工務店の遠州人は極めてズルイ! どこがか説明します。 たとえば、↓ のような家を建てたいという方があります。
細かい部分、ここで議論の対象になる部分以外については無視してください。 ↑の(A)(B)(C)(D)に、それぞれ、3尺(910mm)幅の耐力壁(筋交いなどが入る地震・台風などの横方向の力に対抗する壁)が入っています。構造の上では、↑の耐力壁の配置なら、まず、問題はないと思われます。玄関を入って、右側は奥にキッチンでその手前にダイニング、さらに手前にリビングルームか茶の間。左側に2間続きの和室といった間取りです。 ところが、「地方」に行きますと、昔からの「地方」の農家の建物というのは、2間続きの和室の南側に広縁があって、広縁の南に面する掃き出し窓(出入りできる窓)は、2つの間には柱1本だけで、その2つの掃き出し窓の間に3尺の壁は入っていない家が多く、新しく建てる建物でも、↑の図ですと(B)の壁を入れたくないと言う人がいるのです。 しかし、耐力壁のバランスの良い配置という点から考えて、又、地震などで揺れた際に柱が折れるというのは柱が斜めに傾いたところに荷重がかかって折れるのであって、まっすぐに立っている柱が真上から押さえつける力で押しつぶされるということはめったにないことであり、それを考えると柱は斜めにならないようにすればいいわけであり、「出来る限り、柱の1本立ちは避ける」というのが鉄則であるわけです。ですから、構造を考えるならば、↑の(B)の耐力壁はきっちりと入れておくべきなのです。私は、自分が担当の見込み客には、それをきっちりと説明をして理解してもらうようにしてきました。 ところが・・・・・。遠州人はきたない! びびんちょかんちょ!
1990年代なかば過ぎだったと思います。「そんなものまでだめだと言われたのでは契約とれない」などと勝手なことを言って、↑の(B)の耐力壁をなくして、1間(6尺)幅の掃き出し窓を間に柱1本はさむだけで続けていいことにしてしまったのです。 これは、構造の点で、その3尺の耐力壁がなくても問題ないという理由でではないのです。 構造上はとるべき耐力壁を、そこに壁を入れたくないという遠州地方の住人が多いという理由から妥協して、入れなくてもいいとしてしまったのです。卑怯です。遠州人(あくまでも「(株)一条工務店の遠州人」ですが)はつくづく卑怯です。
私が、材木座で二世帯住宅を建てたい、1階と2階にそれぞれに一通りのものをそろえた家を耐えたいという希望の方と折衝していた時に、「2階にはできる限り、浴室は配置しない方がよい。どうしてもという場合でも、2階の浴室は必ずユニットバスで、追い炊き機能ありのものはだめで、2階の浴室は給湯専用のボイラーにしないとだめ。 追い炊き機能付きの浴室を2階につけてほしいと言われても、それは断らないとだめ」と言われて、私が「そんなことまでだめだと言われたのでは、契約とれなくなってしまいます」と言うと、「契約とれないなら、辞めろよ。辞めたくないなら、2階はシャワー室にするか、給湯専用のボイラーにして契約してもらえ。営業がなんとかしろ」と言われたものでした。 私が、「東京圏など都市圏では、『2階にはできる限り、浴室は配置しない方がよい。どうしてもという場合でも、2階の浴室は必ずユニットバスで、追い炊き機能ありのものはだめで、2階の浴室は給湯専用のボイラーにしないとだめ。 追い炊き機能付きの浴室を2階につけてほしいと言われても、それは断らないとだめ』なんて、そんなものまでだめだと言われたのでは契約とれなくなってしまいます」と言った時には、「契約とれないなら、辞めろよ。辞めたくないなら、2階はシャワー室にするか、給湯専用のボイラーにして契約してもらえ。営業がなんとかしろ」と言ったくせして、自分たちは、「2間続きの和室の間の位置で、6尺の掃き出し窓が2つ並んだ間に耐力壁を3尺入れないとだめだ、柱の1本立ちはだめだと言われたのでは契約とれない」などと勝手なことを主張して、構造の側に譲歩させて、いいことにしてしまったのです。まったく、つくづく、遠州人というのはズルイ、汚い、根性ババです!(何度もしつこいようですが、ここで言う「遠州人」というのは、あくまでも「(株)一条工務店の遠州人」のことで、遠州人一般がどうという話ではありません。)
だいたい、私が入社した1992年、(株)一条工務店では、「セゾン275S1」というものを、東京都では坪55万円で売らされていたのに対して、浜松・掛川では「坪48万円」、名古屋では「坪48万5千円」でウルトラのダンピング販売をしていたのです。 東京圏の営業は「イナカのクラウン」をクラウンとの競合で売らされていたのに対して、浜松・掛川の人間は「浜松仕様のクラウン」をカローラの値段で売っていたのです。浜松・掛川・名古屋の営業は、クラウンをカローラの値段で売っていた、東京圏の営業は「いなかのクラウン」をクラウンとの競合で営業やっていたのに対して、浜松・掛川・名古屋の営業は、クラウンをカローラの値段でダンピング販売して他社のカローラとの競合で売っていたのです。まったくつくづく、勝手な連中です。なおかつ、(株)一条工務店では静岡県西部と愛知県のみ、テレビ広告をどかんどかんとやっていたのです。卑怯です。根性ババです。びびんちょかんちょ!です。それでいて、「いなかのクラウン」をクラウンとの競合で営業させられていた人間とその地にあった仕様のクラウンをカローラとの競合で営業やっていた人間と歩合は一緒なのです。ふざけんな! とところですが、「浜松の中のカエル」はそれが当たり前だという主張を譲りません。まさに、根性ババ!です。遠州人というのはえげつないことをします。実際、その頃、浜松・掛川・名古屋で(株)一条工務店で建てた人というのは、東京圏で契約して建てた人が払ったお金で家を建てたようなものです。
( そもそも、「餃子の街」として売り出そうという宇都宮が考えた案を、横から、巾着切りみたいにとりあげて採用するというあたり、浜松はきたない! ズルイ! て印象をうけます。)
住宅建築業の会社には、たとえば、フリーダムアーキテクツデザイン(株)〔本社:東京都中央区〕https://www.freedom.co.jp/ みたいに、建築基準法さえ守っておれば建築会社は悪くないはずだという姿勢で、構造は無茶苦茶なものを量産する会社というのもありますが、そうではなく、地震や台風などがあっても大丈夫なようにと、構造をある程度以上考えて建てる会社の方が多いと思います。 しかし、住宅建築業の会社が、これは大丈夫、これは危険ですと言っているものは、純粋に構造だけを考えて言っているのではなく、その会社が得意としている客層のニーズに合わせて、その会社がターゲットとしている層がやってほしいというものはいいことにして、その会社がターゲットとしていない層がやってほしいと思っているものを、構造の上からだめですとか言ってみたりしている場合もあるのです。
(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ では、↑の図で、(B)の耐力壁を省いて、柱1本立ちの両側に掃き出し窓を設置したいという客層が浜松を中心としてけっこういたわけですが、たとえば、アイダ設計(株)http://www.aidagroup.co.jp/ なんて会社では、そういう客層はあんまりない。 逆に、↓のような家を建てたいという客層がけっこういるわけです。
↑ これも、ここで議論の対象とするもの以外の細かい点は無視してください。赤丸で囲った部分がここでの問題です。 2階を3尺(910mm)だけ1階からオーバーハングさせて、その下を車庫にしているのですが、(株)一条工務店では、こういうものは絶対にだめ、こういったことをすると必ず、入居後に問題がでますと言っていたのです。 それに対して、アイダ設計(株)は、↑のような建物を、つくばの実験所に設置して、耐震実験をおこなった結果、震度7でもまったく問題ありませんでした、とアピールしているのです。 その差はいったい何なのか。
誤解のないように説明しておきますと、アイダ設計(株)http://www.aidagroup.co.jp/ が、つくばの実験所に↑のようなオーバーハングした家を設置して耐震実験をした結果、震度7でも大丈夫という結果が出たというのは嘘ではないはずですが、だからといって、2階を3尺オーバーハングさせた家の方がそうでない家よりも強いという意味ではありません。構造だけを考えるならば、立方体のサイコロみたいな形状の家が一番強いのです。 アイダ設計(株)が、あえて、↑のようなオーバーハングした家で耐震実験をしたというのは、それは、アイダ設計(株)という会社が、土地は狭いが、なんとか、クルマの駐車スペースを確保したいという人で、↑のようにオーバーハングして建てたいという客層を多く持つ会社、そういう客層を得意とする会社であったから、それをできないとなると、失う客が多くなってしまうので、なんとか、建てたい、しかし、構造上も最低限の基準は満たしたものを建てていますということにもしたい、というところから、↑の建物をつくばの実験所に設置して耐震実験をして、震度7でも大丈夫という結果でした・・・ということになった、ということです。 (株)一条工務店は↑のようなオーバーハングして建てたいという人は同社の客層としてはあまりないので、だから、(株)一条工務店では、↑のようなオーバーハングの家は建てません、ということにしても、「それほど痛くない」のです。 逆に、アイダ設計(株)では、先の2間続きの和室の真ん中の位置で、1間(6尺)の掃き出し窓2つの間に3尺の壁を入れるのは嫌だと主張する客層というのは、それほどないので、そういう客層を失ったとしても、「それほど痛くない」わけです。
これと同様に、(株)一条工務店の浜松・掛川あたりの営業にとっては、「2間続きの和室の間の位置で、1間(6尺)幅の掃き出し窓を2つ並べた時に、その間に3尺の耐力壁を入れないといけない」という構造の上からの制約は、その制約を維持すると契約とれなくなるのではないかと不安を感じる客層というのがあったが、「2階に追い炊き機能ありの浴室を設けてはだめ」と言われたのでは契約とれなくなるという客層は浜松・掛川近辺ではあまりなかったわけです。 東京圏では、「2間続きの和室の間の位置で、1間(6尺)幅の掃き出し窓を2つ並べた時に、その間に3尺の耐力壁を入れないといけない」と言って、それで契約とれなくなるのではないかと不安を感じる客層なんてほとんどなく、「2階に追い炊き機能ありの浴室を設けてはだめ」なんて言われたのではよそに持っていかれてしまう客層はいっぱいあったのです。だから、遠州人は自分たちの所に多い客層が希望するものは構造上の制約を無視していいことにして、東京圏では希望が多いが自分たちの所ではそういう希望の客層はあまりないというものについては「絶対にだめ」ということにしたのです。つくづく、汚い連中です。
ルナールの『にんじん』という小説がありますが、「にんじん」とあだ名をつけられた末っ子を両親が嫌い、その子の兄や姉と差別し、庭を耕す作業を兄と「にんじん」とに一緒にさせたものに、兄には軟らかい土の所を掘らせて、「にんじん」には堅い土の部分を掘らせた上で、「まあ、この子はなんてナマケモノなんでしょうか」と言いまくるという場面がありましたが、遠州人のやり口はまさにそれです。汚いことこのうえない。自分たちの所に多い客層が希望するものは、構造に譲歩させていいことにしてしまい、東京圏では希望する人が多いが自分たちの所では希望する人はあまりないというものについては、「構造が一番大事であって、構造上よくないものを、デザインや使い勝手の上から妥協していいことにするなんてことは絶対にしてはならないものです」とか言う、言わそうとするのです。 まったく、つくづく、汚い。なんで、遠州人というのはここまで根性まがっているのか!・・と(株)一条工務店の遠州人を見て思いました。
さらに、(株)一条工務店の遠州人は、「一条工務店では、住友林業などと違って、野物(松丸太梁)が入る」と言い、「これだけでも売りになる」と言い、「誰にでも、必ず、これを言わないといけない」と言うのでした。「誰にでも、必ず、これを言わないといけない」と言われたので、そんなこと言っても、東京圏の人間は喜ばないよなあ、むしろ、「やっぱり、おたくは浜松の田舎の会社ねえ」と言われることになるのではないかと思ったのですが、言えというのでしかたなしに言いました。すると、この材木座で建てようという若夫婦の嫁さんはこう言いました。「そんなの、要らないよねえ」と。 私が予想した通りの答でした。 (株)一条工務店の遠州人というのは、自分たちは浜松・掛川近辺で仕事をして、そして、そのあたりでは通じても他の地域では通じないものを他の地域の人間に押しつけようとするのです。それぞれの地域によって、それぞれの地域の人達が求めるものは異なる・・ということを絶対に認めようとしないのです。
私が東京圏で仕事をしていた頃は、東京圏では「一条工務店」は浜松出身の人とかを別にして、まったく無名の会社で、「東京圏で家を建てるのに、何もわざわざ浜松のわけのわからない工務店に頼むことないだろ」みたいな感じでしたが、私が東京圏を離れた後、(株)一条工務店は東京圏でも知名度が上がっていき、今では知っている人の方が多い会社になりました。 私が東京圏を離れた後に東京圏で入社した人間には、私がここで書いたような苦労話なんて知らない人間がけっこういるようです。そういう人、その堅い土地を苦労して耕した人間がいたことなんて、知ったことではないという人達というのがいると思います。 「若い頃の苦労は買ってでもしろ」とか耳鳴りがするくらいに言われてきたものですが、今から思えば、硬い土地を苦労して耕して、ある程度、軟らかくなってくると、他の人間にその場を譲らさせられる・・・というようなそんな会社のために苦労しても、その苦労は無駄であり、ドブに捨てるようなものだった・・のかもしれない、そんな苦労・努力はしない方が良かったのかもしれないと思います。
1992年、(株)一条工務店に入社した年、中途採用の新入社員研修が2泊3日のものが2回ありました。私より近い場所から参加した人もあれば、もっと遠い場所から浜松まで行った人もありました・・・・が、浜松市のJR「天竜川」駅の南側の総合住宅展示場に出展していた営業所(展示場)に勤務していた秋〇という男(当時、30代)ひとりだけが、2回とも遅刻してきました。 普通、そういった研修には、研修でどれだけ成果を出すかとは別に、「遅刻しないように行く」というのは原則であり、遅刻してしまったなら、入室する時には「申し訳ありません。遅れました」と、ひとこと、言って入るものではないかと思いましたが、秋〇は、2回とも黙って入りました。黙ってすべりこんでくるので、研修参加者ではなく、講師役の人に何か頼まれていたものを持ってきた本社の総務か何かの従業員かと思ったのですが、違いました。すぐ前に入社したばかりの浜松市の営業所に勤務の営業でした。 一番近い場所にいる人間がひとりだけ遅刻してくるというのは、それは遠方から遅れないように気を配って参加している人間に対して失礼だと思うのですが、遠州人の彼にはそういう感覚はまったくなかったようです。 遠州人一般がそうなのか、彼がそういう人間であって遠州人がどうこういう問題ではないのか、それはわかりません。
光明寺の前、西側は、道路を隔ててすぐそこは砂浜の海岸。 砂浜の向こうは海。↓
右手を見ると↓
( 光明寺の前の砂浜から長谷・稲村ケ崎方面を見る。)
左手を見ると、↓
↑ 岬の先のあたりは、もう、逗子市になるはずです。
三浦半島の西側は、鎌倉市の南が逗子市、その南が横須賀市の秋谷地区、その南が三浦市。
「鎌倉」というと歴史のある文化都市というイメージですが、「逗子」となると「古都」とか「歴史のある街」のイメージは減衰して、湘南のリゾート地という印象、「横須賀」となると「自衛隊と米軍の基地の街」というイメージがありますが、雁屋哲が書いていたのには、横須賀市でも秋谷地区は、三浦半島の東側の横須賀市とはずいぶんと違うそうで、秋谷の住人は「横須賀市」として扱われることに迷惑しているという。 「三浦」というと漁港と海水浴場という印象。 三浦半島の東側も三浦海岸などはけっこう好きなのですが、実際問題として、東京から行くには、けっこう遠い。 「鎌倉」も「東京圏の住人、百人にききました。住んでみたい街というと、どこ?」という質問には上位に入るらしいのですが、東京の真ん中あたりに通勤するには、横浜よりまだ西であり、かつ、東海道線ではなく横須賀線の沿線で、横須賀線は横浜から品川まで新川崎・武蔵小杉・西大井と遠回りするので、けっこう時間がかかります。 慶應大学に在籍した時、北鎌倉に住んでおられた教授先生がおられましたが、慶應大学は教養課程が東急東横線の「日吉」駅の目の前、専門課程が東京都港区三田で、山手線・京浜東北線「田町」駅から徒歩圏で、東京都では南西より。品川で乗り換えて1駅。 そういう場所が勤務場所の人なら通えますが、いくら、環境がいい、文化的な雰囲気がある街であったとしても、新宿とか池袋とか両国とか東日本橋とかそういった場所が勤務場所ですと、通勤するだけで疲れますから、東京での南西よりか川崎から横浜にかけてのあたりが通勤場所の人でなければつらいでしょう。
(2018.4.10.)
次回、9.コンパネはぬるま湯ではがれる? 釘と接着剤による接合の違い。建築専門学校は役立つか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_9.html
☆ 鎌倉シリーズ(3) 光明寺(鎌倉市)参拝
1.光明寺は、浄土宗の鎮西派と西山派のうち、鎮西派。 菊と三つ葉葵の両方の紋が入った「総門」 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_1.html
2.「山門」と桜。「羅漢」とは。 鐘楼。https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_2.html
3.「大殿」(本堂)と桜。火灯窓。善導大師とは。 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_3.html
4.「大聖閣」と「記主庭園」。景観に隠す建築と新たに創造する建築 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_4.html
5.「開山堂」。「網引地蔵」。地蔵とは。「戦没者碑」 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_5.html
6.天照山の展望台から見た山門・大殿と海、「廟所」、背後から見た大殿と大聖閣 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_6.html
7.「鎌倉アカデミア」碑。 「『教育』する側」の論理・「される側」の論理 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_7.html
8.2階追焚有浴室と耐力壁配置。自分の都合に合わせ構造基準を変える会社+光明寺前の海 〔今回〕
9.コンパネはぬるま湯ではがれる? 釘と接着剤による接合の違い。建築専門学校は役立つか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_9.html
10.「集成材はムク材の1.5倍強い」て誰が言った? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_10.html
11.九品寺・日本基督教団鎌倉教会・「共産党建築」・「警察建築」・交番研究 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_11.html
鎌倉シリーズ
(1) 荏柄天神社 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_7.html
(2) 山崎天神 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201504article_2.html
光明寺の場所の住居表示は、鎌倉市材木座・・・。 1992年、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ に在籍した時、東京都の江戸川区(だったと思いますが)に住まれていて、この材木座に親が住まれている場所に二世帯住宅を建てようという方に折衝させてもらったものの、住友林業(株)http://sfc.jp/ie/ との競合に負けて住友林業(株)で契約されるに至ったということがありました。 たしか、この前の道から海側に入ったあたりだったと思い、どんな家が建ったのだろうと外観だけでも見せてもらえないかと思って歩いてみましたが、どこだったか、もうわからなくなってしまいました。
その際ですが、「浜松の工務店」が全国企業との競合でどれだけ不利かということを痛感させられました。まず、(株)一条工務店の「商品」は、「セゾン275S1」という一般タイプと「百年275S1」という和風タイプの2種類。1階天井高275cmと柱はすべて4寸角、というのが「売り」でしたが、しかし、(株)一条工務店の古くからいる遠州人が、「こう言えば売れる」という主張というのは、ことごとく、「浜松流」。 浜松ではそれを喜ぶ人が多いかもしれないが、東京圏においては通じないものばかりでした。 東京圏でも和風で建てる人はありますが、「百年275S1」というのは、あくまでも、「地方」の兼業農家か農家をしていない人でも農家とつながりがあるような人向けの建物で、東京圏で会社勤めの人間や会社を経営している人が建てるには向かない建物。「セゾン275S1」として、展示場に建てられている建物は、浜松では「ちょうどいい」外観デザインなのかもしれないが、東京圏においては「いなかくさい」という印象を受けるデザイン。「洋風」だと遠州人は言うけれども、あくまでも、「いなかの洋風」であって、東京圏の住人から見ると、洋風になっていない。 杉山英男『デザイナーのための木構造』(彰国社)によれば、その頃まで、日本の木造住宅では、通し柱は4寸角(12cm角)、管柱は3寸5分角(10.5cm角)が平均であったものを、(株)一条工務店の「セゾン275S1」「百年275S1」は、すべて、4寸角(12cm角)にしているというのが「売り」で、たしかに、真壁和室で柱が見えた場合、3寸5分(10.5cm)の柱が見えるのと4寸角(12cm)の柱が見えるのでは、4寸角の柱が見えた方が見た目はいいのですが、片方で、柱をオール4寸角にすると、その分だけ、壁が厚くなり、「地方」に行くと、「上等の家は壁が厚いものだ」とか言って喜ぶ人もいるのですが、東京圏で土地の値段が高い場所においては、「4寸角の柱にすると、壁が厚くなって家が狭くなりますなあ」と言われたりしたものでした。 折衝中の見込客からどんなことを言われたかと訊かれることがあり、正直に話すと、遠州人は怒るのです。「そういうことを言うからいかんのだあ」と。しかし、「そういうことを言うからいかんのだあ」と怒るかもしれないけれども、「4寸角の柱なんて使ったら、壁が厚くなって家が狭くなりますなあ」と言ったのはその見込客であって私が言ったのではない、私は「言われた」のですから、「そういうことを言うからいかんのだあ」などと言うのなら、「そういうことを言う」見込客に言ってもらいたいものでしたが、遠州人というのは「浜松の中のカエル」であり、自分は浜松およびその近辺という井戸から決して外に出ず、あくまでも、自分は浜松という井戸の中にいて井戸の外で苦労している人間に言いたい放題言うのが趣味の連中でしたので、「そういうことを言うからいかんのだあ」とか勝手なことを言う連中は、出来る限り、相手にしないようにしないといけないと思うようになりました。
材木座で二世帯住宅を建てたいという見込客の場合、(株)一条工務店の「商品」で対応しにくいのは、(株)一条工務店の「セゾン275S1」では、一般の住宅の天井高は240cmのものが多く、マンションでは220cmのものもあるという時代に、1階天井高が275cmというのが「売り」ではあったのですが、1階は275cmで2階は250cmというのは、二世帯住宅として、1階に親夫婦、2階に若夫婦が住んで、基本的には別に生活するが、時には行き来もするというくらいの生活をしようという人で、特に若夫婦の方が主として建築資金を出すという場合には、「それでは、私たちのスペースの方が天井高が低くて損だ」という話になってしまうのです。というよりも、この材木座で建てた方の嫁さんはそう言ったのです。そういうことを思いますよね。ところが、遠州人にこういうことを言うと、遠州人は怒るのです。「二世帯で住むのに、若夫婦は2階だけで生活して、キッチンも風呂もトイレも2つずつ作るなんて、そんなおかしな家があるかあ! キッチンは1階に1つ作って、一緒に食事を作って一緒に食べるもんだあ! それを、キッチンも風呂もトイレも1階と2階にそれぞれ、作って、別の生活しようなどというそういうバカ嫁は、言ってきかせてやらんといか~ん!」とか言いよるのです、遠州人は。 なんか、疲れます。旭化成の「へーベルハウス」が、新しいタイプの「二世帯住宅」を「売り」にしてアピールした際、それは、それまでの親世帯と子世帯の同居ではなく、同じ敷地に2棟建てる広さの土地はないが、1階と2階の2軒分のものを建ててみてはどうかとか、その際、完全に別にするのか、時々は行き来できるようにするのか、又、同居も息子世帯との同居に限らず、娘夫婦との同居ということもありうるとして、様々なケースを想定して「提案」して、それがけっこう受けましたが、それに対して、(株)一条工務店の遠州人というのはそうではなく、「親と一緒に住むのに、キッチンは別にしたいなどと言うようなそういうバカ嫁は言ってきかせてやらんといか~ん!」とか言いよるのです。・・・疲れる・・・。 もちろん、キッチンも一緒にして住みたいという方はそれはそれでいいと思います。しかし、そうではなく、基本的には別の生活をするが、同じ敷地で住んで、いざ親の体調が悪くなったというような場合には対応できるようにしたい、又、基本的には別の生活をするとはいっても、絶交するわけではないのだから、時としては行き来して交流することがあっても悪くはないのではないか・・といったそういう「二世帯住宅」を建てるひともあっていいはずですし、どういう生活をするかということは、それは建てて住む施主が自ら決めることであって、建築屋の遠州人のおっさんが「一緒に住むのに、キッチンは別にしたいなどと言うようなバカ嫁は言ってきかせてやらんといか~ん」とか言うのは、その言っている内容が適切か否かにかかわらず、おのれの立場を逸脱しています・・・・が、こう言うと、遠州人は怒るのです。なんか、遠州人(この場合、「遠州人」というのは「(株)一条工務店の遠州人」のことですが)というのは、なんとも、つきあいにくい人種です。疲れます。
もうひとつ、二世帯住宅を建てたいという人に対して、(株)一条工務店が不利だったのは、(株)一条工務店では、「2階には追い炊き機能有りの浴室を設けることはできない」という制約です。これは相当きつい。昔から「水回りは1階。水回りを2階から上に上げない方がいい」といったことは言われました。 水道の配管・排水の配管が、上階に上げると、そこで水漏れを起こしたり、地震などで揺れた際に支障がでたりするおそれがあるので、できるだけ、水回りは1階にするようにした方がいいというのです。これは間違いではなく、1階のみに水回りを配置していい間取りができるのならそうした方がいいのですが、2世帯住宅として、1階と2階にそれぞれに一通りの機能を設けて住もうということになると、そうもいきません。 水漏れを起こしたり、配管が結露したりといったことは、1階に設けた場合でも絶対に起こらないというものではありません。 そこに住む上での機能上の必要性を考慮した上で、どうしても必要なものであれば、出来る限りの対策をとった上で設置するしかありません。
昔は、農家などではトイレは屋外にありました。お化けの話なんか聞くと、「夜、怖くてトイレに行けない」という話は、トイレが屋外にあった時代の話です。 今でも、トイレは家の中央部ではなく端の方に持っていって、キッチンなどと隣接しない方がいいという話はあります。これは、病原菌などが食事をする場所などに移行しないようにしたいという考えです。 浴室の上、特に浴槽の上には部屋を配置しないようにした方がいいという話もありますが、これは、浴槽から水蒸気が上に上がるので、浴室の上の天井部分は傷みやすいから補修しやすいようにという理由でしょう。
(株)一条工務店では、1992年の時点では、キッチンとトイレは2階に設けても良いが、浴室はできるだけ2階には設けない方がいい、2階に設置したいなら浴室ではなくシャワールームにした方がいい、どうしてもということで2階に浴室を設ける場合でも、(1)必ず、ユニットバスにする、造成バスはだめで、(2)2階の浴室には給湯専用のボイラーとし、追い炊き機能はないものに限る、と言っていたのです。 シャワールームはいいが浴槽のある浴室は避けた方がいいというのはどういう理由かというと、浴槽はそこに水を貯めるわけで、相当の重さになります。 基本的には重い物は2階以上ではなく1階に置くようにした方がいいのですが、「重いもの」というと何が該当するかというと、グランドピアノ、本棚、そして、浴槽です。 特に、グランドピアノや本がいっぱい載った本棚は、重さはあっても、水など液体のものはそこにはありません。それに対して、浴槽は重いとともに、そこに水が入ります。 だから、構造の点だけを考えるならば、浴槽のある浴室は2階以上ではなく1階の方がいいということになるのです。 追い炊き機能のあるものはだめというのはどういうことかというと、浴槽に水・湯を注ぎ貯めて排水するだけならまだいいのですが、追い炊き機能によって、浴槽に貯めたお湯を循環させる過程で水漏れを起こす可能性が考えられるので、そして、建物は地震や台風の際、上の階ほど大きく揺れますから、それで、追い炊き機能のある浴室を設けたいなら1階に、2階に浴室を設ける際は追い炊き機能のないものに、と言っていたのです。 2階以上に浴室を設ける場合はユニットバスでというのは、これは、ユニットバスの方が造成バスよりも水漏れを起こしにくいからということと、浴室外に湿気を出しにくいという理由です。
これらは、まったくすべてにおいて見当はずれなことを言っているわけではありません。しかし、都市圏で、1階と2階にそれぞれ一通りの機能のある家を作り、二世帯で住もうという人にとっては、2階に浴室は作らない方がいいとか、2階に浴室を作るにしても追い炊き機能はないものでとか、言われると、特に、他のハウスメーカーは「二世帯住宅」と売り出して、1階と2階にそれぞれに一通りの機能がある家を建てませんかとアピールしているのに、(株)一条工務店だけが、「2階には浴室は作らない方がいい。どうしても、作らないといけないという場合は、追い炊き機能がないものにしないといけない。追い炊き機能のある浴室を2階に作ってもらわないとといけないというのなら、よそで建ててください」なんてことを言うと、浜松では「そうですか。それでは、2階に浴室はやめましょう」となる場合がほとんどだったようですが、東京圏で同じことを言うと、「じゃあ、一条さんで建てなくてもいいね。ほかに頼めばいいよ」ということになるのでした。 そして、遠州人は言うのです。「東京の営業がいかん」と。浜松という井戸の中でしか仕事をしたことがない井戸の中のカエルが、そう言うのでした。そして、初代社長の大澄賢二郎の義理の弟の天野隆夫が兼任の「東京営業所長」を名のっていましたが、20代に浜松で特別扱いの営業をちょろっとやっただけの男であり、「まるで浜松営業所長みたいな東京営業所長」であり、常に浜松に味方する東京営業所長でした。そして、このケース、材木座で二世帯住宅を建てようとした方からも、そう言われたのでした。
又、「『坪いくら』ということで契約して、契約後に間取りの打合せを進める」というその頃の(株)一条工務店の進め方は、「地方」で土地の広さがある程度以上ある人の場合はそれでもよかったかもしれませんが、東京圏でそれほど土地が広くない人にとっては、十分に住める間取りで建てられるのなら建て替えましょうということで、十分に住める間取りにできないならその計画自体を再検討するしかないという人にとっては、「『坪いくら』で契約して、契約後に間取りを決めましょう」という「システム」は(まず、これは、建設業法違反ですけれども、ね)、(株)一条工務店よりもネームバリューが上の会社が契約前に図面の打合せをした上で契約しているのに、わざわざ、そういう変則的なことをする知名度のない浜松の工務店に頼むことないわな・・ということになることが多いのでした。
「2階のは追い炊き機能のある浴室は設けてはいけない」というのは、水漏れを起こさないようにという構造上の理由だけを考えるならば、まったく見当はずれなものではないのですが、しかし、構造だけ言っていたのでは家は建たないのですよ。 建築は、構造と機能とデザインと経済性という4つがともに成り立ってこそ建築であり、1階と2階にそれぞれ一通りの機能があるという二世帯住宅を建てたいという人に、「2階には浴室は設けない方がいい。どうしても2階に浴室を設けないといけないという場合でも追い炊き機能のあるものは2階には設けてはいけない」という度合まで構造を重視したのでは、2階にも1階と同程度に一通りの機能がある家を建てて住みたいという人にとっては、2階にも追い炊き機能がある浴室を設置して建ててくれる建築会社に頼むか、それとも、建て替えるのをやめるかどちらか、ということになり、結果としては、他の会社に頼むという結果になるのです。
私は、遠州人(この場合、あくまでも、「(株)一条工務店の遠州人」のことで、(株)一条工務店と関係のない遠州人がどうかという問題ではありません)は大変ずるい!、超弩級にきたない! と思っています。それを「遠州人根性」と呼ぶべきか否かはわかりませんが、現実に(株)一条工務店の遠州人は極めてズルイ! どこがか説明します。 たとえば、↓ のような家を建てたいという方があります。
細かい部分、ここで議論の対象になる部分以外については無視してください。 ↑の(A)(B)(C)(D)に、それぞれ、3尺(910mm)幅の耐力壁(筋交いなどが入る地震・台風などの横方向の力に対抗する壁)が入っています。構造の上では、↑の耐力壁の配置なら、まず、問題はないと思われます。玄関を入って、右側は奥にキッチンでその手前にダイニング、さらに手前にリビングルームか茶の間。左側に2間続きの和室といった間取りです。 ところが、「地方」に行きますと、昔からの「地方」の農家の建物というのは、2間続きの和室の南側に広縁があって、広縁の南に面する掃き出し窓(出入りできる窓)は、2つの間には柱1本だけで、その2つの掃き出し窓の間に3尺の壁は入っていない家が多く、新しく建てる建物でも、↑の図ですと(B)の壁を入れたくないと言う人がいるのです。 しかし、耐力壁のバランスの良い配置という点から考えて、又、地震などで揺れた際に柱が折れるというのは柱が斜めに傾いたところに荷重がかかって折れるのであって、まっすぐに立っている柱が真上から押さえつける力で押しつぶされるということはめったにないことであり、それを考えると柱は斜めにならないようにすればいいわけであり、「出来る限り、柱の1本立ちは避ける」というのが鉄則であるわけです。ですから、構造を考えるならば、↑の(B)の耐力壁はきっちりと入れておくべきなのです。私は、自分が担当の見込み客には、それをきっちりと説明をして理解してもらうようにしてきました。 ところが・・・・・。遠州人はきたない! びびんちょかんちょ!
1990年代なかば過ぎだったと思います。「そんなものまでだめだと言われたのでは契約とれない」などと勝手なことを言って、↑の(B)の耐力壁をなくして、1間(6尺)幅の掃き出し窓を間に柱1本はさむだけで続けていいことにしてしまったのです。 これは、構造の点で、その3尺の耐力壁がなくても問題ないという理由でではないのです。 構造上はとるべき耐力壁を、そこに壁を入れたくないという遠州地方の住人が多いという理由から妥協して、入れなくてもいいとしてしまったのです。卑怯です。遠州人(あくまでも「(株)一条工務店の遠州人」ですが)はつくづく卑怯です。
私が、材木座で二世帯住宅を建てたい、1階と2階にそれぞれに一通りのものをそろえた家を耐えたいという希望の方と折衝していた時に、「2階にはできる限り、浴室は配置しない方がよい。どうしてもという場合でも、2階の浴室は必ずユニットバスで、追い炊き機能ありのものはだめで、2階の浴室は給湯専用のボイラーにしないとだめ。 追い炊き機能付きの浴室を2階につけてほしいと言われても、それは断らないとだめ」と言われて、私が「そんなことまでだめだと言われたのでは、契約とれなくなってしまいます」と言うと、「契約とれないなら、辞めろよ。辞めたくないなら、2階はシャワー室にするか、給湯専用のボイラーにして契約してもらえ。営業がなんとかしろ」と言われたものでした。 私が、「東京圏など都市圏では、『2階にはできる限り、浴室は配置しない方がよい。どうしてもという場合でも、2階の浴室は必ずユニットバスで、追い炊き機能ありのものはだめで、2階の浴室は給湯専用のボイラーにしないとだめ。 追い炊き機能付きの浴室を2階につけてほしいと言われても、それは断らないとだめ』なんて、そんなものまでだめだと言われたのでは契約とれなくなってしまいます」と言った時には、「契約とれないなら、辞めろよ。辞めたくないなら、2階はシャワー室にするか、給湯専用のボイラーにして契約してもらえ。営業がなんとかしろ」と言ったくせして、自分たちは、「2間続きの和室の間の位置で、6尺の掃き出し窓が2つ並んだ間に耐力壁を3尺入れないとだめだ、柱の1本立ちはだめだと言われたのでは契約とれない」などと勝手なことを主張して、構造の側に譲歩させて、いいことにしてしまったのです。まったく、つくづく、遠州人というのはズルイ、汚い、根性ババです!(何度もしつこいようですが、ここで言う「遠州人」というのは、あくまでも「(株)一条工務店の遠州人」のことで、遠州人一般がどうという話ではありません。)
だいたい、私が入社した1992年、(株)一条工務店では、「セゾン275S1」というものを、東京都では坪55万円で売らされていたのに対して、浜松・掛川では「坪48万円」、名古屋では「坪48万5千円」でウルトラのダンピング販売をしていたのです。 東京圏の営業は「イナカのクラウン」をクラウンとの競合で売らされていたのに対して、浜松・掛川の人間は「浜松仕様のクラウン」をカローラの値段で売っていたのです。浜松・掛川・名古屋の営業は、クラウンをカローラの値段で売っていた、東京圏の営業は「いなかのクラウン」をクラウンとの競合で営業やっていたのに対して、浜松・掛川・名古屋の営業は、クラウンをカローラの値段でダンピング販売して他社のカローラとの競合で売っていたのです。まったくつくづく、勝手な連中です。なおかつ、(株)一条工務店では静岡県西部と愛知県のみ、テレビ広告をどかんどかんとやっていたのです。卑怯です。根性ババです。びびんちょかんちょ!です。それでいて、「いなかのクラウン」をクラウンとの競合で営業させられていた人間とその地にあった仕様のクラウンをカローラとの競合で営業やっていた人間と歩合は一緒なのです。ふざけんな! とところですが、「浜松の中のカエル」はそれが当たり前だという主張を譲りません。まさに、根性ババ!です。遠州人というのはえげつないことをします。実際、その頃、浜松・掛川・名古屋で(株)一条工務店で建てた人というのは、東京圏で契約して建てた人が払ったお金で家を建てたようなものです。
( そもそも、「餃子の街」として売り出そうという宇都宮が考えた案を、横から、巾着切りみたいにとりあげて採用するというあたり、浜松はきたない! ズルイ! て印象をうけます。)
住宅建築業の会社には、たとえば、フリーダムアーキテクツデザイン(株)〔本社:東京都中央区〕https://www.freedom.co.jp/ みたいに、建築基準法さえ守っておれば建築会社は悪くないはずだという姿勢で、構造は無茶苦茶なものを量産する会社というのもありますが、そうではなく、地震や台風などがあっても大丈夫なようにと、構造をある程度以上考えて建てる会社の方が多いと思います。 しかし、住宅建築業の会社が、これは大丈夫、これは危険ですと言っているものは、純粋に構造だけを考えて言っているのではなく、その会社が得意としている客層のニーズに合わせて、その会社がターゲットとしている層がやってほしいというものはいいことにして、その会社がターゲットとしていない層がやってほしいと思っているものを、構造の上からだめですとか言ってみたりしている場合もあるのです。
(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ では、↑の図で、(B)の耐力壁を省いて、柱1本立ちの両側に掃き出し窓を設置したいという客層が浜松を中心としてけっこういたわけですが、たとえば、アイダ設計(株)http://www.aidagroup.co.jp/ なんて会社では、そういう客層はあんまりない。 逆に、↓のような家を建てたいという客層がけっこういるわけです。
↑ これも、ここで議論の対象とするもの以外の細かい点は無視してください。赤丸で囲った部分がここでの問題です。 2階を3尺(910mm)だけ1階からオーバーハングさせて、その下を車庫にしているのですが、(株)一条工務店では、こういうものは絶対にだめ、こういったことをすると必ず、入居後に問題がでますと言っていたのです。 それに対して、アイダ設計(株)は、↑のような建物を、つくばの実験所に設置して、耐震実験をおこなった結果、震度7でもまったく問題ありませんでした、とアピールしているのです。 その差はいったい何なのか。
誤解のないように説明しておきますと、アイダ設計(株)http://www.aidagroup.co.jp/ が、つくばの実験所に↑のようなオーバーハングした家を設置して耐震実験をした結果、震度7でも大丈夫という結果が出たというのは嘘ではないはずですが、だからといって、2階を3尺オーバーハングさせた家の方がそうでない家よりも強いという意味ではありません。構造だけを考えるならば、立方体のサイコロみたいな形状の家が一番強いのです。 アイダ設計(株)が、あえて、↑のようなオーバーハングした家で耐震実験をしたというのは、それは、アイダ設計(株)という会社が、土地は狭いが、なんとか、クルマの駐車スペースを確保したいという人で、↑のようにオーバーハングして建てたいという客層を多く持つ会社、そういう客層を得意とする会社であったから、それをできないとなると、失う客が多くなってしまうので、なんとか、建てたい、しかし、構造上も最低限の基準は満たしたものを建てていますということにもしたい、というところから、↑の建物をつくばの実験所に設置して耐震実験をして、震度7でも大丈夫という結果でした・・・ということになった、ということです。 (株)一条工務店は↑のようなオーバーハングして建てたいという人は同社の客層としてはあまりないので、だから、(株)一条工務店では、↑のようなオーバーハングの家は建てません、ということにしても、「それほど痛くない」のです。 逆に、アイダ設計(株)では、先の2間続きの和室の真ん中の位置で、1間(6尺)の掃き出し窓2つの間に3尺の壁を入れるのは嫌だと主張する客層というのは、それほどないので、そういう客層を失ったとしても、「それほど痛くない」わけです。
これと同様に、(株)一条工務店の浜松・掛川あたりの営業にとっては、「2間続きの和室の間の位置で、1間(6尺)幅の掃き出し窓を2つ並べた時に、その間に3尺の耐力壁を入れないといけない」という構造の上からの制約は、その制約を維持すると契約とれなくなるのではないかと不安を感じる客層というのがあったが、「2階に追い炊き機能ありの浴室を設けてはだめ」と言われたのでは契約とれなくなるという客層は浜松・掛川近辺ではあまりなかったわけです。 東京圏では、「2間続きの和室の間の位置で、1間(6尺)幅の掃き出し窓を2つ並べた時に、その間に3尺の耐力壁を入れないといけない」と言って、それで契約とれなくなるのではないかと不安を感じる客層なんてほとんどなく、「2階に追い炊き機能ありの浴室を設けてはだめ」なんて言われたのではよそに持っていかれてしまう客層はいっぱいあったのです。だから、遠州人は自分たちの所に多い客層が希望するものは構造上の制約を無視していいことにして、東京圏では希望が多いが自分たちの所ではそういう希望の客層はあまりないというものについては「絶対にだめ」ということにしたのです。つくづく、汚い連中です。
ルナールの『にんじん』という小説がありますが、「にんじん」とあだ名をつけられた末っ子を両親が嫌い、その子の兄や姉と差別し、庭を耕す作業を兄と「にんじん」とに一緒にさせたものに、兄には軟らかい土の所を掘らせて、「にんじん」には堅い土の部分を掘らせた上で、「まあ、この子はなんてナマケモノなんでしょうか」と言いまくるという場面がありましたが、遠州人のやり口はまさにそれです。汚いことこのうえない。自分たちの所に多い客層が希望するものは、構造に譲歩させていいことにしてしまい、東京圏では希望する人が多いが自分たちの所では希望する人はあまりないというものについては、「構造が一番大事であって、構造上よくないものを、デザインや使い勝手の上から妥協していいことにするなんてことは絶対にしてはならないものです」とか言う、言わそうとするのです。 まったく、つくづく、汚い。なんで、遠州人というのはここまで根性まがっているのか!・・と(株)一条工務店の遠州人を見て思いました。
さらに、(株)一条工務店の遠州人は、「一条工務店では、住友林業などと違って、野物(松丸太梁)が入る」と言い、「これだけでも売りになる」と言い、「誰にでも、必ず、これを言わないといけない」と言うのでした。「誰にでも、必ず、これを言わないといけない」と言われたので、そんなこと言っても、東京圏の人間は喜ばないよなあ、むしろ、「やっぱり、おたくは浜松の田舎の会社ねえ」と言われることになるのではないかと思ったのですが、言えというのでしかたなしに言いました。すると、この材木座で建てようという若夫婦の嫁さんはこう言いました。「そんなの、要らないよねえ」と。 私が予想した通りの答でした。 (株)一条工務店の遠州人というのは、自分たちは浜松・掛川近辺で仕事をして、そして、そのあたりでは通じても他の地域では通じないものを他の地域の人間に押しつけようとするのです。それぞれの地域によって、それぞれの地域の人達が求めるものは異なる・・ということを絶対に認めようとしないのです。
私が東京圏で仕事をしていた頃は、東京圏では「一条工務店」は浜松出身の人とかを別にして、まったく無名の会社で、「東京圏で家を建てるのに、何もわざわざ浜松のわけのわからない工務店に頼むことないだろ」みたいな感じでしたが、私が東京圏を離れた後、(株)一条工務店は東京圏でも知名度が上がっていき、今では知っている人の方が多い会社になりました。 私が東京圏を離れた後に東京圏で入社した人間には、私がここで書いたような苦労話なんて知らない人間がけっこういるようです。そういう人、その堅い土地を苦労して耕した人間がいたことなんて、知ったことではないという人達というのがいると思います。 「若い頃の苦労は買ってでもしろ」とか耳鳴りがするくらいに言われてきたものですが、今から思えば、硬い土地を苦労して耕して、ある程度、軟らかくなってくると、他の人間にその場を譲らさせられる・・・というようなそんな会社のために苦労しても、その苦労は無駄であり、ドブに捨てるようなものだった・・のかもしれない、そんな苦労・努力はしない方が良かったのかもしれないと思います。
1992年、(株)一条工務店に入社した年、中途採用の新入社員研修が2泊3日のものが2回ありました。私より近い場所から参加した人もあれば、もっと遠い場所から浜松まで行った人もありました・・・・が、浜松市のJR「天竜川」駅の南側の総合住宅展示場に出展していた営業所(展示場)に勤務していた秋〇という男(当時、30代)ひとりだけが、2回とも遅刻してきました。 普通、そういった研修には、研修でどれだけ成果を出すかとは別に、「遅刻しないように行く」というのは原則であり、遅刻してしまったなら、入室する時には「申し訳ありません。遅れました」と、ひとこと、言って入るものではないかと思いましたが、秋〇は、2回とも黙って入りました。黙ってすべりこんでくるので、研修参加者ではなく、講師役の人に何か頼まれていたものを持ってきた本社の総務か何かの従業員かと思ったのですが、違いました。すぐ前に入社したばかりの浜松市の営業所に勤務の営業でした。 一番近い場所にいる人間がひとりだけ遅刻してくるというのは、それは遠方から遅れないように気を配って参加している人間に対して失礼だと思うのですが、遠州人の彼にはそういう感覚はまったくなかったようです。 遠州人一般がそうなのか、彼がそういう人間であって遠州人がどうこういう問題ではないのか、それはわかりません。
光明寺の前、西側は、道路を隔ててすぐそこは砂浜の海岸。 砂浜の向こうは海。↓
右手を見ると↓
( 光明寺の前の砂浜から長谷・稲村ケ崎方面を見る。)
左手を見ると、↓
↑ 岬の先のあたりは、もう、逗子市になるはずです。
三浦半島の西側は、鎌倉市の南が逗子市、その南が横須賀市の秋谷地区、その南が三浦市。
「鎌倉」というと歴史のある文化都市というイメージですが、「逗子」となると「古都」とか「歴史のある街」のイメージは減衰して、湘南のリゾート地という印象、「横須賀」となると「自衛隊と米軍の基地の街」というイメージがありますが、雁屋哲が書いていたのには、横須賀市でも秋谷地区は、三浦半島の東側の横須賀市とはずいぶんと違うそうで、秋谷の住人は「横須賀市」として扱われることに迷惑しているという。 「三浦」というと漁港と海水浴場という印象。 三浦半島の東側も三浦海岸などはけっこう好きなのですが、実際問題として、東京から行くには、けっこう遠い。 「鎌倉」も「東京圏の住人、百人にききました。住んでみたい街というと、どこ?」という質問には上位に入るらしいのですが、東京の真ん中あたりに通勤するには、横浜よりまだ西であり、かつ、東海道線ではなく横須賀線の沿線で、横須賀線は横浜から品川まで新川崎・武蔵小杉・西大井と遠回りするので、けっこう時間がかかります。 慶應大学に在籍した時、北鎌倉に住んでおられた教授先生がおられましたが、慶應大学は教養課程が東急東横線の「日吉」駅の目の前、専門課程が東京都港区三田で、山手線・京浜東北線「田町」駅から徒歩圏で、東京都では南西より。品川で乗り換えて1駅。 そういう場所が勤務場所の人なら通えますが、いくら、環境がいい、文化的な雰囲気がある街であったとしても、新宿とか池袋とか両国とか東日本橋とかそういった場所が勤務場所ですと、通勤するだけで疲れますから、東京での南西よりか川崎から横浜にかけてのあたりが通勤場所の人でなければつらいでしょう。
(2018.4.10.)
次回、9.コンパネはぬるま湯ではがれる? 釘と接着剤による接合の違い。建築専門学校は役立つか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_9.html
☆ 鎌倉シリーズ(3) 光明寺(鎌倉市)参拝
1.光明寺は、浄土宗の鎮西派と西山派のうち、鎮西派。 菊と三つ葉葵の両方の紋が入った「総門」 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_1.html
2.「山門」と桜。「羅漢」とは。 鐘楼。https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_2.html
3.「大殿」(本堂)と桜。火灯窓。善導大師とは。 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_3.html
4.「大聖閣」と「記主庭園」。景観に隠す建築と新たに創造する建築 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_4.html
5.「開山堂」。「網引地蔵」。地蔵とは。「戦没者碑」 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_5.html
6.天照山の展望台から見た山門・大殿と海、「廟所」、背後から見た大殿と大聖閣 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_6.html
7.「鎌倉アカデミア」碑。 「『教育』する側」の論理・「される側」の論理 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_7.html
8.2階追焚有浴室と耐力壁配置。自分の都合に合わせ構造基準を変える会社+光明寺前の海 〔今回〕
9.コンパネはぬるま湯ではがれる? 釘と接着剤による接合の違い。建築専門学校は役立つか https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_9.html
10.「集成材はムク材の1.5倍強い」て誰が言った? https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_10.html
11.九品寺・日本基督教団鎌倉教会・「共産党建築」・「警察建築」・交番研究 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201804article_11.html
鎌倉シリーズ
(1) 荏柄天神社 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201401article_7.html
(2) 山崎天神 https://sinharagutoku2212.seesaa.net/article/201504article_2.html
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